左派は資産運用を始めると少しだけ精神が楽になる(諦めがつく)という話。

 2年くらい前から投資信託の定期積立を始めました。
 老後に備えて……というか、万一の時に備えて。
 
 公立学校教員なんて安定した職に就いていながら何が「万一」だ、とか怒られるかも知れませんが、私個人はいつまたメンタルをやられて潰れるかわからないわけで……。 
 身分は安定でもメンタルが不安定。
 
 そんな理由で始めた投資信託、今のところ経過は順調っぽいです。*1
 
 とにかく「歴史的に見て、世界の平均株価は長期的には必ず上昇する」という信念のもとに積立を続けています。
 
 それで思わぬ良い(?)副作用があったので記事を書くことにします。
 

何を買うか。

 
 結論から言うと、私は「先進国株式(除く日本)」を中心に買っています。
 
 これが、お金とは違う理由で心の安定に役立っています。
 
 元々、積み立て投資を始める入り口になったのはこの辺の本です。*2
難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください! お金は寝かせて増やしなさい
 なので、株式インデックス投信*3を買うのは決まっていました。
 
 しかし、「株式インデックス」と言っても種類は色々。
 全世界の株を均等に買う商品もあれば、「日本株全般」「アメリカ株」「欧州」「アジア」「新興国」など様々です。
 
 で、同じ
「インデックス投信で長期分散投資!」
 と主張する著者でも、具体的に何を買うべきかは人によって勧める内容が異なります。
 
 例えば、前掲書、左側の本の山崎氏は
「海外先進国株と日本株を5:5で」
 と言ってます。(リスクを取りたくない分は日本国債
 
 右側の水瀬氏は
「基本は全世界株で、部分的に日本国債(あと、取れるリスクに応じて新興国株とか比率を調整)」と。

 ……それで結局私は、最初の山崎氏が「5:5で」って言ってるやつの前者側だけ買うことにしたわけです。
 
 だって……そうじゃないですか。
  
 投資家、ジム・ロジャースは、
「自分がよく知っている分野に投資しろ」
 と言います。
 
 しかし残念ながら私は、身近で今後有望そうな経済分野に心当たりがありません。
 
 でも、逆に考えるんだ。
 
 身近で、「有望そうじゃない」分野には心当たりがあります。
 
 日本です。
 日本経済の未来が暗そうだ、ということにかけては、おそらく海外在住のほとんどの人より強い確信があります。
 
 そう考えると、「日本以外の世界」に投資すれば、「全世界」に投資するより良い結果になるのでは……?*4
 
 ちなみに、この点について山崎氏は、
 
「株価はそういう将来予想を織り込んだ上で決まっているので、日本経済が『予想と同じくらい悪化した』場合には株価は下がらないし、『悪化したけど予想ほどではなかった』場合には、たとえ経済が悪化していても株価は上がる」
 
 と説明してるんですが、これは正直私にはよくわかりません。
 
 株価は景気に先行するとよく言われますが、どのくらい先行するかと言えば半年~1年くらいだとか。
 
 ……ってことは、今の日本の株価はせいぜい1年後の日本経済しか織り込んでないわけで、10年とか20年とか未来の日本経済の悪化までは反映されてないのでは……。
 
 あと、最近読んだこの記事。
gendai.ismedia.jp
 漫画の第一話が試し読みできるんですけど、ここでは山崎先生、「外国株と日本株を6:4で買え」って言ってる。
 
 5:5じゃなかったのかよ!
 
 ともあれ、幸か不幸か私の判断は今のところ正しかったらしく、「海外先進国(除く日本)」の成績は、「日本」より好調です。*5
 
 下のグラフで、水色が海外先進国(MSCIコクサイ・インデックス)。色の濃い青が日本(TOPIX)。

f:id:filinion:20201122235901p:plain
(出典:比較チャート | MAXIS | 投資信託なら三菱UFJ国際投信
 
 それで、思わぬ副産物に気づきました。
 
 私は、日本経済の……というか、日本そのものの将来に悲観的ですが、それを良しとしているわけではありません。
 衰退しつつある日本が、再び世界で輝く国になって欲しいと思っています。
 
 私はリベラル左派(大きな政府主義者)なので、そのためには、再配分を強化して経済格差を縮小し、厚い中間層に支えられた力強い経済を再建し、育児支援や教育や科学研究といった未来への投資には特に手厚く予算を配分すべきだと思っています。
 
 そして、どうやら昨今の日本政府がそれに逆行したことをやっており、日々、ますますこの国の将来の希望が閉ざされていくのを感じています。
 そのことに正直鬱々たる思いなのですが……しかし。
 
「海外先進国(除く日本)」に積立投資を始めて以来、日本でダメなニュースがあっても、
「ああ……やっぱり日本はもうダメなんだな……。やっぱり、自分の投資判断は正しかったんだ……」
 という気持ちにもなるのです。
 
 繰り返しになりますが、私はいわゆる「反日」ではないので(そもそも日本にそんな人実在します?)、日本がダメになってうれしい、というわけではありません。
 
 このまま日本経済が衰退して格差が拡大すれば、治安も悪化するだろうし、インフラや医療、公共サービスも縮小され、年金だって危うい。

 前述のジム・ロジャースは、
「私が10歳の日本人なら、AK-47(カラシニコフ自動小銃)を買うか、日本を去ることを選ぶだろう」
 と言いました。
 
 歴史を見るに、社会の安定というのは、市民の多くが思うほど盤石なものではありません。
 文革しかり、アフガニスタンしかり、ルワンダしかり、ベネズエラしかり、ウクライナしかり。惨事は突然やって来ます。
(いや、破滅の原因はそれ以前から存在していたわけで、後知恵で見れば歴史的必然だったかのように見えたりもしますが。グレーリノ、ってやつかも知れない)
 
 1984年の冬季五輪を現地やテレビで見た人のどれだけが、その9年後にはその会場が内戦で破壊し尽くされることを予想できたでしょうか。
 
 さすがにそこまででなくとも、今後、日本社会が不安定になれば、ちょっとくらい手元の運用成績が良くてもほとんど埋め合わせになりません。
 
 ただまあ……今の気休めにはなるよ、という話です。
 精神的リスク分散、とでもいうのか。
 
 私は投資の成果についてアドバイスする資格は全然ないので、そっちは保証しませんが。
 
 ……いやもちろん、これを読んだ方が、
 
反日パヨクがデマを吹き散らかしてやがる!
 これから我が日本は、アベノミクスを継承したスガノミクスの下で大復活を遂げるのだ!
 労働力不足は外国人技能実習生によって解決されるし、そこでは何の問題も起こらない!
 学術会議が政府の権威の下に正しく掌握された結果、選択と集中ムーンショットによって日本の科学力が世界の先頭をひた走るようになるだろう!
 世界が日本に羨望の眼差しを向ける日が間近に迫っているのだ!」

 
 ……というバラ色の未来像を抱いていらっしゃるなら、ぜひ「日本株に100%」とかの投資をお始めになることをオススメします。
 それはそれで幸せになれると思います。精神的には。
 
 ……そして、私の投資判断が正しくないなら、それはそれで私にとってはとても喜ばしいことなのです。
 

ちなみにその他の本の場合。

 
父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え
 この本は「米国株(S&P)100%がベスト」
 
日本一カンタンな「投資」と「お金」の本
「全世界株を買っとけ」*6
 
FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド
「全世界株と国債を6:4で」
 
ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版> 株式投資の不滅の真理 (日本経済新聞出版)
「一口では言えないけど、米国株と国債を6:4で、必要に応じてREITとか金とか入れたらいいんじゃないの」
 
 まあ、とにかく株式インデックスで分散投資しろ、ということだけは一貫してるんですけど。
 

株じゃダメなの?

 
 実は過去に2回ほど、株に手を出していた時期があります。*7
 しかし、日々の(というか時々刻々の)騰落に一喜一憂するのがストレスな上、結局暴落時に耐えきれなくなってやめてしまう、という一番悪いパターンでした。チャイナショックの時は毎日チャート見て吐きそうでした。
 株はメンタルに良くないです。
 
 しかし今回は、前掲書を読んで
「長期分散投資なら必ず数年後にはプラスになる」*8
 という信念で臨んだお陰か、始めた直後にマイナスになったり、コロナショックで大幅にマイナスになったりしても、それほど動揺せずにすみました。
 金額的なマイナスは今回の方がよっぽど大きかったのに。やっぱり知識は大事。
(チャイナショックの時のアレも、売らずに持ってればなあ……)
 
 あと、投資信託は一日一回しか値段が変わらないので、株みたいな「今いくらになってるんだろう」感がなく、メンタルへの刺激が少ないのも良いですね。
 
「毎日積立」を選んでるのも心が平和でいいです。
 購入する日が月に一回とかだと、購入日の前に暴騰すると
「あああっ、なんでそんなに高くなっちゃうの!?」
 と思うし、購入してからそれより下がるともちろん落ち込むことになります(そしてほぼ確実にそういうことは起きるわけです)。
 
 でも、毎日が積み立て日ならその辺が気にならない。
 確率論的には、まとまったお金ができたら即座に全部購入に回すのが合理的なんでしょうけど、メンタルの負担が大きいと長期的に続けられないですから、気楽に続けられる形でやるのが一番です。
 
 とはいえ、本来なら「完全にほったらかして忘れておく」のが理想であるところ、ついつい毎日値動きを見てしまうし、ここ2年の間に何度も銘柄を入れ替えたりしてる(しかも、先進国REITとかアジア株とかを、「伸び悩んでるので売る」というあまり頭の良くないことをしている)ので、まだまだ精進が足りないと思います。
 

*1:SBI証券によると「開始以来のトータルリターンは12.8%」ということになっているけど、計算上、リバランスとかで売買を繰り返すとパーセンテージが下がるので、実際にはもう少し高いはず。

*2:ちなみに、このブログのどのリンクをクリックしても、私にはビタ一文入らないので安心してください。

*3:いろんな株の詰め合わせセットみたいなものです。たくさんの銘柄の株を個人が買うのは不可能だけど、投資信託なら間接的にそれができる。
代わりに、「詰め合わせセット」を作った証券会社は、毎年0.1%とかの管理手数料(信託報酬)を取っていく。

*4:新興国株入れた方が、とか、小型株効果、とかいう人は、なんかオススメの銘柄を教えてください。

*5:なお、ちょっとだけ買っている「アメリカ株(S&P)」はもっと好調。

*6:実はこの本は最後まで読んでないです。「先生と生徒」が会話しながら読者に教えていく形式なんだけど、舞台設定がおかしいし、本題に入るまでが長すぎる。

*7:正確には、TOPIX連動型上場投資信託

*8:いや、もちろん、長期的にプラスにならない……つまり
「今が人類経済の最盛期である」
という可能性はあるんですが、それはつまり、近いうちに世界大戦とか気候変動とかパンデミックとか隕石衝突とかで世界経済が崩壊するということなので、それならもうお金の心配をしても仕方がない。
 そっちが心配ならシェルター作って保存食でも備蓄しておいた方がいい。

今さら勧めるリングフィットアドベンチャー。

 休校中に買ったリングフィット、先日、アドベンチャーモード100日を達成しました。
 そろそろ、「体験者」としてお勧め記事を書いても許されるのではないでしょうか。
(買ってすぐにレビュー書く人とか、ゲームの性質上どうなの、と思う)
 
 とはいえ、休校騒ぎが始まった3月の末に買って、今頃100日達成ということはだいぶサボっているのですが……。
 
 一応成果としては、一時期82kgくらいあった体重が、現在76kg弱になっています。
 
 ……というとカッコいいけど、実は一時74kg台まで減った体重が、夏休みに77kg台までリバウンドし、それをまた減らしているところなのであまり威張れない。
  
 さて、言い尽くされたことですが、このゲーム、プレイヤーのインセンティブ設計が実に巧妙です。
 
 まず、相棒である「リング」がいちいちほめてくれたり、レベルがどんどん上がったりと、直接モチベーションを上げるための励ましがまず多い。
 
 それから、人はどうしても、自分が得意なスキル、似たような運動ばかりやりがちです。
 しかし本作は、レベルが上がると新しくより強い技を覚えます。
 新しい技は当然違う運動なので、自然と色々な運動に取り組んで、色々な筋肉を鍛えていけるようになっています。
(中盤以降、「スクワットII」みたいに、以前習得した技を単純に強化した技が登場するので、一度リストから外した運動は二度とやらなくなる、ということもない)
 
 敵の種類によって弱点が違うのも、自主的に色々な運動に取り組ませる構造になっている。
 
 それから、毎日の運動の後、整理運動(スタティックストレッチ)の後に「豆知識」が開放されます。
 その内容がまた、「毎日続けないといけないの?」「部分やせって可能なの?」といった、プレイヤーがそろそろ抱き始める疑問にうまいぐあいに答える内容になっていて励みになります。
 
 まあ……こういった話はここ半年の間に散々言い尽くされていると思うのですけども。
 
 なお、アドベンチャーモードの消費カロリーは、運動負荷30(最大)でも、一日50~60kcalくらいで、それほど大したことはないです。
(実質運動時間が10分…プレイ時間にして準備運動含めて30分くらいすると「そろそろ休憩しませんか?」って聞かれる)
 だから、もりもり運動して脂肪を燃やそう、というなら、アドベンチャーモードだけでは不足かも知れません。
 
 ただ、最初はダイナミックストレッチ(準備運動)だけでも結構キツかったのが、どんどん楽にできるようになり、以前は超辛かった運動(プランクとかマウンテンクライマーとか)が、久しぶりにやったら割と楽にできるようになっていたり……と、筋肉がついている感覚があります。
 直接脂肪を減らすというより、筋力を付けるトレーニングと思った方が良いと思います。
 
 自分ではよくわからんのですが、奧さんが言うには
「ダーリン、後ろ姿がシュッと引き締まったにゃ!」
 だそうです。
 
 リングにほめられるのはまあまあだけど、奧さんにほめられるのはたいへん嬉しい。
 
「(胸をさわって)おっぱいが! ダーリンにおっぱいができたにゃ! 前はぺったんこだったのに! これがリングの言う『バストアップ効果』ってやつなのにゃ!?」
 

我が家特有の良かったこと。

 
 ここからは我が家ローカルのメリット。
  
1・生活が規則正しくなる。
 以前は、夕食を食べるとだらだらとネットをやって、いい加減遅くなった時間に風呂を洗って入り……みたいな自堕落生活でした。
 しかし、リングフィットを導入したことで、
 
 食後に私がリングフィットをやる
 ↓
 終わったら奧さんがリングフィットを始める
 ↓
 奧さんのダイナミックストレッチ(準備運動)を横目に私が食洗機を動かし、風呂を洗って沸かす
 ↓
 奧さんのリングフィットを応援しながら私がエアロバイクを漕ぐ
 ↓
 風呂に入る
 
 という一連のルーティンができあがりました。
 
 エアロバイクはずーっと昔に買ったものです。
YouTubeを見ながら漕ぐ」「スマホゲームをやりながら漕ぐ」などいろいろ試したものの続かず、だいぶ埃をかぶっていました。
 しかし、奧さんのリングフィットを見ながらやるのは割と続いています。
(なお、私がリングフィットやってる間は、奧さんはスマホゲームをやっている)
 
 そういえば、使っているヨガマットは昔奧さんが買って埃をかぶっていたものなので、そういう意味では似たもの夫婦なのだろうか……。
 
 ……リングフィットの後ろでエアロバイク、とかいうと、広いジムのようなステキ環境を想像するかも知れませんが、実態は、「LDK」の「L」部分と「DK」部分の通路にエアロバイクを引っ張り出してやっています。
 エアロバイクが通路にある間はトイレにも行けない。でもまあ2人暮らしだから迷惑する人はいないし。
 
 私がリングフィットをやらないと奧さんもやらないので、それが私にとってはインセンティブになっています。
 奧さんがリングフィットをやらないと私が食洗機と風呂掃除をしないので、それが奧さんのインセンティブ
 
 Win-Winですね!
 
 なお、一日あたりのプレイ時間は2人とも同じくらいですが、運動負荷は奧さんの方が低いので、消費カロリーも低め。
 その間エアロバイクを漕ぐ私は120~150kcalくらい消費しているので、リングフィットで消費するカロリーよりエアロバイクの方が倍くらい多いです。
 
2・奧さんにプレゼントができる。
 リングフィットには「ながらモード」というのがあります。
 ゲームを起動していない間、あのリングコンを押したり引いたりすると、ピコポコと電子音が鳴って、回数が記録されます。
 で、その回数が多いほど、次回、ゲーム内で経験値とお金とアイテム(食材)がもらえる、という仕組み。
 
 自分がやった「ながらモード」の回数を誰かにあげることもできるので、自分がやった分を奧さんにプレゼントすることができる。
 
「わーい、ありがとうダーリン!」
 
 奧さんに毎日リアルプレゼントを贈るのは色々大変ですが、ながらモードなら、動画でも見ながらピコポコやれば、15分かからず500回(最大値)まで貯めることができます。これはいい。
 
3・奧さんの運動が見られる。
 夫婦とも四十路を過ぎてこんなこと言うのもアレですけど、奧さんが運動してるの見るのは楽しい。
 特に「バンザイコシフリ」見るとテンション上がる。
 
リング「バンザイコシフリだ!」(奧さんのリングは女性の声)
私「バンザイコシフリだー!」
リング「いいよ!」
私「いいよいいよ!」
リング「ステキだよ!」
私「ステキだよ!」
奧さん「ダーリンはリングコンなのか」
私「セクシーだよ!」
 
 それで奧さんはずっとバンザイコシフリをリストに入れている。(今は「バンザイコシフリII」。)
 

若干の不満点。

 ……とまあ、素晴らしいリングフィットですが、いくつかゲーム的な不満を。
 
1・回復技が無意味。
 HPを回復する技があるのですが、普通にやってても回復アイテム(スムージー)の材料が大量に手に入るのであまり意味がない。
 というか、戦闘中、回復技は自分の手番を消費するけど、スムージーは無制限に使用できる上に手番を消費しないので、あえて回復技を使う意味がない。
 運動としては「この動きは面白そうだな?」「ここの筋肉は普段使わなそうだな?」と感じるものがあるだけにもったいない。

2・ステージの使い回しがやたら多い。
 地形はもちろん、ジャンプ台などのギミック、敵の出現ポイント、カメラワークまで同じステージ(天候だけが違ったりする)が何度も出てくるのがちょっと萎えます。
 ファミコン時代か。
 まあ、ゲームとしてはほぼ一本道のコース(一部で分岐することもある)を走り抜けるだけなので、地形にそれほど意味はないんですけど……。
 
3・食材・スムージーの種類がむやみに多い。

 ほうれん草スムージーは、ほうれん草が2個必要で、ハートが1回復
 上ほうれん草スムージーは、ほうれん草が3個が必要で、ハートが2回復

 それはわかる。

 クレソンスムージーは、クレソンが2個必要で、ハートが1.5回復
 上クレソンスムージーは、クレソンが3個が必要で、ハートが4回復

 それもまあわかる。

 いちごスムージーは、赤色スキルの攻撃力がアップ
 ザクロジュースは、スキルの色を赤に変更
 リンゴスムージーは、スキルの色を赤に変更赤色スキルの攻撃力がアップ
 トマトスムージーは、赤色スキルの攻撃力をアップハートを1回復
 リンゴトマトスムージーは、スキルの色を赤に変更ハートを3.5回復

 待って待ってそんなに種類いる?
 普通に複数同時に使えるんだから、そんな複数混ぜたみたいな効果のスムージーいらなくない?

 プラムジュースは、スキルの色を赤に変更赤色スキルの攻撃力がアップ

 お前リンゴスムージーと同じだろ!
 
 何度説明文を読んでも効果が同じスムージー、他にもいくつか。
 
 おかげでレシピリストがやたら長くなって、目当てのスムージーがなんなのかよくわからなくなる。
 
 まあ……目先を変えるために、新しい食材・新しいスムージーを出す必要があったのはわかるんですけど……。
 普通のRPGでも、消費アイテムってそんなに種類ないしね……。
 
 

ミニゲームの難易度が厳しい。

 
 アドベンチャーモードの途中に、何種類かのミニゲームが用意されているのですが、これがキツイ。
 
 プレイヤーが動くのと、ゲーム側がそれを認識して動くのにラグがあるため、それでアクションを要求されると辛い。
 
「難易度が高い」というより「操作性が悪い」という感じなので、失敗した時に理不尽感が。
 
 一応、救済措置もあるので進行に詰まることはないのですが、なんかモヤモヤします。
 

5運動負荷を上げると飽きがち。

 
 例えば「プランク」は、運動負荷によらず攻撃力50。
 しかし、1セットの回数は、運動負荷1なら2回、運動負荷30では30回になります。
 
 つまり、運動負荷を上げると、運動の種類は変わらず、同じ運動をやる回数が単純に増える。
 
 「モモアゲコンボ」「バタバタレッグ」みたいな動き続ける運動ならともかく、「トライセプス」とか「バンザイモーニング」みたいに同じ姿勢のキープを求められる運動を30何回もやると飽きるんです……。
 
 1セットの回数って、筋トレのためには必要なんだと思うんですけど……。
 でも、回数を増やすのと敵のHPを増やすのを組み合わせて、「回数もそこそこ増えるけど、倒すまでのターン数(=実施する運動の種類)も増える」という形にできなかったんだろうか……。
 

まとめ。

 
 色々書いてきましたが、全体としては「買って良かった」の一語。
 Nintendo Switchを持ってなかったので、リングフィットとゲーム機本体をセットで購入した(今でも他のソフトは持ってない)状態なのですが、それでも買うだけの価値があったと思います。
 
 そろそろアドベンチャーモードも終わってしまう気がしますが、終わっても2周目をやろう、と奧さんと約束しています。
 
 こまごま書いた不満点も「オススメできない理由」ではなく、「ぜひ『リングフィット2』で改善して欲しい」という点です。
 
 運動で足腰を鍛えるのは 寝たきり予防になる……と、豆知識でミブリさんが言っていたので、ウチの両親にも勧めようかと思ったりしているところです。
 

そういえば。

 
 買ってやり始めて3週間くらいでリングコンが壊れて仰天。
「リングコン接続エラー リングコン内のソフトウェアが古いか または壊れています」
 の表示が出て、ゲームが起動できない状態に。
 本体を更新してもコントローラーを更新してもダメ。
 
 任天堂に問い合わせたらなんと「リングコンは保証対象外です」と言われてさらに仰天したのですが、仕方なく修理に出し(「いくら以内なら連絡なしに修理して良いか」とか聞かれる)、結果的には無償で修理となりました。
 
 その後は壊れてないので、あれは初期不良というか個体差でハズレを引いたんだろうなあ、と。
 まあ、タダで直してくれたのでいいんですが、任天堂のサポートについての紹介ということで。

読んで疲れるマンガは読みたくない、と思っていたけど。

 人間、オッサンになると、ハラハラドキドキ、愛憎渦巻くドロドロしたお話を見るのが疲れるようになり、ほんわかほのぼのしたお話を好むようになるんだそうです。
 四十路を過ぎた私も例外ではなく、最近は「ふらいんぐうぃっち」とか「ゆるキャン△」とか「まちカドまぞく」とか、そういうアニメやマンガを見て
「ああー、癒やされるー」
 とか言っていました。
 
 一方、卒論ちゃん(最愛の妻)。
 
卒「鬼滅の刃面白いよ! 原作もいいけど、アニメもクオリティ高くて」
私「ええー。でもあれバトル漫画でしょ?」
卒「まあねえ」
私「なんか、家族を殺されて復讐を誓う話なんでしょ?」
卒「まあねえ」
私「いっぱい人が死ぬんでしょ?」
卒「まあねえ……でも、コミカルな場面とかも多いからそんなでもないよ」
私「うーん……」
 
 ……まあそんな感じでちょっと敬遠していたのですが、わけあって最近原作を見ることに。
 
 というのも、教え子(小学3年生)に熱烈なファンが何人かいて、話を合わせるために見てみようかと……。
(ちなみにみんな女子)
 
 そしたらなんと、超おもしろかったのです……。
 あっという間に原作コミックス全巻読んでしまいました。(なお、雑誌では完結してるけど単行本はまだ出てない)
 
 こう……確かに人は大勢死ぬけど、残酷な人体破壊描写とかは少ない。(読んだ範囲では)
 むしろ「風の谷のナウシカ(コミック版)」とかの方がよほど「うわあッ死んだッ」って感じがする。
 あと、言われたとおり、シリアス展開の合間合間にコミカルな場面を挟んでくるので、読んでてそれほど疲れない。
 主人公もやたら素直でいい子だし。
 
 これは……食わず嫌いはいかんな、と思いました。
 それで、ずーっと前に「面白い」とは聞いて気になってたものの、Wikipediaで「退廃的で殺伐とした世界観と、グロテスクでハードコアな作風」とか書かれてて敬遠していた作品……「ドロヘドロ」を読んでみました。漫画喫茶で。
 
 そしたらなかなかおもしろかった。
 まだ全23巻のうち9巻までしか読んでないけど。
 
 確かに、戦ってるうちにしょっちゅう人がバラバラにされたりするんですけど、血糊だかピンクスライム肉だかわからない絵面だったり、バラバラにされてもわりと死んでなかったりするのでそれほどグロさを感じない。
 むしろ「銃夢」の方がよほどグロかった。*1
 あと、シリアス展開の間にコミカルな要素を挟むのほんとうまいなあ、と感心します。とても読みやすい。
 
 ……思えば、「ニンジャスレイヤー」も、似たような理由で敬遠してたんですよね……。
 
 なんか、勧めてくれた人が
「妻子を忍者に殺されたサラリーマンが、全ての忍者を狩る忍者としてひたすら戦う話なんだよ!」
 とか熱く勧めてくれたんですが、「そんなサツバツな話はいいや……」と思って長年読まなかったのです。
 でもアニメから入ったらとても面白かった。
ゲイシャ・ガール・ウィズ・カタナとニッポンテックが混ざったディストピア日本でサイバーパンクする話だよ!」
 って勧めてくれたらすぐ読んだのに……。(無茶)
 
 こうして考えると、本当は読んだら面白いのに、「読んで疲れる話は読みたくないなあ」で敬遠してる作品も多いのかな、と思います。
 ちょっと読んでみたら人生の楽しみが増えるのかも知れないですね……。
 
「ワンピース」とか。(悪役がどぎつい感じで疲れそうな気がして避けてる)
進撃の巨人」とか。(なんか過酷な戦いで読むと辛そうで避けてる)
寄生獣」とか。(グロ要素多そうで避けてる)
 
 ……いや、そう思って試しに読んだ「カイジ」は、エスポワール編の最後まで読んだものの、読み続けたい気持ちが起きなくてやめてしまったんですけど……。
 なんか、登場人物が何を目指しているのかわからなくて……。
 
 ともあれ、怖れず読んでみないと、何が面白いかなんて分からないですよね。当たり前だけど。
 読む前から「どうせ面白くないでしょ?」とか言うのは、いわゆる老害ムーブだよなあ、と反省しています。
 

*1:あれ大好きだったんだけど、「Last Order」の最後まで読んで力尽きてしまった……。今どんな話になってるんでしょう? もう、プレステ版のエンディングが最終回でいいんじゃないかという気が……。

文科省がかけ算に順序があると言っている話。

 毎年11月頃、小学2年生が九九を習う頃になると話題になる「かけ算順序問題」ですが、なんだか珍しくこの時季に話題になっているようで。
jp.quora.com

 
 ずっと前からある話ではあるのですが、非常に残念ながら、現状では
文科省が『順序あり』の立場に立っている」
 と言って差し支えないと思います。
 
 バカじゃないの?
 
「小学校学習指導要領解説 算数編」を見てみましょう。(https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387017_004.pdf
 
P115~116にかけての部分を引用します。

 例えば,3× 5の式から,
「プリンが3個ずつ入ったパックが5パックあります。プリンは全部で何個ありますか。」
 という問題をつくることができる。
 このとき,上で述べた被乗数と乗数の順序が,この場面の表現において本質的な役割を果たしていることに注意が必要である。
「プリンが5個ずつ入ったパックが3パックあります。プリンは全部で幾つありますか。」
 という場面との対置によって,被乗数と乗数の順序に関する約束が必要であることやそのよさを児童が理解することが重要である。

*1
 ……つまり、
「3個入りのプリンが5パック」
 なら、式は「3×5」であり、かけ算の順序が
「この場面の表現において本質的な役割を果たしている」
 というのです。
 
 その上で、逆の状況(5個入りが3パック)と比べることで、かけ算の順序に関する約束が
「必要であることやそのよさ」
 を児童に理解させよ、というのです。
 
 バカじゃないの?
 
 もちろん、指導要領解説の(あるいは指導要領そのものの)法的位置づけについては諸説あるでしょうが、ともかく文科省の立場がそうだ、というのは動かしがたいところです。
 
 ところで、これは、交換法則を使ってはいけない、という意味ではありません。 
 
 むしろ、2年生で九九を習う段階ですでに、
「今日は七の段を勉強するよ。7×2の答えはいくつになるんだろうね?」
「九九は、はんたいにしてもこたえは同じだから、7×2は2×7と同じこたえになると思います」
 といった「発見」を児童がすることは期待されてすらいます。
f:id:filinion:20101118224243:plain
f:id:filinion:20101118224242:plain
 なお10年前に撮った写真。見づらくてすみませんが。
 
 また、後の学年においても、交換法則を使って計算を簡単にする「工夫」が奨励されています。
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 しかし、これは「元の式を変形する」ことが認められているのであって、「元の式」自体は、「一つあたりの量×いくつぶん」という路線から逸脱することは決して許されないのです……。
f:id:filinion:20101118233321:plain
 
 指導要領解説では、前掲の部分のもう少し前の記述がそれにあたります。

 ここで述べた被乗数と乗数の順序は,
「一つ分の大きさの幾つ分かに当たる大きさを求める」
 という日常生活などの問題の場面を式で表現する場合に大切にすべきことである。
 一方,乗法の計算の結果を求める場合には,交換法則を必要に応じて活用し,被乗数と乗数を逆にして計算してもよい。

 ……という。
 
 つまり、計算を行う際には交換法則を用いても良いが、式を立てる際には、かけ算の順序を「大切にすべき」というのですね。
 
 ……ところで、これは現行の指導要領の解説なわけですが、前掲の写真は10年前……つまり、前の指導要領のものです。
 
 なんでも、Wikipediaには「かけ算の順序問題」という項目があって。
ja.wikipedia.org
 
 そこには
文部科学省による学習指導要領および指導要領解説では順序は規定されておらず、文部科学省は新聞の取材に対して採点方針は学校現場に裁量があるとしている」
 と書いてあるんだそうです。
 
 確かに、前の指導要領の時代、文科省とそういうやりとりがあったのは事実らしいんですが。
 しかし見ての通り、文科省は一方の口ではそう言いながら、実際には、「かけ算には順序がある」という前提の教科書・指導書を検定に通してきました。
 そしてとうとう、今回の指導要領改訂ではかけ算の順序が明文化されたわけです。
 
 ほんと、バカじゃないの?
 

ここから余談。

 
 私自身は「かけ算に順序はない」という意見なのですが、あるかないかについて議論するつもりはないです。
 
 なんというか、本件って、「ある」という人と「ない」という人が両方いて、どっちも常に
「お前らが間違ってるに決まってるだろバカじゃないの?」
 という態度で議論をふっかけてくるんですよね。(私もだね!)
 
 件の「数学的には決着している云々」っていうのもそう。
 
 10年前にこの問題を扱う記事を書いてそれが骨身にしみました。
(教科書会社のトップ「東京書籍」に言わせると、「5×3≠3×5」らしい。 - 小学校笑いぐさ日記)
 
 この記事で言いたいのは
文科省はどう言っているのか」
 ということであって、順序説が正しいかどうかは議論したくないです。
 

さらに余談。

 
 じゃあなんでこの記事を書いたかというと、件の記事のブコメがあんまりだったので。(私怨)

足し算順序の話は算数教育における方便として有効という理由付けだが、実際の所はそれが「教育の専門ではない素人」に批判されることが教員には許せない、って云うメンツの話なんだよな。 - minamihiroharu のブックマーク / はてなブックマーク
 
この理屈に基づくと、「できる子」に対する親の最適な指導は、「先生はアホだから言うことを聞くな」となる。実際、公立の小中学校の教員は大半がアホだし。 - locust0138 のブックマーク / はてなブックマーク
 
 で、「教員がアホとかじゃなくて文科省の方針なんすよ」ってブコメ書いたんですけど。
 
小学校教員の私も、かけ算に順序があるなんて愚かな主張だと思うのだが、文科省が「ある」と言っているので学校レベルではどうしようもないのだ。教師がアホだとかメンツだとかいう話ではない。文科省に抗議しよう。 - filinion のブックマーク / はてなブックマーク
 
「小学校学習指導要領解説 算数編」のP115~116を参照(https://bit.ly/2Yh1NoH)。3×5は「プリン3個入りパックが5パック」であり、その逆ではない、と明記されている。Wikipediaは一つ前の学習指導要領の時の話を書いてる。 - filinion のブックマーク / はてなブックマーク
 
 そしたらそのブコメがさらにブクマされてですね。
 
Wikipediaを読んだら「文部科学省による学習指導要領および指導要領解説では順序は規定されておらず、文部科学省は新聞の取材に対して採点方針は学校現場に裁量があるとしている」と書いてありましたけど/悪化してるの - death6coin のブックマーク / はてなブックマーク
 
 そう。悪化してるの。
 でも、実のところ「悪化」する前から、文科省は事実上「順序説」を支持してきたと言っていいと思います。
 
id:filinion 見たけど、3x5→3連パックが5個の様に、「式から読み取れるお約束がある事を教えろ」という話だし、そのすぐ次に交換則の重要さや分かってる児童に使用を許可してOKと書いてある。 - sgo2 のブックマーク / はてなブックマーク
 
id:filinion 学習指導要領解説p.115「交換法則を必要に応じて 活用し,被乗数と乗数を逆にして計算してもよい」p.297「円周の長さが(直径)×(円周率)求められる」と明記している。文科省のせいにするのは筋違い。 - kamenoseiji のブックマーク / はてなブックマーク
 
学習指導要領では必要に応じて交換則を使ってもいいことになっているのか…。本則側の原理主義者が権力握ってるせいでこうなってんだろうな…。 - suusue のブックマーク / はてなブックマーク
 
 ちゃうねん。
 もう書いたから説明し直さないけど、その2行上から読んで欲しい。
(……なんで円周率の話が出てくるんだろう……?
「円周=直径×円周率」っていう式は、「円の円周は直径の約3.14個分」ってことで、「文科省順序」そのものだよね?)
 
指導要領解説は私企業がテキトーなこと書いて公式づらしてるだけ。ってどっかで読んだけど… - morita_non のブックマーク / はてなブックマーク
 
 でも皆さん文科省のサイトで読んでると思うので……。
(真面目に言うと、それは指導書と混同してるんじゃないかと思います)
 
 それでまあ、こういうブコメ……要するに
文科省は悪くない。悪いのは現場教員であり、filinionはウソをついているor指導要領解説を誤読しているのだ」
 というブコメにわりと多数のスターがついているのがなんともいえない。
 
 いや、これがYahoo!知恵袋とかならわかりますよ?(差別発言)
 しかし、はてなブックマークって、そんな
文科省万歳! 政府の方針に間違いがあるはずがない!」
 みたいな大政翼賛コミュニティじゃないと思うし、上述のブコメ書いたりスター付けてる人達だって、わりと普段は知的なこと書いてる人が多いと思うんですけど……。
(スター付けてた人々に片っ端からidコールを送りたい気持ちをグッとこらえる)
 
 なのに、小学校の教育が話題になった途端に
「公立小中の教員は大半がアホだから」
Wikipediaによればお前は間違っている」
「2行だけ読んだけどお前は間違っている。文科省のせいにするな」
 みたいな反応になるの、小学校教員へのヘイトの溜まりっぷりに、なんとも暗澹たる気持ちになったことでした。
 
 いやあ……私は、教え子からこんなヘイトを買わないよう、彼らが幸せな学校生活を送れるよう、最善の努力をしたいと思います。
(どんな努力をしてもどこかでヘイトは買うんだけどね……。大抵は)

*1:改行引用者。以下同じ。

モンシロチョウを9月にそだてよう。

 さっそくですが虫注意。
 
 我が家にいる、モンシロチョウの幼虫ちゃんです。
 
 
 

f:id:filinion:20200523150944p:plain:w300
 画面下が頭。
 
 ……なんで自宅で青虫にキャベツをやってるのかというと、今年は3年生の担任だからです。
 
 例年、この時期には理科で「モンシロチョウをそだてよう」という学習があり、子どもたちが卵から成虫までモンシロチョウを飼育、観察します。
 
 しかしご存じの通り、現在は新型コロナウイルス対策で休校中で、観察ができません。
 さりとて、モンシロチョウに「休校が終わるまで孵化を待ってくれ」というわけにもいかないので、担任が卵を採取し、自宅で飼育し、それを学校のブログにアップしているわけです。
 子どもにはブログの写真を通して学習してもらおう、という。
 
 もちろん、モンシロチョウの成長については、NHKなどに素晴らしいビデオ教材があるのですが、それだと
「たった3日でこんなに大きくなるんだ!」
 といった感覚は薄いですからね……。
 
「小学校 モンシロチョウ 写真」
 などでググると、同様の取り組みをしている学校が全国に多数あることがわかると思います。*1
 
 さて、3年生が4~5月の理科でモンシロチョウの観察をするのは、「春だから」という以外にも理由があります。
 
 小学校では、1・2年生は「生活科」という学習があり、3年生から「理科」の学習が始まります。
 生活科でも、昆虫や草花の観察はします。
 しかし、同じ個体を卵から成虫まで通して観察し、そのライフサイクルを知る、というのは、3年生で初めてやる活動です。
 草花についても、この時期にはヒマワリやホウセンカマリーゴールドなどを種から栽培し、「形は違うが、どの植物にも根・茎・葉がある」といったことを学んだり、種ができて枯れるまでを観察したりします。
 
 つまり、モンシロチョウの学習が、1・2年生の生活科と、3年生以降の理科を接続する役割を果たしているのです。
 
 これは3年理科に限らず、どの学年、どの教科においても、こういった
「この学習をやった後にあの学習をすると効果が上がるだろう」
「この時期にはこの学習をするといいだろう」
 といったことに配慮して学習内容が配列されているわけです。……高学年とかほとんど担任したことないから知らんけど。
 
 さて。
 
 それで、最近話題の9月入学案。
 
「学習内容を単純に半年ずらせばいいじゃん」……ってわけにはもちろんいきません。モンシロチョウに秋まで待ってもらうわけにはいかないので。
 
 さりとて、9月に進級・進学して、学年半ばの4月・5月にモンシロチョウの学習をしたのでは、「生活科とのスムーズな接続を図る」という効果はまったくなくなってしまうのですよね。
 
 ……誤解しないでいただきたいのですが、私は別に
「9月にモンシロチョウは育たないから9月入学なんてあり得ない!」
 とか言いたいわけではないです。
 
 諸外国が9月入学でやってるんだから、我が国にそれができないはずはないでしょう。
 ……よくカリキュラムを検討して、充分な移行期間を設ければ。
 
 今年度、令和2年度は、新学習指導要領が完全実施される年です。(中学は来年度から)
 
「完全実施」というのは、それまでに2年間の移行期間があって、新たに追加される学習内容を別冊資料で学習したりとか、色々な移行措置を行ってきたからです。
 
 で、それじゃあ何が変わったのかというと……まあ……教科書の中身をパッと見ると、それほど大きく変わったようには見えないかも知れないです。
 教える側にとっては、評価の観点が変わったりとか重点目標が変わったりとか色々なんですが、内容は大差なく見えるのではないかと。
 モンシロチョウの観察も前からやってることですしね。
 
 その程度(とあえて言いますが)の変更でも複数年にまたがる移行期間を設けるのが通常なわけで。
 それを、教育内容を半年ずらす(ずらせないものもある)、という大変動を、「今年の9月から」で実施できるかといえばそりゃあ無理だと思います。
 
 いや、無理でもなんでもやれ、と言われたらそりゃまあ無理矢理やりますが(そういうの多いよね)……。
 でも、元々、9月入学論が持ち上がったのは、休校期間で子どもたちの学習機会が失われ、学力の低下が心配だ、という理由だと理解しています。
 
 それなのに、急ごしらえのつぎはぎ教育課程を押し通して、「見つかった問題点は来年度以降に活かしていきましょう」みたいなことをやるのは、かえって子どもたちへの悪影響が大きいのではないでしょうか。
 
 ……まあ、今年の子どもたちへの心配ではなくて、「諸外国と合わせた方が経済的に有利」みたいな動機もあるのかも知れないですけど、それこそ不要不急なわけで。
 どうしてもやるなら、これから充分議論と検討を重ねて、次の学習指導要領改訂の時に実施する、くらいの心づもりが最低でも必要なのではないかと思います。
 

*1:いくら写真やビデオを見せたところで、実物を観察するのに比べたら学習効果は全然足りないとは思うんですけどね……。 でも、何もしないわけにはいかないし……。 普段以上に手間をかけて、得られる教育効果は普段より小さいという残念さ。

リングフィット買いました。

 しばらく前になりますが、リングフィットアドベンチャーを買いました。
 
 これは……いいですね。
 
 決してお安いものではありませんでしたが、卒論ちゃん(最愛の妻)は以前「ジムに入会しようかな―」とか言っていたので、それに比べたらずっと安い。
 そもそも、ジムに入会していたって今は通えないし。
 
 毎日夫婦で運動して
「がんばれ!」
「輝いてるよ!」
 とか言い合っています(ゲーム内で、相棒の「リング」がことごとに励ましてくれるので、それを傍で復唱している)。
 
 夕食後に夫婦のコミュニケーションが増えたので、個人的にとても満足。
 
 そこそこ運動したところで、ゲームが「今日はここまでにしてクールダウンしますか?」とか尋ねてくれるので、そこで終了にしています。
 
 卒論ちゃんの場合、コロナ以前より運動量が増えたとか。
 当初はスクワットを1回やるだけでも四苦八苦していたのに、今は「ワイドスクワット!(16回)」とかでもすいすいこなせるように(つらいことはつらい、らしい)。
 成長が実感できるデザイン、素晴らしいなあ、と思います。
 
 ところで、実家の両親に電話で連絡を取ったところ、母は定期的に通っていたヨガ教室とか水中ウォーキングとか(こういう社交性が、私には遺伝しなかったところだ……)が軒並み閉鎖されてしまい、今は家にこもりきりだとか。
 
 むしろ両親にこそリングフィットを買ってあげたいところなのですが。
 
私「父さん母さんもこれやるといいと思うよー」
母「私ら2人はどっちも機械オンチだからねえ。私は家で『超ラジオ体操』やってるから大丈夫よ!」
私「超ラジオ体操」
母「私、ラジオ体操嫌いだからね!」
 
 まあ……大丈夫ならいいんですが……。
(あと、うちの両親の場合、リングフィットやりながら互いにダメ出しし合いそうでそれはそれで)
 
 コロナショックでいろいろ多方面に心配はありますけれど、外出自粛で運動量が減った高齢者が、それきり動けなくなってしまうようなケースもあるのではないか、と考えるとそれも心配です。
 

岡村氏の発言について思うこと。(id:nt46氏への私信)

 少し前にこういう記事がありまして。
「コロナの影響でスーパーで買うカツオの刺身が美味すぎる」
https://note.com/suzukimakoto/n/nbf2bad91eca2
 
 コロナショックで生鮮食品の需要が減少した結果、普段ならスーパーに並ばないような質のいいカツオが安く買える……という。
 
 それを踏まえて、最近はてなで話題になっているのがこれ。
 
「風俗嬢とカツオの刺し身の違いを論理的に説明して」
https://anond.hatelabo.jp/20200503121929
「自分の利益のために人の不幸を期待しているのは風俗嬢に対してもカツオに対しても同じなのでは?」
 
 つまり、カツオが安くて喜んでるのと、先日問題になった岡村氏の「コロナが明けたら美人さんが風俗嬢に」発言と何が違うのか……という。
 
 本件について、私の意見はこうです。
 
 確かに、獲ったカツオを安く売らねばならないのも、収入が途絶えて風俗業に入らねばならないのも、どちらも当事者にとっては不本意なことでしょう。
 
 しかし、前者は「収入が減る」という話、後者は「失職して困窮し、不本意セックスワークに従事することになる」という話で、全く次元が異なります。
 
 そんなわけで、以下のようにはてなブックマークにコメントを書きました。

カツオは元からカツオで、それが安くなるだけだけど、コロナショックで風俗業を迫られる女性は元は風俗嬢ではない。もし岡村発言が「コロナが明けたら風俗が安くなる」ならあそこまで炎上しなかったと思う。

https://b.hatena.ne.jp/entry/4685167710458088770/comment/filinion

だから、「不本意な値下げを迫られる」と「望まぬ転職を迫られる」じゃ全然違うでしょ。例えば漁協が「コロナショックで金がなくなった若い人がカツオ漁船に来るのを期待」って言ったら炎上すると思うよ。

https://b.hatena.ne.jp/entry/4685184743237556546/comment/filinion

*1
 
「値下がりしてるから買いましょう」なら「食べて応援!」的な言い訳も立ちましょうけれど。
「本業で失職して流れてくる人材に期待」というのはいかんよね、という。
 

ここから私信。

 
 さてところが、2つめのブコメに、id:nt46氏から返信的なものがつきまして。
 やりとりは以下の通り。
 
nt46「問題になったのは"炎上"したことでも"言い方"の問題でもなく岡村の価値観そのものだったでしょう?矢部の"説教"まで肯定しておいて、今更それはないでしょう。更にいえばあなたが"全然違う"ことにしたいだけですよね?
 
filinion「私のコメントは見ての通り「言い方」ではなく内容を問題にしてるんですけど…。第一、矢部氏の「説教」に肯定的に言及したことは一度もないですし。誰かと人違いされてませんか?
 
「言い方の問題」ってのはつまり、「岡村氏の言っていることは正しいけど、言い方が悪かった。言葉が足りず真意が伝わらなかった」ってやつですよね?
 そんな醜悪なこと言うわけないじゃないですか。そもそもご本人が謝罪してるのに。
 
「全然違うことにしたいだけ」って仰るけど、全然違いますよね……?
 例えば私だって、自分の給料が減ったら不本意だけど、失職して風俗業なりカツオ漁船員なりにならざるを得ないとしたらもっと嫌ですけど。*2
 nt46氏はそうじゃないんでしょうか?
 
nt46「内容でも言い方でもいいですけど、それに至る(表出する)価値観そのものが問題視され、その"矯正"が肯定されている"状況"に対しての問題提起なんですけど。
 
filinion「一般に、表現の自由は批判される可能性を伴うものです。差別的な発言をすれば批判されるのは当然で、それを内心の自由の侵害だというのは「言いたいことは言うが批判されるのは嫌」という甘えに過ぎないと思います。
 
「価値観の矯正」というのが、例えば洗脳装置に入れて強制的に価値観を書き換える、みたいなのだったらそりゃあ許されないでしょうけど。
 しかし、言葉で相手の考えを変えようとするのを否定するのはナンセンスだと思います。
 
 そもそも言論というものの大部分は、他者の価値観を変えようとする試みです。
 岡村氏の発言だって「コロナ明けを楽しみにしよう」という「価値観の転換」をマイルドに求めたわけですし。
 
 そして「炎上」というのは、反発の多い発言をして批判が殺到した、という状況に過ぎません。要するに批判者の数が違うだけです。
「お前の考えは間違っている」と指摘する自由は誰にも否定できないのです。
 nt46氏だって、私の考えが間違っていることを指摘して、何らかの価値観の転換を求めているわけですよね?(その内実がよくわからんのですが)
 
 もちろん、「炎上」でしばしば見られる、個人情報を特定して脅迫するとか勤務先に通報するとかいった卑劣な行為は、言論とは全く別の問題ですが。
 
nt46「"価値観"とは"内心の自由"ではありません。むしろ"人格"に類するものです。更に言えば"表現の自由"の話をしてるわけでもありません。"表現""内容"の問題ならそれこそ"謝罪"ですむはずです。"内心"はどうあれ。
 
 ええ……?
「価値観」というのは、日本国憲法に言う「思想・良心の自由」であり、どう考えても内心の自由の範疇だと思うのですけど。
 
「"表現""内容"の問題ならそれこそ"謝罪"ですむはずです」
 というのもわけがわからない。
 
 私としては、岡村氏は謝罪したし、一応それで許していいんじゃないか、と思っているのですが(今後の動向に注意は必要でしょうけど)。
「チコちゃん」を降板しろ、とかいうのはそれこそ表現に対する抑圧であって行きすぎだと思っています。
 
 …………最初の
「矢部の"説教"まで肯定しておいて、今更それはないでしょう」
 からずーーーーっと思ってるんですが、nt46氏は誰と戦ってるんでしょうね?
 
 私個人ではなく、ご自分の脳内にいる「岡村叩きをする奴ら」という虚像と戦っているのではないでしょうか。
 
 これはネット上の議論でしばしば見られることで、対話している相手を、その人個人ではなく、「はてサ」「ネトウヨ」「ツイフェミ」「パヨク」といった、自分の脳内にあるステレオタイプ的な仮想敵を代表する存在と見なしてしまう、という……まあ、それは私もたびたびやらかしたことなのですが。
 
 ともあれ、言ってもいないことについて憤られてもたいへん迷惑なので、私自身の発言に基づいて批判されるか、あるいは、どうしても脳内ステレオタイプを相手に議論がしたいなら、ご自分の脳内でシャドーボクシングをするにとどめていただけないかと思います。
 よろしくお願いします。では。
 

*1: 念のためお断りしておくと、セックスワークが卑業だとか言いたいわけではないです。
 その仕事に誇りを持って、自発的に従事している方はもちろんいるでしょうし、それは立派だと思います。
 しかし、風俗嬢の労働環境・人権状況は劣悪だと仄聞します。
 ですから、(岡村氏が言うように)「他に選択肢がないから仕方なく」という理由で就業するとなると、きわめて心身に苦痛の多い業界ではないのか、と懸念するのです。

*2:もちろん、弁護士でも代議士でも宇宙飛行士でも自動車ディーラーでも嫌です。
世の中、やりがいのある仕事なんだろうけど自分がなりたくない職業というものはある。