立って半畳寝て一畳。

小学3年生算数で、畳の部屋について考える授業があります。
六畳や八畳の部屋に畳を敷き詰める方法が何通りあるか、といったことを考える、図形・面積に関わる教材です。(平方センチメートルなどについて扱うのは4年生)
昨年度末の授業参観で、そこを扱いました。
 
とはいえ、六畳と八畳だけではあっという間に終わってしまう子がいるのもまた事実。
ちょっと下調べをしました。
 
畳というのは、実は敷き方が決まっています。

江戸時代から畳の敷き方には祝儀敷き(吉)と不祝儀敷き(凶)の二通りがありました。
基本的に祝儀用の6畳間を基本の形とし、8畳・10畳・12畳・・・と敷きます。

http://www.oomoto-tatami.com/cover.html

「祝儀敷き」などで検索するといろいろなサイトが出てくるのですが。
http://www.misawa-mrd.com/wasitu/room/tatami.html
どうやら、
 
・畳の角が4つ集まったところ(畳の縁が十字になるところ)があってはならない。
・畳の縁が、部屋の端から端までつながってはならない(ただし部屋の外周から半畳の距離は例外)
 
というのが原則のようです。(2つ目は例外も多いみたいですが)
 
そこで、下のサイト
http://www.geocities.co.jp/Berkeley-Labo/6317/seihoukei_05.htm
なんかも参考にして、授業づくりをしました。
 
まず、六畳間の畳の敷き方が何通りあるか考えます。
続いて、祝儀敷きと不祝儀敷きについてちょっと触れて、正しい敷き方には決まりがあることを教えます。
すると、六畳間の正しい畳の敷き方は一通りしかないことがわかります。
 
その上で、今度は八畳間について、決まりに従った畳の敷き方を考えさせました。
 
八畳が終わった子は、さらに広い部屋について考えます。(四十八畳までワークシートを用意しました)
ワークシートの方眼だけでは考えるのが難しい子は、緑の紙で作った畳を実際に並べながら考えました。
 
まあ、授業そのものは盛り上がったし、よかったと思います。
また、和室のような見慣れたものについて、新しい視点で見直すことができる、という新鮮さは、算数に限らず学問の楽しさだと思います。
 
……で、今、家庭訪問期間なわけです。
子どもたちの家の座敷を改めて見直してみたんですが。
 
なんか、畳が全部同じ向きに敷き詰めてある(=不祝儀敷き)家が何軒も。
えーっと。
 
……授業参観じゃない時にやればよかったかも。*1

*1:お寺なんかでは、常時不祝儀敷きのことがあるそうですが、それはまた違う話です。