平和と創造の象徴。

filinion2008-05-15

青森県弘前市は、津軽氏の旗印である卍(まんじ)を市章に採用している。
 
ところがある時、市役所に外国人から電話が入った。
 
「私はドイツ人だが。おたくの市では、なぜマンホールのふたにナチスのマークが入っているのかね?」
(続く)

少し時期がずれた話ですが。
(まあいつものことではある)
 
年度末になると、色々なものを持ち帰るのが大変です。
 
特に図工作品。
 
画用紙など、大きすぎてランドセルに入りませんが折るわけにもいかず。
かといって丸めても、家に着く頃にはつぶれてしまっていたり……。
 
しかし、今は便利な教材(?)がありまして。
 
作品バッグ、という、段ボールでできた大きなバッグです。
(このサイト→http://pub.ne.jp/lapiz/の、「2008.3.26」の写真がそれっぽい)
 
組み立てると、中に画用紙をすっぽり入れることができ、たとえ十枚以上画用紙があっても、片手できれいに持って帰ることができます。
 
表面は白いので、子どもたちに両面に絵を描かせて、最後の作品として持ち帰らせるわけです。
 
普段の絵画指導と違って、完全に
「好きなものを好きなように描く」
という活動になる気がします。
(私だけかな?)
 
さて。そんな年度末。
 
ある上級生の子が持っていた作品バッグ。
 

 
アメリカ空軍。
 
好きな絵を自由に描かせているのは私だけではなかったようです。
 
ていうかこれは絵じゃない。
 
で、作品バッグは両面に絵が描けるわけで。
 
「……裏は日章旗か……?」
 
で、裏を見ると。
 

 
自由にもほどがある。
 
まあ、鉄十字じゃないのが幸い……いや待て。
 
「これ、鉤十字じゃなくて卍(まんじ)じゃないか」
 
なら安心。
 
……か?
 
*生活ひとくちメモ
まんじと鉤十字の区別がつかない、という時の覚え方。
 
ナチスには、軍隊とは別に親衛隊(Schutzstaffel)というものがありました。
略してSS。
 
「SS」を組み合わせると、鉤十字の形になるのです。(もちろん偶然)
武装親衛隊外国人義勇兵師団―1940‐1945
この本の左上にあるマークがSSのマーク。
 
ちなみにこのマークも、別に鉤十字をばらしたんじゃなくて、ルーン文字の「S」2つなんだとか。*1

(続き)
市役所の担当者は、
「いや、あれは“まんじ”というもので、ナチスのマークとは……」
と説明したが、相手は納得しない。
 
仕方なく現地に赴くと、
「……あれ?」
 
間違いなくナチスの鉤十字が刻印されていた。
 
何の手違いか、卍と逆卍、両方のものが混在していたのだという。
(なお、冒頭の写真は実際の写真を左右反転したもの。ちなみに、まわりを囲んでいる曲線は、りんごをかたどったものだとか)

高校の頃、通学路沿いの映画館に、
セーラームーンSS」
の映画の看板が出ているのを見るたびに変な思いがしてたものです。
 
でもあれも、ユダヤ人団体の抗議を受けて、途中から「SuperS」に表記が変わったんだとか。

*1:ただ、そもそもナチの鉤十字が、ルーン文字のSを重ねたものだ、と主張するオカルトな人もいるらしい。