70代の母にリングフィットを勧めた話。

 前に書いたリングフィットの記事で、
「ウチの両親にも勧めようかと思ったりしているところ」
 と書きましたが、実際勧めてみました。
 
 母は、
「私らは兄さんと違って機械音痴だからねえ……」
 とか言っていたのですが、実家にSwitchとリングコンのセットを持ち込み、新しいユーザーデータを作って、半ば強引におためしでプレイしてもらいました。
 それで、なんなら私が実家用に1セット買ってもいいから、と伝えました。
 
 で、しばらくして、母がSwitch本体とリングフィットを購入しました。自費で。
(といってもAmazonで注文したのは私)
 
母「あのあと、○○(私の弟)にも、『兄さんにリングフィットをお勧めされたんだけどどう思う?』って相談したんだけど、ぜひやってみたら、って勧められて」
 とのこと。
 
 ナイスアシスト弟。
 ……っていうか、弟がここの記事を読んでいる可能性。
 ありがとう弟。
 コロナのせいで帰省してこられないのが残念だけど、今年も元気で過ごしてください。
 
 とはいえ、勧めておいてなんですが、いろいろ心配もありました。
 
 ウチの母は、ビデオゲームのことはなんでも「ピコピコ」と呼ぶタイプの人です。
 コンピューターゲームに触れるのはリングフィットが初。
 
 おためしプレイの時も、
私「あのお金、引っ張って吸い込めるよ」
母「どれよ?」
私「あの、金色でくるくる回ってるやつ」
母「なんだかいろんなものがあってどれがなんだかわからないんだけど」
 
 今どきのゲームのキラキラしたステージの中で、どれが意味のあるオブジェクトで、どれが装飾・背景なのかが見分けられない。
 
私「あのハートがなくなるとゲームオーバーでステージやり直しだからね」
母「ハート? どれ?」
私「さっきでっかく出てた」
母「そんなの見てられないわよ!」*1
 
 意味のある情報が直感的に見分けられない。
 
私「おめでとう、レベルアップだよ!」
母「ふーん……?」
私「レベルが上がると攻撃力と防御力が上がってですね」
母「ふーん……?」
 
 これまでのゲームリテラシーが皆無なので、『レベル』『攻撃力』といった概念に馴染みがない。
 ……リングフィットアドベンチャーでは、『EXP』は『エクササイズポイント』の略、とされてるんだけど、母はそれが普通だと思っているわけですね。
 
 そんなこんなで、続くのかどうか心配だったのですが。
 しばらくして電話で聞いたところ、
 
私「それで、今どんな感じ?」
母「えーっと、『ゲームランド』とかいうところをやってる」
私「ワールド10!? 早くない!?」
 
 ……という会話をしたのがしばらく前なので、たぶん今はもっと進んでます。
 こっちは半年前に始めたのにワールド18。
 下手すると追い抜かれる……。
 
母「なにしろヒマだから。毎日やってるわよ」
 
 以前は市民健康教室で体操とかやってたのですが、コロナでそれも中止になってしまい。
(それで運動量が減るのを案じて、というのが、リングフィットを勧めるに至った一因でもあります)
 
母「リングちゃんが誉めてくれるのがいいわよね! 普段の生活だと、誰かに誉められることってないじゃない!」
 
 父さんと仲良くしてください。
 ……まあ、滅多に他人を誉めるタイプの父ではない。
 
父「……いや、でも、母ちゃんは毎日やっててその点はすごいな。買って良かったんじゃないか」
 あっ誉めた。
 
 ちなみに父はやってない模様。
 でもまあ……父は山野草を探して山歩きをするのが趣味なのでいいんじゃないかと。
 
 あと、何より心配だったのは、無理な運動でかえって体を壊すのでは、ということでした。
 口は元気でも、母はもう「後期高齢者」に入る年齢ですし、運動強度を調整できるとはいえ、リングフィットは若者をメインターゲットにしてると思いますし。
 
 しかし、おためしプレイでドキドキしながら隣で見ていると、最初の準備運動「ダイナミックストレッチ」も、
母「健康教室の運動がこんな感じだったわねえ」
 とか言いながら普通にこなし。
 
私「おお、ちゃんと腰を落としてますね!」
母「そりゃ、まだこれくらいはできるわよ」
 
 ……最初、その『背伸ばしストレッチ』でバランスを崩し、「これできない! 難しい!」とか言っていたのはウチの妻です。
 いや、今はすいすいできますけど。
 
 整理運動の「スタティックストレッチ」でも、
 
私「母さん、前屈でちゃんと手が床に付くんだね!」
母「アンタねえ……」
 
 なお、私は床に手が届きません。今でも。
 
 後期高齢者の運動能力を心配している場合ではなかった。
 
 ともあれ、先日見たところ、母の運動負荷は30段階中の「4」。
 それくらいなら、母の年齢でも無理なく続けられるようです。
 
母「少し筋肉がついた気がするわね! 歩くのもちょっと楽になったし」
私「おお! それは何より」
 
 歳を取ると足の筋肉から衰えるので意識してトレーニングが大切……と、ミブリさんが言っていたので、「歩くのが楽になった」というのは非常な朗報だと思います。
 
母「体重は全然減らないけどね」
 
 ……「リングフィットは筋トレにはなるけど体重は減らない」。これはどうも真理であるようです。
 
 なお、ウチの母は、戦闘に負けることがしばしばあり、前のステージに戻ってレベル上げしたり、ライフ回復のスキルを使ったりしている模様。
 
 ……私がやってるリングフィットと違う……。(私の場合、受けるダメージが微量過ぎてほとんど問題にもならない。装備はだいぶ前から変えてないのに)
 運動負荷が低いとそうなるんでしょうか?
 
 ちなみに、「レベリングしたら」といったアドバイスは弟からもらったそうです。
 ありがとう弟。ナイスサポート弟。
 
 ともあれ、いわゆる高齢者でもリングフィットをやることは十分可能で、筋肉量アップの効果も望める、ということをご報告したいと思います。*2
 

余談。

 
母「ミニゲーム難しくない!?」
私「わかる」
母「あの落下傘で下りるの、すごい難しくてクリアできなかったんだけど!」
私「わーかーるー」
 
 VRでもないのに奥行きのシビアな判断を求めるの無理だと思うの。
 その上、霧で視界を制限するとか、運動能力と全然関係ない不便さを追加するの超やめて。
 
母「なんか、同じ地形が何度か出てきたりしない?」
私「する」
母「そうよね!? もうこっちも歳だから『あら? ここってもうクリアしたところだったかしら?』とか不安になるのよ!」
私(逆に、「歳だから同じ地形でも気づかない」ってなるかと思ってた……)
母「あれって、お金が置いてある場所とかは変わってるの?」
私「いや。アイテムも敵の配置も全部一緒。出てくる敵とかの種類が違うだけ」
母「そうよね!?」
 
 次回作では使い回しやめてください。高齢者が不安になるみたいなので。
 
母「あと、やたら腹筋をやらされるのつらいわねえ……」
私「えっ。世間では、『リングフィットはやたらスクワットをやらされるのがキツイ』って言うみたいですが」
母「スクワットは全然大丈夫だけど、腹筋がつらいわねえ……」
 
 ……ずっと昔、母が「子どもを産んでから腹筋が全然できなくなった」って言うのを聞いたことがあるんですけど、それが続いてるんでしょうか。
 母が私どもを産んでからもう40年経ちますが、子どもを産んだ人にしかわからないことが……。

*1:ふと気が付いたけど、母ってリアルに「女ことば」で話してる人だな。

*2:でも、「本体の更新があります」のやり方がわからなくて困ってたので私がやりました。「Aボタンが決定」とか知らないから。