写実性。

絵を描いていて。
担任「みんな、人の顔とか手足を塗る時、何色で塗りますか?」
A児「はだいろ!」
担任「待て。『うすだいだい』って書いてないか」
B児「ペールオレンジ、ってかいてあります」
担任「……まあなんでもいいけど。 とりあえず、顔とかを塗る時、全員同じ色では塗らないようにして下さい」
C児「なんで?」
担任「みんな、周りを見てごらん。白っぽい人もいるし、黒っぽい人もいるよね? ひとりひとり顔の色が違うんだから、塗る時も違う色にしましょう」
C児「ふーん」
 
絵画指導って、私もまだよく分かっていなくて。
「絵はこういう風に描くんだ」って、あまり教え込むのも抵抗があるんですが。
 
でも、人物を描く時、みんな「はだいろ」で塗ってしまうと、すごくひらべったい絵になってしまうので。
 
担任「絵の具の茶色と白と、あと、少しだけ赤を混ぜて下さい。そうして、一人塗り終わったら、黒を足したり赤を足したりして少し違う色にして、次の人を塗ればいいんです」
 
どうなのかね、こういう指導。
 
D児「先生、手だしてー」
担任「はい?」
 
ぺたり。
 
担任「冷たっ!」
D児「んー、ちょっと色がちがう?」
担任「他に言うことはないのかよ」
 
実物に近い色を使いたい、という思いは買いますが、人の手に絵の具を塗る時は一言断って下さい。