今日会った(ていうか話した)人のこと。
英会話、続けてます。
ただ、教室が遠いので、行くのは難しく、テレビ電話を使った「お茶の間留学」がメインになっています。
先生一人に生徒3人(たまに2人の時もある。今日がそうでした)。
今日一緒に習ったのは、65歳の女性の方。
仮にMさんとします。
偏見かもしれませんが、年輩の方って、私以上にカタカナ英語のことが多いような気がします。
しかし、Mさんは大変流暢な発音でした。
(まあ、私と同じ授業を受けてる、ってことは、そういうレベルの中で、ってことなんですが)
とても明るく社交的な方でした。
テレビ電話のクラスでは、毎回の授業の最初に、お互い自己紹介をするんですが(英語で)「趣味は?」と問われて、
M「たくさん趣味がありますよー」
・社交ダンス
・ジャズダンス
・水彩画
・ジム通い
・そして英会話も。
私「お仕事は?」
M「I have two jobs! 一つは障害者の介護で、もう一つは(声をひそめて)株取引」*1
今日の授業は、「電器店で買い物」がテーマでした。
やりとりに使ういくつかの会話文を教わった後、互いに店員と客になって会話するのですが。
私「いくらくらいのものをお探しですか?」
M「350ドルくらいのものを」
私「じゃあ、これはいかがですか?」
M「ディスカウント プリーズ」
私「!?」
いやそれ例文にないんですけど。
M「私330ドルしか持ってないんです」
じゃあ350ドルくらいとか言うなー。
私「お……おーけー? You can buy it。」
もうちょっと気の利いたこと言いたかったけどとっさに出てこなかった。
M「OK? Oh,you are a good salesclerk!」
私「Ya...You are a good customer.」
良い客かどうかはともかく、良い生徒なのは確か。
これまで一緒に勉強したのは、わりと発言が控えめな人が多かったのですが、非常に積極的に発言していました。
ていうか、テレビ電話で気圧されたのは初めてかも。
いつもは、授業が終わると、みんなすぐに「ありがとうございましたー」とか言って電源を切ってしまうのですが、今日は思わず色々聞いてしまいました。(日本語で)
私「いや、Mさんみたいに積極的な方は初めて見ました」
M「そう? でも、そうでないと伸びないからー」
私「どれくらいやってらっしゃるんですか?」
M「4月から始めたんだけど、やっぱり65にもなると脳が硬くてねえ……」
嘘だー。
私「毎日やってらっしゃるんですか?」
M「一日3レッスンくらい受けてるわね」
1レッスン40分ですから、毎日2時間ですか。
4月から始めたと言っても、1月から始めた私の何倍もやってるわけですね。
っていうか、レッスン料金だけでもばかにならんでしょうそれは。
(たくさんポイントを買って単価が安くなってるのかも知れないけど)
私「その前にも英語を習ってらしたんですか?」
M「そうね。E社とか。今日も、ジャズダンスの教室の友達で、ケニアから来た女の子がいて、彼女に発音を直してもらったんだけど……」
私「すごーい。充実してますねえ」
M「毎日時間が足りないわよー。……ホントは今も勤務時間中なんだけどね」
私「介護のお仕事でしたっけ?」
M「そう。施設に泊まり込んで、知的障害者の介護をするんだけど、もうみんな寝たから」
私「じゃあ、今職場にいらっしゃるんですか?」
M「うん、スタッフルームにパソコンとテレビと持ち込んでね。9時からはフリータイムだから」
私「うわー、時間を無駄にしないんですねえ。すごいなあ。ほんとに、Mさんみたいな人になりたいです」
M「いやー、まだまだこれからよ。filinionさんもどんどん勉強してがんばってください」
私「はいー、がんばります」
やー、すごいなあ。
65歳というと、行政区分上は「高齢者」なんでしょうけど、もしもみんなが高齢になってもこれだけ元気ではつらつと生きられれば、高齢社会恐るるに足りずですね。*2
なんというか、負けるわけにはいかないな、と思いました。