ずーっと前に書いた、社会科副読本の話。
あれ、まだやってるんです。
http://d.hatena.ne.jp/filinion/20061025
で、私たちで副読本を作って、それに準拠したテストを作ってた時の話。
単元「むかしのくらし、いまのくらし」担当の先生から。
「……この問題、“昔の道具”と“今の道具”があって、対応する物を線で結ぶわけですよ」
例えば、
「石油ランプ−蛍光灯」
「七輪−ガスコンロ」
「洗濯板−洗濯機」
とかですね。
「ところが、このテストを実施したら、七輪と電子レンジを結ぶ子が多くてですね……」
むむ。
確かに、いずれも調理用の「熱源」ではありますが……。
「ていうか、3年生の子どもたち、『ガスコンロって何?』って子がたくさんいて……」
「ええー」
「だから、5年で家庭科をやるまで、ガスコンロにさわったことがない、という……」
ガスコンロがすでに“昔の道具”だという。
う、うちじゃ現役ですよ?
「だからひょっとして、最近の電子レンジだと、本当に七輪の代わりができるような機能もあるのかも知れないな、と思って……」
……うちの電子レンジもオーブンレンジですけど。
集まった先生達、みんなで
「ううん……」
と唸ってしまいました。
気が付いたら、子どもたちから見ると、自分たちの生活が“むかしのくらし”になってしまっていた、という話。