事務官から。
「先生の結婚式で、歌を歌おうと思うんですけど」
「え。出し物は歌なんですか?」
「はい。歌とゲーム」
ゲームが嫌がらせ系なんですねわかります。
「で、卒論さんの好きな歌とか歌手って、わかります?」
「えー……なんだろう」
そもそも私が音楽に興味がないので特定できない。
しかし、なんか切ない系の歌詞の歌を口ずさんでることが多いような気が。
「……あえて言えば“L'Arc〜en〜Ciel”が好きだったような」
「ラルク! ラルクですか……。
ラルクの歌で、
・結婚式向きで
・練習時間が少なくても歌えて
・若い先生から年配の先生まで知ってる歌
って、ありますかね?」
「……わかんないけどたぶん無理では」
「K村先生は? 好きな歌とかないんですか?」
「いやあ……」
あえて言えばEnya。
たぶん無理。
「いえ、とにかく、お気持ちを頂くものだと思っていますので、なんでもうれしいです」
結局、「てんとう虫のサンバ」になった模様です。
……なんで知ってるかと言うと、先日の掃除の時間、突如その曲が流れたから。
その上、放送委員の子の声で
「K村先生、ご結婚おめでとうございます!」
しまった、こっちが嫌がらせ系か!?
通りすがる子ども達みんなから、からかい半分で「おめでとうございまーす!」の嵐。
……いえ、みんなで祝ってくれるのはとてもうれしいです。