今を去ること数ヶ月前。
校長先生から呼ばれました。
「今年度、市で作成している社会科副読本を作り直すことになりました。
それで、各学校の先生たちを集めて、研究会を編成するそうです。
で、先生に声がかかっていますので、そのつもりでいてください」
ええ?
「でも校長先生、私にそんな大任が務まるかどうか……。
専門も国語ですし。
それに、社会科副読本ってことは地域教材だと思うんですが、私、虚実市に住んで二年にしかならないんですが」
「ああ、そういえば、K村先生は虚実市生まれじゃないのよね。
それじゃあ、教育委員会にはそう回答しておきますね。
でも、それでもお願いします、って言われる可能性もあるから、そのつもりでいてね。
そういう時、
『絶対嫌です!』
……って言う先生もいるんだけど、そうすると教育委員会からやる気のない先生、って見られちゃうから、若いうちに引き受けておいたほうがいいわよ」
えー。
脅迫には屈しない!
……で、案の定「それでもお願いします」って言われてですね。
もちろん引き受けたわけですけど。ええ。
まあこれもスキルアップだかキャリアアップだかだと思って。
副読本、現行のを一部修正するのかと思ったら、現行の副読本は前回の教科書改訂の時に内容を変更しなかったんだとかで、今回事実上の全面改稿。
ほとんど一から書きあげるような形になっています。
うはー。
検討会で、10時間くらいぶっ続けで会議やったりするんですよ。
検討会は出張扱いだけど、資料集めのために取材に行くのは手弁当だし。
で、その第五回の検討会が明日。
今、原稿を書きながら現実逃避しているところです。
もーいやだー。