教育的(研修的?)玩具。

 嫌な意味でオススメなゲーム紹介!
 
 携帯電話、お持ちですよね?
 
 メール、使ってますよね?
 
 でも、どのくらいの頻度でお使いでしょうか?
 
 そもそも電子メールは、電話のように相手の生活に割り込んだりせず、相手の都合の良いときに読んで返信してもらえる、というのが利点であったはず。
 
 ところが、最近の高校生などの間では、
「来たらすぐ返信しないといけない」
「返信が来ないと不安になる」
 といった状況になり、却ってストレス源にすらなっている、といいます。
 
 ↓「新教育の森」(毎日新聞)より
深夜も返信「面倒」、携帯メールの呪縛
 
 教師や保護者の適切なアドバイスが必要……とはいえ、なにしろ親や教師世代には実体験があるわけではないので、「アドバイス」が、逆に
「私がお前くらいの頃にはそんなものなかった」
 とかいうジェネレーションギャップの強調になってしまったりします。
 
 かくいう私も、メール送る相手といったら卒論ちゃんだけだし、彼女はメール送っても返さないときが多いのでむむむ。
 
 ……と、そんな方にオススメのゲーム!
 
 今回は、ゲームというかトイなんですが。
 
 ウサワカメール まっしろ  ウサワカメール ももいろ  ウサワカメール そらいろ
 「ウサワカメール」(メガハウス)。
 公式サイト→http://www.megahouse.co.jp/usawakame/
 
 これは、「ウサワカメ」という謎のキャラクター(設定的にはイマドキの女の子)とメールのやりとりをする……という設定のおもちゃです。
 この機械が携帯電話(っていうかメール送受信機)なわけですね。
 
 たまにピロピロ音が鳴って、ウサワカメからメールが来ます。
「いまなにしてんの〜?」とか「いまなにかはまってんの?」とか。
 で、それに答えるわけです。
 メールは、「いつ・どこで」+「なにを」+「どうした」の形式で、単語を組み合わせて作ります。
 
 と、それに対して、ウサワカメからまたこっちのメールの内容を踏まえていたりいなかったりいなかったりいなかったりするメールが返信されてくるわけです。
(こっちからメールを書くこともできる)
 
 無限ループですが、何か?
 リアルでしょ?
 
 で、たくさんメールのやりとりをしているうちに、友情ポイントが上がって、新しいキャラクターが登場したりする……という。
 
 まあ、電子ペットの一種……っていうか、「どこでもいっしょ」のポケステ状態みたいなものですかね……と思ったら大間違い!
 
 ……「どこでもいっしょ」、数時間に一回しか話しかけてこないから、たまに話しかけてくると「お、来た!」って感じなんですが……。
 
 ウサワカメ、10分おきくらいにメールをよこすんです。
 で、来たメールに30分以上返信しないと、「友情ポイント」が下がるというリアル仕様
 一応スリープモードもありますが、スリープ状態でも丸一日放置したりするとやっぱりポイントが低下。
 
 ちなみに、友情ポイントが下がりすぎると、ウサワカメから別れのメールが届きます。
 これに、仲直りを求めるメールを送ればゲームが続けられるという。
 
 要するに、ウサワカメとの友情を守るためには、トイレに行くときも携帯を持ち歩き、風呂にはいるときも脱衣所においておかないといけない。
 
 まあ、本物の携帯を持っていないお子様がターゲットなわけで、時間は十分あるはずなんでしょうけど。
 それにしても、ほんとにメールの返信が義務化し、携帯に拘束される感覚を味わえます。
 
 メールの返信を強要するような友人がリアルにいなくとも、これを使えば、その感覚を手軽に体験することができる、というわけです。
 
 老人や妊婦など、身体的弱者の状況を実際に体験してみる、というツールはたくさんありますが、若者の、しかも社会的な拘束を実体験できる、という学習ツールは稀だと思います。
  
 ……いや、電子ペットとか人工無能とか興味があったので購入したんですが、「返信しなければ!」という強迫観念に、ものの一時間で耐えられなくなりました。
 その後長いことスリープ状態で放置した後、引っ越しの際に廃棄。許せ。
 
 というわけで、これを使って研修を行えば、お子様や教え子から
「メールの返信が大変で……」
 とかいう相談を受けた場合でも、適切なアドバイスができることでしょう。
 
……「携帯なんか捨ててしまえ!」
 とかな。