見よ、夜明けはすぐに来る。(@1968)

全国の僻地校教師のみなさんこんにちは。
 
さあ、みんなで歌いましょう。
歌は、「太陽となろう」(作詞:新渡戸常晴 作曲:石山美治 1972)。
 
……聞いたことあります?
 
太陽となろう〜僻地校教師の歌〜
 
北海道で初めて習ったこの歌、僻地複式教育研究会とかの集まりがあるたびに歌ったものです。
 
つぶらな瞳の」から「伸びている」までが突然歌いにくくなるんですが。
まあ、作詞も作曲も教員ですから。
 
……プロに頼もうよ。
全国で歌うんだからさ……。
 
しかし、
「強敵と書いて『とも』と読む」
に始まって、「とも」と読ませる熟語には、「同志」「親友」「同胞」「宿敵」などなどありますが。
 
「教師よ」って書いて「ともよ」って読ませるのは衝撃的なまでに斬新でしたね。
 
さてしかし、「友よ」と言えば、岡林信康が作詞作曲のフォークソング。(1968年)
「友よ」(注意。曲が流れます。)
 
……いや、先日ラジオで60〜70年代フォークソング特集をやっていて、それで初めて聞いたんですけどね。

友よ 君の涙 君の汗
友よ むくわれる その日がくる
夜明けは近い 夜明けは近い
友よ この闇の 向こうには
友よ 輝く明日がある

 
えーと、共産革命への決起を促す歌ですね?
 
え? 違う?
だって、70年代ってそういう時代だったんじゃ?*1
 
で、これが印象に残ったのは、
友よ 夜明け前の 闇の中で
友よ 戦いの 焔を燃やせ

とか、わりと勇ましい詩なのに、曲がいたって穏当なこと。
 
えーとつまりそれがフォークソングなんですかね?
 
前述の「太陽となろう」も、いたって穏和な曲です。
それが、最初聞いた時私にはちょっと意外でした。
 
というのも、過去にも触れましたが、北海道の教職員団体って、わりとかなり強力な運動力を持っています。
だから、もっと勇ましげで元気の出る曲を歌うのかと思っていたんですが。
 
まあ、僻地複式教育研究連盟は、教職員組合とは別ですけども。
 
そして、当地の教職員団体の歌も、やっぱり力の抜ける歌なのです。
 
で、この間までは、
「やっぱり、教員として『教え子を戦場に送るな!』って言いながら軍歌調の歌を歌うわけにはいかないんだろうなあ」
なんて思っていたわけです。
 
しかし、岡林信康の「友よ」を聞いて、
「そうか! これだ!」
 
つまり、「太陽となろう」とかの、元気の出るリズムを頑なに拒む姿勢は、70年代フォークの文脈で理解することができるものだったのではないか、と。
年代的にも近いし。
 
そうか、私たち団塊Jr世代は、知らないうちにフォークを聞かされていたのだ!
などと、件の特集を聞いて思いました。

*1:どこまで冗談なのか自分でも判断できてません。