はんぶんこ。

1・2年生合同で、生活科校外学習に行ってきました。
引率は、私と一年担任。
1年担任のS先生は、臨時採用の若い女の先生です。
 
某新幹線停車駅で、黒いコートで着ぶくれした男が改札を飛び越えて逃げようとしたところで私服警官に射殺されるのを見学したりした後、観光牧場に着きました。
 
さて、出発する前、校長が、言ったんですが。
「今日はどこに行くんだっけ?」
「はい、牧場に行って、動物ふれあいパークでウサギを抱いたりヤギをなでたりしてきます」
「そうか。あそこは自家製ソフトクリームがうまいんだ。食わせてやると喜ぶぞー」
 
ウサギが? ヤギが? などと一瞬本気で考えてしまう私は、脳の配線をどうにかすべきだと思います。
 
1年担任「で、ソフトクリーム、どうします?」
2年担任(私)「いやー……。買うなら学級費から支出ですか?」
1年担任「でも、領収書もらえないですよね」
2年担任「そうですねぇ……。 食べさせてあげたいとは思うんですが」
1年担任「自腹で買ってあげましょうか?」
2年担任「えー?」
1年担任「私、半分出しますから」
2年担任「……まあ、そこまで言うなら。 ……私たちの分も買いましょうね」 
1年担任「あっっったり前ですよ!」
 
自腹で買うのを渋ったのは、なにもお金が惜しいからではなく。
今年、担任が自腹を切ったとなると、来年度以降の担任の立場がきつくなるかな、と。
「なんで今年は買ってくれないの?」とか言われたり。
特に、1・2年合同ですから。
 
しかし、向こうが半分出してもいいとまで言うんじゃ仕方ない。
(私の担当のクラスの方が人数が多いんです。倍くらい)
 
「ストロベリー味がいい人ー?」
「はーい」「はーい」
「チョコレート味がいい人?」
「はーい」
「バニラ味がいい人は?」
 
しーん。
 
「せっかく牧場自家製のソフトクリームなんだから、バニラを食べたらいいのに……」
「……じゃあ、私もバニラで」
 
すみません私ミックス(半分チョコレートで半分がバニラ)を注文しようと思ってました。
 
「ミックス味がいい人?」
「はーい」「はい」「はい」「はーい」「はいっ!」
 
やっぱり一番人気。
「一つで二つの味が楽しめる」のが、子ども心に一番お得なような気がするんですね。
……私も。
 
「このソフトクリームはな、半分は私、もう半分はS先生が、自分たちのお小遣いで買ってあげたんだぞ。味わって食べろよ」
「えー!? じゃあ、しろとちゃいろ、どっちがS先生?」