(これは、「小学校における不審者侵入事件対策について」(http://d.hatena.ne.jp/filinion/20050525)の続きかも知れません)
本校は大変小さな学校でして。
小規模校の問題として、職員の人数が少ないということがあります。
結果、私みたいな採用2年のへたれ教師が、
- 国語科主任
- 生活科主任
- 野球部副顧問
- 交通安全教育担当
- 僻地教育担当
- クラブ活動担当
- 情報メディア教育主任
- 避難訓練担当(避難計画・訓練実施計画立案)
以上全部を兼務するという、鬼のような重責を背負わされるわけです(当然、他のベテランの先生は、もっとずっとえらいことになっています)。
もうだめだ。
俺じゃなくて学校が。
で、避難訓練。
近年の事件に鑑みて、本年度、不審者への対応を訓練することになったわけです。
火災とか地震であれば、去年のファイルを見直して、「昨年度同様に実施します」で済むんですが、不審者対応訓練は本年度初めて実施するという状況。
避難計画の立案は私。
うわーん。
もうだめだ。
それでもまあ一応計画を立てて実施しましたよ。
もっとも、実施計画案が前月末の職員会議の時に一文字たりともできてなくて、結局全体打ち合わせをやったのが実に実施前日だとかいう無能っぷりだったわけですが。
それでまあ、地元の駐在さんを呼んで訓練の講評と、不審者への対応についての講話をいただこうという話になったんですが。
打ち合わせに行ったら、
「じゃあ、私が、模造のナイフを持って行って、不審者役をやりますから」
「それはありがたいです」
何しろ人数の少ない学校ですから、職員から不審者役を出す余裕がないのです。
本当に侵入があった時、負傷者が出たらどうするんだ(……って、それを考えるのは私の仕事なのか)。
「さすまたがあるんですよね? 先生方はそれで私を取り押さえて下さい」
「はい」
「半分くらい本気でやって下さい」
「半分?」
この手の訓練で、全力でやるななんて言われるのは生まれて初めてですよ?
「実際不審者が侵入、なんて事になったら、先生方『殺してもかまわねえ』くらいの気持ちでかかってくるでしょうから。
それだと本官次の日から仕事ができないんで。
骨折したりしない範囲で本気でかかってくるようにしてください」
……。
実際の訓練の後、講話の中で、さすまたの使い方についての演習があったのですが。
「さすまたは、通常こうして先の二股に分かれたところで相手を押さえ込むわけですが。
しかし、場合によっては、こっちの柄のほうが威力がある場合もあります(「突き」の動作)」
えーとですね。
どうやら、「不審者は殺れ」は、おおむねどの学校でも共通の対応みたいです。
校長先生、やはりあなたは正しかったのですね。