花は匂えど。

T教諭「運動会の成功、とは、どういうことだかわかるか?」
K村「え、さあ……。子どもたち一人一人に活躍の場がある運動会……でしょうか?」
T教諭「いや、違うな」
K村「はあ……」
T教諭「天気だ」
K村「は?」
T教諭「天気さえ良ければ、その運動会は成功したようなものだ」
(T教諭(体育主任)との会話。運動会2日前、雨の予報を聞きながら)

T先生はすでにやれる限りの準備をやっているので、こういうことが言えるわけです。もちろん。
まさに「人事を尽くして天命を待つ」の境地。
 
……まあ、予報通り雨で順延になったわけですが。
 
順延になった運動会にも、ちゃんと露店が出ているには驚きますね。
学校から知らせるわけでもないのに、どうしてわかるんだろう。*1
 
それはさておき。
 
運動会では、創作ダンスの他に、「虚実音頭」という盆踊りを踊ります。
 
そういう、運動会でしか踊られない地域の盆踊りって結構多いんじゃないかと思うんですが、虚実音頭では手作りの花笠をかぶります。
 
↓こんなの。

 
さて。
 
運動会の午前の部が終わろうとしている時。
 

K村「そろそろ虚実音頭の準備を……おや? なにしてるの?」
2年「このお花、いいにおいがするよ!」
K村「お、そうなの?」
 
もちろん、お花紙(色の付いたティッシュみたいなもの)で作った花ですから、本当に匂うわけはありません。
 

2年「先生かいでみて!」
K村「どれどれ……。くんくん、ほんとだ、いい匂いだねえ」
 

2年「うん! ホットケーキのにおいがする!」
K村「いや……。それは……」
 
確かにいい匂いでした。
 
すぐそばの大判焼き屋が。
 

*1:都会にはない風景らしいので書いておくと、田舎の学校の運動会には、縁日のように、焼きそばだのかき氷だの安っぽいおもちゃだのを売る露店が出るのです。
いわゆる「テキ屋」。
ちなみに学校には一円の金も入りません。
やいやい、誰に断ってここで商売してやがるんだ?
 
……ちなみに、北海道の学校にいた時も来ませんでした。
合理的な土地柄だからそういう人達を寄せつけないのか、田舎過ぎて来ないのか。