今さら勧めるリングフィットアドベンチャー。

 休校中に買ったリングフィット、先日、アドベンチャーモード100日を達成しました。
 そろそろ、「体験者」としてお勧め記事を書いても許されるのではないでしょうか。
(買ってすぐにレビュー書く人とか、ゲームの性質上どうなの、と思う)
 
 とはいえ、休校騒ぎが始まった3月の末に買って、今頃100日達成ということはだいぶサボっているのですが……。
 
 一応成果としては、一時期82kgくらいあった体重が、現在76kg弱になっています。
 
 ……というとカッコいいけど、実は一時74kg台まで減った体重が、夏休みに77kg台までリバウンドし、それをまた減らしているところなのであまり威張れない。
  
 さて、言い尽くされたことですが、このゲーム、プレイヤーのインセンティブ設計が実に巧妙です。
 
 まず、相棒である「リング」がいちいちほめてくれたり、レベルがどんどん上がったりと、直接モチベーションを上げるための励ましがまず多い。
 
 それから、人はどうしても、自分が得意なスキル、似たような運動ばかりやりがちです。
 しかし本作は、レベルが上がると新しくより強い技を覚えます。
 新しい技は当然違う運動なので、自然と色々な運動に取り組んで、色々な筋肉を鍛えていけるようになっています。
(中盤以降、「スクワットII」みたいに、以前習得した技を単純に強化した技が登場するので、一度リストから外した運動は二度とやらなくなる、ということもない)
 
 敵の種類によって弱点が違うのも、自主的に色々な運動に取り組ませる構造になっている。
 
 それから、毎日の運動の後、整理運動(スタティックストレッチ)の後に「豆知識」が開放されます。
 その内容がまた、「毎日続けないといけないの?」「部分やせって可能なの?」といった、プレイヤーがそろそろ抱き始める疑問にうまいぐあいに答える内容になっていて励みになります。
 
 まあ……こういった話はここ半年の間に散々言い尽くされていると思うのですけども。
 
 なお、アドベンチャーモードの消費カロリーは、運動負荷30(最大)でも、一日50~60kcalくらいで、それほど大したことはないです。
(実質運動時間が10分…プレイ時間にして準備運動含めて30分くらいすると「そろそろ休憩しませんか?」って聞かれる)
 だから、もりもり運動して脂肪を燃やそう、というなら、アドベンチャーモードだけでは不足かも知れません。
 
 ただ、最初はダイナミックストレッチ(準備運動)だけでも結構キツかったのが、どんどん楽にできるようになり、以前は超辛かった運動(プランクとかマウンテンクライマーとか)が、久しぶりにやったら割と楽にできるようになっていたり……と、筋肉がついている感覚があります。
 直接脂肪を減らすというより、筋力を付けるトレーニングと思った方が良いと思います。
 
 自分ではよくわからんのですが、奧さんが言うには
「ダーリン、後ろ姿がシュッと引き締まったにゃ!」
 だそうです。
 
 リングにほめられるのはまあまあだけど、奧さんにほめられるのはたいへん嬉しい。
 
「(胸をさわって)おっぱいが! ダーリンにおっぱいができたにゃ! 前はぺったんこだったのに! これがリングの言う『バストアップ効果』ってやつなのにゃ!?」
 

我が家特有の良かったこと。

 
 ここからは我が家ローカルのメリット。
  
1・生活が規則正しくなる。
 以前は、夕食を食べるとだらだらとネットをやって、いい加減遅くなった時間に風呂を洗って入り……みたいな自堕落生活でした。
 しかし、リングフィットを導入したことで、
 
 食後に私がリングフィットをやる
 ↓
 終わったら奧さんがリングフィットを始める
 ↓
 奧さんのダイナミックストレッチ(準備運動)を横目に私が食洗機を動かし、風呂を洗って沸かす
 ↓
 奧さんのリングフィットを応援しながら私がエアロバイクを漕ぐ
 ↓
 風呂に入る
 
 という一連のルーティンができあがりました。
 
 エアロバイクはずーっと昔に買ったものです。
YouTubeを見ながら漕ぐ」「スマホゲームをやりながら漕ぐ」などいろいろ試したものの続かず、だいぶ埃をかぶっていました。
 しかし、奧さんのリングフィットを見ながらやるのは割と続いています。
(なお、私がリングフィットやってる間は、奧さんはスマホゲームをやっている)
 
 そういえば、使っているヨガマットは昔奧さんが買って埃をかぶっていたものなので、そういう意味では似たもの夫婦なのだろうか……。
 
 ……リングフィットの後ろでエアロバイク、とかいうと、広いジムのようなステキ環境を想像するかも知れませんが、実態は、「LDK」の「L」部分と「DK」部分の通路にエアロバイクを引っ張り出してやっています。
 エアロバイクが通路にある間はトイレにも行けない。でもまあ2人暮らしだから迷惑する人はいないし。
 
 私がリングフィットをやらないと奧さんもやらないので、それが私にとってはインセンティブになっています。
 奧さんがリングフィットをやらないと私が食洗機と風呂掃除をしないので、それが奧さんのインセンティブ
 
 Win-Winですね!
 
 なお、一日あたりのプレイ時間は2人とも同じくらいですが、運動負荷は奧さんの方が低いので、消費カロリーも低め。
 その間エアロバイクを漕ぐ私は120~150kcalくらい消費しているので、リングフィットで消費するカロリーよりエアロバイクの方が倍くらい多いです。
 
2・奧さんにプレゼントができる。
 リングフィットには「ながらモード」というのがあります。
 ゲームを起動していない間、あのリングコンを押したり引いたりすると、ピコポコと電子音が鳴って、回数が記録されます。
 で、その回数が多いほど、次回、ゲーム内で経験値とお金とアイテム(食材)がもらえる、という仕組み。
 
 自分がやった「ながらモード」の回数を誰かにあげることもできるので、自分がやった分を奧さんにプレゼントすることができる。
 
「わーい、ありがとうダーリン!」
 
 奧さんに毎日リアルプレゼントを贈るのは色々大変ですが、ながらモードなら、動画でも見ながらピコポコやれば、15分かからず500回(最大値)まで貯めることができます。これはいい。
 
3・奧さんの運動が見られる。
 夫婦とも四十路を過ぎてこんなこと言うのもアレですけど、奧さんが運動してるの見るのは楽しい。
 特に「バンザイコシフリ」見るとテンション上がる。
 
リング「バンザイコシフリだ!」(奧さんのリングは女性の声)
私「バンザイコシフリだー!」
リング「いいよ!」
私「いいよいいよ!」
リング「ステキだよ!」
私「ステキだよ!」
奧さん「ダーリンはリングコンなのか」
私「セクシーだよ!」
 
 それで奧さんはずっとバンザイコシフリをリストに入れている。(今は「バンザイコシフリII」。)
 

若干の不満点。

 ……とまあ、素晴らしいリングフィットですが、いくつかゲーム的な不満を。
 
1・回復技が無意味。
 HPを回復する技があるのですが、普通にやってても回復アイテム(スムージー)の材料が大量に手に入るのであまり意味がない。
 というか、戦闘中、回復技は自分の手番を消費するけど、スムージーは無制限に使用できる上に手番を消費しないので、あえて回復技を使う意味がない。
 運動としては「この動きは面白そうだな?」「ここの筋肉は普段使わなそうだな?」と感じるものがあるだけにもったいない。

2・ステージの使い回しがやたら多い。
 地形はもちろん、ジャンプ台などのギミック、敵の出現ポイント、カメラワークまで同じステージ(天候だけが違ったりする)が何度も出てくるのがちょっと萎えます。
 ファミコン時代か。
 まあ、ゲームとしてはほぼ一本道のコース(一部で分岐することもある)を走り抜けるだけなので、地形にそれほど意味はないんですけど……。
 
3・食材・スムージーの種類がむやみに多い。

 ほうれん草スムージーは、ほうれん草が2個必要で、ハートが1回復
 上ほうれん草スムージーは、ほうれん草が3個が必要で、ハートが2回復

 それはわかる。

 クレソンスムージーは、クレソンが2個必要で、ハートが1.5回復
 上クレソンスムージーは、クレソンが3個が必要で、ハートが4回復

 それもまあわかる。

 いちごスムージーは、赤色スキルの攻撃力がアップ
 ザクロジュースは、スキルの色を赤に変更
 リンゴスムージーは、スキルの色を赤に変更赤色スキルの攻撃力がアップ
 トマトスムージーは、赤色スキルの攻撃力をアップハートを1回復
 リンゴトマトスムージーは、スキルの色を赤に変更ハートを3.5回復

 待って待ってそんなに種類いる?
 普通に複数同時に使えるんだから、そんな複数混ぜたみたいな効果のスムージーいらなくない?

 プラムジュースは、スキルの色を赤に変更赤色スキルの攻撃力がアップ

 お前リンゴスムージーと同じだろ!
 
 何度説明文を読んでも効果が同じスムージー、他にもいくつか。
 
 おかげでレシピリストがやたら長くなって、目当てのスムージーがなんなのかよくわからなくなる。
 
 まあ……目先を変えるために、新しい食材・新しいスムージーを出す必要があったのはわかるんですけど……。
 普通のRPGでも、消費アイテムってそんなに種類ないしね……。
 
 

ミニゲームの難易度が厳しい。

 
 アドベンチャーモードの途中に、何種類かのミニゲームが用意されているのですが、これがキツイ。
 
 プレイヤーが動くのと、ゲーム側がそれを認識して動くのにラグがあるため、それでアクションを要求されると辛い。
 
「難易度が高い」というより「操作性が悪い」という感じなので、失敗した時に理不尽感が。
 
 一応、救済措置もあるので進行に詰まることはないのですが、なんかモヤモヤします。
 

5運動負荷を上げると飽きがち。

 
 例えば「プランク」は、運動負荷によらず攻撃力50。
 しかし、1セットの回数は、運動負荷1なら2回、運動負荷30では30回になります。
 
 つまり、運動負荷を上げると、運動の種類は変わらず、同じ運動をやる回数が単純に増える。
 
 「モモアゲコンボ」「バタバタレッグ」みたいな動き続ける運動ならともかく、「トライセプス」とか「バンザイモーニング」みたいに同じ姿勢のキープを求められる運動を30何回もやると飽きるんです……。
 
 1セットの回数って、筋トレのためには必要なんだと思うんですけど……。
 でも、回数を増やすのと敵のHPを増やすのを組み合わせて、「回数もそこそこ増えるけど、倒すまでのターン数(=実施する運動の種類)も増える」という形にできなかったんだろうか……。
 

まとめ。

 
 色々書いてきましたが、全体としては「買って良かった」の一語。
 Nintendo Switchを持ってなかったので、リングフィットとゲーム機本体をセットで購入した(今でも他のソフトは持ってない)状態なのですが、それでも買うだけの価値があったと思います。
 
 そろそろアドベンチャーモードも終わってしまう気がしますが、終わっても2周目をやろう、と奧さんと約束しています。
 
 こまごま書いた不満点も「オススメできない理由」ではなく、「ぜひ『リングフィット2』で改善して欲しい」という点です。
 
 運動で足腰を鍛えるのは 寝たきり予防になる……と、豆知識でミブリさんが言っていたので、ウチの両親にも勧めようかと思ったりしているところです。
 

そういえば。

 
 買ってやり始めて3週間くらいでリングコンが壊れて仰天。
「リングコン接続エラー リングコン内のソフトウェアが古いか または壊れています」
 の表示が出て、ゲームが起動できない状態に。
 本体を更新してもコントローラーを更新してもダメ。
 
 任天堂に問い合わせたらなんと「リングコンは保証対象外です」と言われてさらに仰天したのですが、仕方なく修理に出し(「いくら以内なら連絡なしに修理して良いか」とか聞かれる)、結果的には無償で修理となりました。
 
 その後は壊れてないので、あれは初期不良というか個体差でハズレを引いたんだろうなあ、と。
 まあ、タダで直してくれたのでいいんですが、任天堂のサポートについての紹介ということで。