職場体験研修の報告。

「幼小連携相互職場体験研修」というものがあります。
 
幼稚園を卒園した子どもたちはそのまま小学校にやってくるわけですが、子どもたちに対する教育方針は異なっています。
ところが、運動会や学芸会などで若干の交流はあるものの、相互の意見交換は日程調整やせいぜい行事の反省などにとどまっており、例えばカリキュラムや個々の子どもへの対応のあり方などについて突っ込んだ意見を交わし合う状況にはありません。
 
そのため、同じ子どもを扱っているにもかかわらず、互いに相手がどんな考えでどのような活動を行っているのかあまり知らない、という断絶が存在するのです。
 
この断絶を埋めるための研修が相互職場体験研修であり、それに今年度参加しているのが私なのです。
 
そんなわけで、今日も明日も幼稚園へ出勤。
 
ていうか、小学校に一度早めに出勤して、その後幼稚園に行って、終わったら小学校へ。
 
小学校一年生って、どんなにやさしい言葉で話しかけても、まともに通じなかったり、分かっていても言葉で返事ができなかったりします。
「一年生はまだ人間じゃないから」
「これから人間になる子たちだから」
「宇宙人だから」
……とか言ったりするんですが、幼稚園はそのさらに下。
 
「おひるねの時間だよー」とか、ほんとに「小さな哺乳類」って感じでかわいいんですが、例えば他の子のおもちゃを取って泣かせてしまった、とかいう時、叱ってもわかってるんだかわかってないんだか……。
 
先生たちは大変だなあ……。
 
事前の打ち合わせで、
Q「級別活動でやるお遊戯なんですが、“だるまさんがころんだ”は、やっぱり無理ですか?」
A「ついていてあげないと何をしていいか分からない子がいますね」
Q「じゃあ、やっぱり普通の鬼ごっことかの方がいいですね」
A「鬼ごっこも、“タッチされたら鬼になる”ってことが理解できない子がいるんで、しっぽ取りとかの方がいいと思います」
 
うわ。
 
「具体物を使った方がわかりやすい」
ってのは、低〜中学年の算数とかでも同じだけど、「鬼ごっこの鬼」も抽象概念なんだなあ……。