「生きづらい私は発達障碍者でした」を読んで

 そういう漫画がTwitterであって賛否両論だったらしいので読みました。

(一番下にリンクしておきます)

 

 すごく正直な漫画だな、と思ったし、胸が痛くなりました。

 これが批判されるのもわかるけど、それが辛い。

 

 まず、前提として、発達障害の人は、一般に「空気を読む」「他人の気持ちを推し測る」といったことがすごく苦手です。

 

 それがこの漫画にも強く表れています。

 だから、どこの職場に行っても仕事でミスが多いし、人間関係をうまく構築できず浮いてしまい、嫌われてしまうのです。

 

 そして、その理由を本人が全然理解できないのもそうです。

 

 あの作品を批判する人たちは、

「同僚が一方的に悪人に描かれていて、主人公の反省や成長がない」

 って書いているし、それはまったくその通りです。

 

 でもそれは作者が感じたままなのです。

「たぶん同僚には自分を嫌う理由があったんだろうなあ、自分が何かやらかしてしまったんだろうなあ」

 という論理的な推測はできても、それが具体的に何だったのかはわからない。

「むき出しの敵意を突然ぶつけられた」

 という強烈な経験だけが記憶に残っている。

 

 だから「反省」はできない。自己嫌悪だけは高まる。

 

 そして同じ特性の結果として、漫画を描く時に

「自分の体験を、自分が感じた通りに描いたら、読者はどう感じるか」

 ということも、作者として想像するのがおそらく難しい。

 

 そういう状態で正直に描かれたのがあの作品なのです。

 

「自分をかわいそうに描いて同情を買おうとしている」

 とか

「同僚を一方的に悪役に描くのはテーマに則していない」

 とか批判している人がいますが、あれはそもそも、「同情」とか「テーマ」とかいう「他人の目」を意識した計算ができない人が描いた話なのです。

 

 だから、あの漫画が嫌われてしまう原因は、発達障害の人が嫌われてしまう原因と非常によく似ています。

 作者が空気を読めず、相手の気持ちを推し量れないから嫌われるのです。

 悲しいことです。

 

 だからといって、「この漫画を嫌うな! 差別だ!」とは言えません。誰がどの漫画を好きになり、嫌いになるかはその人の自由です。

(私だって、「あの漫画が好きだ! 続きが読みたい! 似たような作品をどんどん読みたい!」とは言えないです。何しろ気が滅入るので)

「あの人は発達障害だから嫌うな! 差別だ!」と言えないのと同じです。自由ですから。

 

 じゃあどうすればいいの、というと、結局のところ、

発達障害の人はそういうコミュニケーションの困難さを持っている」

 ということを理解してね、という話だと思います。

 

 作者の同僚の人も、作者が発達障害だと知っていて、

「あの人は生まれつき空気を読む能力が低いです」

「ダメな点は具体的に指摘すれば理解するけど『それぐらい察しろ!』って言っても決して察しません」

 とか「取扱説明」を受けてれば対応が違ったかも知れない。

 本人も、同僚も、お互いにストレスが減っていたかも知れない。

 

「理解ある彼くん」って表現、しばしば揶揄的に使用されますけど、別に「彼/彼女」になって同情したり愛したりはしてくれなくていいのです。

 ただ社会の側の「理解」を高めていく必要があるんだろうなあ、と思います。

 

 ……思いますけど、

発達障害の人は他人の気持ちを推し量るのが苦手である」

 という前提、はてなブックマークの人たちは、たぶん世間一般よりよく知っているはずじゃないですかね……?

 しかし元の漫画へのブコメ群は全くそういう気配がないのなんでなの……。

 知ってるのと理解してるのは違う、という話なのでしょうか。

 だとしたら、社会の「理解」を高めることの困難さよ……。

 

 似た話で、沖田×華さんという漫画家が、自分の発達障害をエッセイ漫画にしていて面白いのですけど。

毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で (本当にあった笑える話)

 しかし、Amazonのレビューを見ると、

「作者は最低の人だと思います!」

 みたいな声があってまた考えさせられます。

 

 うん……確かに最低なんですよ。

 悪気はないけど誕生日サプライズを事前に本人にバラしちゃったり、悪気はないけど友達の彼氏を寝取っちゃったりするので……。

 

 でも、この漫画を読んで、発達障害の特性について説明と具体例を見た上で、なおそういう反応になるのかあ、という……。

 まあ……理解した上でなお嫌う人が一定数いるのは仕方ないということ、かなあ……?

 

 ともあれ、件の漫画の最後にあるとおり、

「お子さんはもっと生きやすいといいですね」

 としか言いようがないし、そういう社会になっていくといいと思います。

 

 作者も、お子さんも、発達障害を治療する方法は基本的にない(必要なものは全部持ち歩く、とか、とにかく睡眠時間は守る、とか、Tips的な対処しかない)ので、発達障害の主人公が「努力によって障害を克服する」ストーリーを期待することはできません。

 成長し、課題を克服せねばならないのは社会の側なのです。


ブコメ返信

id:kishimoto0050 

空気が読めてそれに従える人は正しいという前提は受け入れなければ結局許されないのだとしたら一連の議論は救いのないもののようにも思えてしまいます。空気って誰が作るんでしょうね。

 

 私も空気を読めない人間なので、「空気を読む」ことを過度に強要する社会は息苦しい、と思います。つらい。

 しかし、じゃあみんなが空気を読まなければ生きやすくなるのか、というとそうでもないと最近思うのです……。

 発達障害の人は空気を読まないけど、じゃあ発達障害児同士なら仲良くできるかというと必ずしもそうではありません。

 お互い独自の感性を持っていてそれを曲げないので、「だって悪いのはあいつだし」をお互いに主張し続けてむしろ大変なことも多い。

「ああ、こいつはクラスでもちょっと変わった奴だから仕方ないよな……」

 って考えられるのは定型発達の子なのです。それも「空気を読む」力のなせるわざなので……。

 

id:hedgehogx

 障害は本人のせいではないとして、ではそこで発生する莫大な迷惑を誰がどう処理するか問題

 

「発生する莫大な迷惑」が一定だとすればその通りなんですが、社会の理解が深まれば「迷惑」の量が減るのではないかな、と思います。

 火とか塩素系洗剤とか、危険なものを知識なく日常生活の中で扱ったら事故が続発するけど、正しい取り扱いが知られれば事故が減るように。

 きれいごとかも知れないですし、「減ってもゼロにはならないのでは?」と言われたらまことにその通りなんですが。

 ただまあ、学校でよく「困った子は困っている子」と言われます。

 障害で一番苦しんでいるのは本人で、それは「誰が処理するか」といえば本人が「処理」しているのです。

 そして、同僚はどんなに迷惑でもいずれは同僚でなくなるけど、本人は死ぬまで本人なので逃れる術がないのです。

 

id:kkkirikkk 
悪気はなく友達の彼氏を寝取るとかあり得るのか?ってなって本が気になってしょうがない。知らないとかなら普通にあるだろうけど障害関係ないしな

id:neetnin
発達障害でも友達の彼氏を寝取るのは悪いことだと知ってる。俺も発達障害だけど発達障害を免罪符にするのやめてほしい。大抵の発達障害はクローズ就労してコンサータでバフかけて健常者世界に溶け込む努力をしてる。

 

 ……本題ではなかったのですけど、「悪気なく彼氏を寝取る」に反応してる人が多いようなので……。

(一巻はKindle Unlimitedに入ってるのでよければ読んで欲しいです。…もっとも、絵は正直、後の巻の方が読みやすいと思う)

 

 どういう状況かというと(読み返しました)、

「友人Yが、アパレル店員の男性Aを好きになってしまう(店に通って、勧められるままやたら高い服を買ったりし始める)」

「しかし相手のAは気軽に他の女子を口説いたり、女性関係がだらしない様子」

「『このままでは大切な友人が変な男にもてあそばれて傷ついてしまう』と懸念する作者(当時まだ十代)」

「ある日、Aから口説かれる作者」

「『これはAの本性を確かめるチャンス』と考え、Aに誘われるままドライブに出かけ、誘われるままホテルでベッドイン」

「事がすんだ後、『あんたはYのことなんとも思ってないんでしょう?』『Yが傷つくからその気にさせるのやめて欲しい』と、Yに近づかないよう説得」

「事の次第をYに報告、『やっぱりAはサイテーなやつだったよー』」

「激怒するY」

 という……。

 

 当時の作者は

「AはYのことを好きではなくYの一方的な片思いだったのだし、自分もAのことを好きではないので悪いことはしていない」

 ……と思っていた(むしろ友人のために体を張って「いいこと」をしたと思っていた)のだけど、事情を聞いた友人一同から罵詈雑言を浴びせられた上にYに土下座させられる羽目になったという……。

 

 ……こう……正直、あらためて説明してみると、どんな社会的理解があればこの被害を軽減できたのかしら、という感じはある。どうがんばっても迷惑ですよね(でも本当に悪いのは女癖が悪いAだとも思うんですけど)。

 しかし、作者の沖田×華氏いわく、Yさんとは今も友人だとのことなので、Yさんにとっても、長年にわたり縁を切らずに交友関係を続けるだけの何かがあったのだろうな、と思います。

 

*以下、この話の関係記事のリンク。

anond.hatelabo.jp

anond.hatelabo.jp

安倍元総理暗殺はテロではないんじゃないか。

 前々からテロなのかどうかという議論があるのは知ってたんですが、増田(はてな匿名ダイアリー)で、「テロだよ」派の熱心な説明を読みました。
 
まだ山上の安部暗殺事件はテロじゃないっていってるアホがいる話
 事件後何度も似たようなことを啓発するようなことをしてきましたが、未だにテロじゃないって意見がはばかるような状況に悲しいです。
 
 とのこと。
 
 啓発活動お疲れ様です。
 しかし私はどうも啓発されなかったので、はばかりながら(はばかる…? はびこる…? まかりとおる…?)思うところを。
 
 もちろん、安倍氏への銃撃は明らかな殺人であり、決して許されることではありません。
 しかし、それが「テロ」であったかどうかには議論の余地があり、私は懐疑的です。
 
 まず、何をもってテロと見なすか、という国際的な定義は存在しないのだそうです。
 なので日本での定義を考えます。
 
 我が国においては、警察庁組織令では
「広く恐怖又は不安を抱かせることによりその目的を達成することを意図して行われる政治上その他の主義主張に基づく暴力主義的破壊活動をいう」
 
 特定秘密の保護に関する法律では
「政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動」
 としているとのこと。
テロリズムの定義などに関する質問主意書
 
「テロ」とは「恐怖」を意味し、英語の「テラー」と語源を一にします。
 やはり、恐怖によって社会に影響を与えようとするもの、というのが重要な要素でしょう。
 
 明らかなテロの例を考えます。
 
 例えば、1987年から1990年にかけて新聞記者2名が殺害された赤報隊事件は、犯行声明で
反日分子を処刑する」
「彼らを助ける者も同罪」
 等としており、報道やそれへの協力を恐怖によって萎縮させるのが目的だったことは明らかです。
 
 また、1988年の千葉県収用委員会会長襲撃事件も、犯人らは収用委員会会長に重傷を負わせた上、犯行声明で
「強制収用を狙う収用委員会は会長と同じ運命となることを覚悟せよ」
 等としており、恐怖によって行政に影響を与えようとしたことは明白です。
 
 一方、2001年の附属池田小事件は、8名の児童を殺傷し、15名に重軽傷を負わせる恐ろしい殺人事件であり、社会的に与えた不安も重大でしたが、一般には「テロ」とは呼ばれないと思います。
 これは、犯人の動機が、人生への絶望と他者への嫉みが主だったためです。
 これがもし、
「エリート校は許せない」
「国立学校に通う児童は同じ運命となることを覚悟せよ」
 のような話であれば、テロだったかも知れません。
(犯人はすぐ逮捕されていて協力者もいないので、テロとしての効果は薄いかも知れませんが)
 
 2008年の秋葉原通り魔事件も、7人が死亡、10人が重軽傷の無差別殺人でしたが、やはり同様の理由でテロとは呼ばれないと思います。
 もちろん「無敵の人怖い」と思った人は多かったでしょうが、それは犯人の意図でないので。
 
 また、ブコメで散見される「政治家が殺されればテロ」というのも疑わしいと思います。
 
 2007年、長崎市長であった伊藤一長氏が、自身の選挙期間中に暴力団員に射殺されるという、痛ましく、我が国の民主主義にとっても重大な事件が起きています。
 しかし、これも、動機が個人的な怨恨であることから、テロとは呼ばれないことが多いように思います。
 
 1990年には、衆議院議員で、元厚生労働大臣丹羽兵助氏が暴漢に刺殺されるという極めて残念な事件が起きていますが、動機を云々されることは少なく、やはりテロ扱いされることはないと思います。
 
 ひるがえって安倍元総理の暗殺事件を考えると、報道を仄聞するに
「当初は教団の韓鶴子総裁を狙ったが果たせなかった」
「それに代わる候補として、安倍氏統一教会の主要な協力者なので狙った」
 という話です。
 社会に恐怖を与えることは目的ではなく、直接的な効果を狙った犯行なのだと思います。
 山本五十六暗殺のような……っていうか、殺人って、大抵は直接的な効果のために行われるのかも知れないですね。金銭トラブルとか怨恨とか。本件もそう。
 
 これが、仮に、山上容疑者が「日本反統一教会ホニャララ戦線」みたいな団体の一員で、犯行後に
統一教会とその協力者は全て安倍の後を追うであろう!」
 みたいな犯行声明が出ていたりすれば間違いなくテロだと思うのですが、今のところそういう話はないようです。
 
「事件後、日本人は恐怖や不安を感じているじゃないか!」
 という話もあろうと思うのですが、大半の人が恐怖を感じているのは、山上容疑者とその仲間(いるのか?)の「反・統一教会」の動きではなく。
 むしろ「統一教会霊感商法怖い、政治的影響力怖い」という話なのではないかと。
 あとは「銃を自作できるなんてこわいね」とか。
 それはテロリズムじゃない。
 
 池田小事件だって「不審者超怖い!」という恐怖を全国の小学校に植え付けましたが、犯人はそれを意図したわけではないのでテロではない。
 社会に不安を与えるからテロ、と言い出したら、空き巣狙いもひったくりもテロになってしまいます。
 
 そう考えてくると、やはり安倍元総理の暗殺は、許しがたい殺人事件ではありますが、テロではないと思います。
 
 本文は以上。
 
 以下は余談です。
(本文と同じくらい長いので畳みます)

*1:1948年、鉄道のレールのボルト等が何者かに抜かれていて列車が脱線、3名が死亡した事件。原因不明。

*2:元寇とか硫黄島とかの一覧。

夏休み中も規則正しい生活をしましょう。

 奧さんが車を運転できないタイプの病気になってからはや数ヶ月。
 ありがたいことに職場の協力も得られ、奧さんの出勤日には私が毎朝送っていくことになりました(方向が同じだったのは幸い)。
 
 で……まあ……なんというか、とても快適。
 
 これまでは毎朝
 
私「行ってきまーす」
妻「行ってらっしゃい……むにゃむにゃ(ベッドの中から)」
 
 という感じだったのが、今は同じ車。毎朝ドライブデートみたいなものです。隙あらばのろけていくスタイル。
(なお奧さんは若干出勤時間が早くなってしまったのでそこまで快適ではない)
 
 もちろん、私と奧さんは出勤日が違うので、私は休日もちゃんと朝起きて送り迎えをしなければならないわけですが。
 しかしどうもこれは利点も多い。
 
 今は夏休み中で、ここ数日は私は有休を取っています。
 これまでの休暇だと、前夜に夜更かしして休日は昼過ぎまで寝ている……なんてことも多々ありました。
 
 しかし、今は否応なく朝から起きて活動するようになり、
「奧さんを職場まで送って…食事をして…漫画喫茶に行って…帰って動画を見て…おおっまだ午前中だ!?」
 みたいになり、結果的に休暇をより長く楽しめている気がします。
 
 それに、きちんと頭が目覚めている方が、同じ時間内に色々なことができる(主観時間が長くなる)ことは科学的にも証明されている。
 真剣な話、主観的には夏休みが倍くらいになっているように感じます。
 
「夏休み中も規則正しい生活を…」
 なんて、子どもたちにもずっと言い続けてきましたが、奧さんの病気のおかげで、この年になってようやくその利点を実感することになりました。
 
 夏休みの集団ラジオ体操、今はコロナ禍でやっていない地域も多いと思いますが、あれは子どもにとってとても良い習慣だったんだな、と思います。

「ワンピース」を読み始めて疑問なこと。

 国内外に大勢いるワンピースファンの皆さんは不快になると思うのでどうか読まないでください。一言で言えばnot for meだったということ……なんだと思います。
 
 恥ずかしながら今まで1・2話くらいしか読んだことがなかった「ワンピース」。
 
 期間限定無料公開で奧さんが読み始めて(前にも途中まで読んでたそうですが)ハマってしまい、おすすめされたので読み始めました。
 
 名を知らぬものなきヒット作品なのだから面白いんだろう…と思って1・2巻まで読んだのですが、どうも頭の中が「???」でいっぱいになってもう耐えられないのでここに吐き出しておきます。言論の自由
(漫画喫茶で読んだものを記憶に頼って書いてるので間違いも多いと思いますすみません)
 

  • シャンクスたちはどうやって生計を立ててるんだろう? 海賊ってことは、民間船の積み荷を奪ってたんだろうか? だとしたら村の人寛容すぎでは…? 村長、「村の汚点」どころの騒ぎじゃなくない? この作品の「海賊」がどういう存在なのか、2巻まで読んだ時点でまだよくわからない。
  • シャンクスは友達がいじめられるのを許さないけど、仲間はシャンクスが酒ぶっかけられた時に笑って見てたのどうしてなの…? シャンクス、部下にいじめられてるの…?
  • シャンクスがルフィを助けるのは一見カッコいいようだけど、村の子どもを助けるのにいちいち仲間ともども命をかけて腕までなくすの、むしろよく今までの海賊人生で五体満足だったな…?
  • っていうか、酒場を荒らされた時、店主のマキノさんのために怒ってもよかったのでは…? ずいぶんお世話になったんじゃないの…?

 

  • モーガン大佐、めちゃくちゃ威張ってるけど、大佐ってことはそれを任命した指揮官がいるはずでは…? 部下のみならず民間人にまで好き放題できるの、「地獄の黙示録」みたいな話なの…? 通信技術が未発達で軍閥化しているみたいな…?
  • 自殺的任務ならまだしも、単に自殺しろと言われて頭を撃って自殺しようとする兵士、さすがに命令に忠実にもほどがあるのでは…? 別に大佐に忠誠心があったわけでもないのにどういうことなの…?
  • ルフィ達はメットもなしにさんざん吹っ飛ばされてケロッとしてるのに、くいなさんは階段から落ちて死ぬのか…。
  • いきなりルフィたちに「敬礼!」とか言ってる人、指揮官死亡で指揮権を引き継いだんだろうけど、大佐が好き放題してた間どこで何してたの? 兵士たちもよくそんな人の命令に従う気になれるよね?

 

  • オレンジの町の人が逃げた後、バギー船長たちはどうやって生計立ててるんだろう? 民家や商店の財産を少しずつスカベンジして売ってるみたいな…?
  • その割に気軽に商店に火をつけたり大砲で吹っ飛ばしたりする謎。君ら何のために町にいるの…?
  • っていうか、あんなに気軽に町を破壊してるのに、よくルフィたちが来るまで町が残ってたよね?
  • 5人がかりでないと持ち運べない丈夫な檻って、海賊が普段からそんな重いもの船に積んでるの…? もっと役に立つもの積んだら…?
  • そんな自慢の檻を余興でルフィごとバギー玉で吹き飛ばそうとするのなんなの…?
  • 町の人、海賊がいるから避難してるって、一週間とかならともかくずっとそこにいるの…? どうやって生計立ててるの…?
  • 追ってこないバギー団も何なの…? 何のために町にいるの…?
  • 「猛獣使いのモージ!」とかモブ海賊が歓声を上げるけど、モージさん今までどこで何してたの? ナミの歓迎会にもいなかったと思うけどハブられてるの…?
  • そのでかいライオン、船で飼ってるの…? 無限に荷物が積める船なの…?
  • ゴムゴムの風船でモブ部下が吹っ飛ばされたのに、船長たち全然部下を心配してないけど、クルーがそんなにいなくなってこれからどうやって船を動すつもりなの…?
  • っていうか、みんな部下を殺しすぎでは…? 部下を殺すのは悪役演出としてよくあるとはいえさすがに気軽すぎる気が。
  • 曲芸のカバジさん、今までどこで何してたの…?

 
 小耳に挟んだところでは、シャンクスとかバギー船長とかは今後も出番のあるキャラらしいし、これから設定も深まっていくらしいので、私が疑問に思っていることは実は伏線、ということも多いんだろうなー、とは思うんですけど。
 
 それにしても今のところ「劇中ではカッコいいけど、カメラに映ってない時どうやって生活してるのか想像できない」キャラがあまりにも多いな、という印象でちょっと読むのがつらい…。
 先を読んだらもっと面白くなるんだろうか…?
 
(決してマンガが嫌いなわけではないです。「SPY×FAMILY」とか「空挺ドラゴンズ」とか「よふかしのうた」とか「ふらいんぐうぃっち」とか「僕の妻は感情がない」とか、完結済みのだと「鬼滅の刃」とか「絶対可憐チルドレン」とか「鋼の錬金術師」とか「白暮のクロニクル」とか、他にも色々楽しく読んでる作品はあるんですが、こんなに合わないとは思わなかったので…)

感染拡大の恐怖。

 先日、だいぶベテランの主任が、
 
・コロナ禍でむしろ日本の死者数は減っているらしい。*1
・新型コロナワクチンを打った後に血栓などを発症して死亡した人が多数いるが、ワクチンとは無関係として処理されているらしい。*2
・政府は大金を払って海外からワクチンを調達してしまったため、責任問題になるのを怖れて隠蔽している。
 
 ……という、割と純度の高いワクチン陰謀論を雑談の中で披露していて、傍で聞いていた私はかなり動揺しました。
 
 普段ネット上では反疑似科学を気取っていながらそこで声を挙げられなかった私は弱い人間です自己批判します……。
 
 ……でも、主任がその話をどこで仕入れてきたかというと、「行きつけの薬局の薬剤師さん」なんだそうで。
 URLを貼れない、何の資料も出せない環境で医療関係者に勝つ説得力は私にはないと思うんだ……。
 
 ちなみにその薬剤師さんはワクチン一回も打ってないんだそうです。
 ほんとにいるんだそういう人……。

*1:マスク着用やソーシャルディスタンスの影響で感染症全般が抑制され、日本では例年より死者が減った、という話はあるのでそれが混線しているのかも。
世界のコロナ死者、実は3倍 一方、日本は…超過死亡の数字から見る「日本のコロナ」|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト

*2:厚労省の「副反応疑い報告」は、死亡例を含めてネットで見られます。
新型コロナワクチンの副反応疑い報告について|厚生労働省
 大半は「65歳男性が接種の19日後に急性心不全で死亡」みたいな事例で、稀に若い人もいるけど、まあ……そりゃ若い人だってたまには心不全とかで死ぬよね、という気になる。
 とはいえ、最近の日本の行政記録は信用できない、と言われたらその点は同意せざるを得ないけど……。

PTAに3000円の寄付を強要されたという話について私見。

 結論から言うと、前半はあり得ないとは言えないが、後半はほぼフィクションなんじゃないかなあ、と。
 
近所の小学校PTAから、突然寄付金の強要が来る→詐欺かと学校に確認したら、ガチで学校とPTAが関わってた案件だった - Togetter
【続報】小学校PTAから寄付金を強要された方が、小学校・PTA・市の教育委員会と話し合った結果を報告 - Togetter
 
(まとめも発端のツイートも消えてるので、連ツイの2番目にリンクしておきます。
 前半https://twitter.com/vKpjIheSE5X0tXy/status/1535919100974989312
 後半https://twitter.com/vKpjIheSE5X0tXy/status/1536543835047985152

 

なくもない話。

 
・そもそもPTA会費って何?
 学校教育活動に使うお金を職員・保護者から集めるもの。
 備品とか消耗品とかを買います。
 
 例えば、うちの地元には「PTA奉仕作業」というのがあって、夏休みとかに職員と保護者が校庭の草むしりをします。
 参加者にスポーツドリンクを渡します。
 そのスポドリはPTA会費で買います。
 
 全部公費でやれって? ごもっともです。
 校庭の除草を業者に委託する費用が自治体から(=税金から)出れば、奉仕作業もスポドリも必要ないのでありがたいです。
 ぜひ地元の議員さんにそう働きかけてください。(学校職員は大体地元の有権者ではない)
 
 このように、PTA会費は自治体の予算に比べて使途に融通が利く利点がありますが、もちろん浪費できるものではありません。
 今まで見た学校だと、年度末にPTA会長と会計(どっちも保護者)が帳簿と通帳をチェックし、次年度当初のPTA総会で会計監査報告をします。
 
・賛助会員費なんてあるの?
 あるところにはある。
 
 今の勤務校にはないですが、もっと田舎の学校にいた時にはありました。
 そこでは、卒業生の保護者に年間数百円の納入をお願いする、という仕組みでした。
 つまり、在籍している6年間は「会費(数千円)」を払うのに加え、卒業後は恒久的に「賛助会員費」の納入を要請されるという……。
 正直どうなの、と思わぬではなかったです。
 
 また、集める方も、地区のPTAの担当者(保護者)が数百円のために戸別訪問するのですげえ大変らしいです。
 ベルマーク的な昭和の遺風感がある。
 
 だから、都会地のPTAでは、正会員費だけで活動を賄えるようにして、賛助会員費はかつてあったとしても廃止したんだと思います。
 
 ただ、僻地では在校生が減少傾向なので、卒業生保護者にも頼らねばならないという事情はありました。
 
 また、会費をもらう一方、一応の対価として、PTA広報部が作成した広報誌を賛助会員にもお配りしていました。
 担当者が戸別訪問で。(昭和!)
(そもそも学校が日々ブログを更新してる時代、紙の広報誌にどれほどの存在意義が……?)
 
・強制なの?
 PTAが強制でないのと同じように強制でないです。
 
 断じて払わない、という家もあったとか。
 そもそも支払いを強制する権限なんてないので。
 
 ただ、前述の通り田舎にしか存在しない仕組みなので、「そういうものだ」と思っている人が多いのは確か。
 
 似たような話として、学区内でお葬式があるとご遺族が学校に何万円か寄付するのが慣例になっている地域もありました。(もちろん学校から要求とかではないです)
 

あんまりなさそうな話。

 
・10年分取られたりするの?
 ないんじゃないの……?
 そもそも「PTA(保護者と教職員の団体)」という位置づけからして、子どもがいない家から取る、というのは筋が通らないと思うのですが。
 
 ただ、募金集めに回っている保護者が
「あの家はヨソモノの上に賛助会員費も払ってないから気にくわない。10年分請求してやる」
 くらいの私怨で行動する可能性がないとはいえない。
 
・「空調設備投資優先した為、教材の備品費が足らない」
 空調設備は市の予算でつくんじゃないの……?
 
 自前の予算で空調整備して、後から市が「空調整備するよ」って言い出したらどうするんだろ……?
(続報がまさにそういう話になってるけど)
 
 まあ、
「各教室の扇風機は昔~~さんが寄付してくれたものだ」
 って学校を見たことはあるので、耐久消費財を寄付で買うことがないとは言えない。
 
 なお、togetterのコメントにある「PTA会費で空調整備して、市の空調予算は学校が丸儲け」とかいう話はあり得ないです。
 工事業者は市が入札で決定して工事を手配するので、学校が着服する余地がない。
 
・市の教育委員会責任者の方がいらっしゃいました。
 誰それ?
 
教育委員会」と「教育委員会事務局」は似て非なる集団で。
 この場合だと教育長なのか学校教育課長なのか、はたまた(最初に電話したという)生涯学習課長なのか、と思うんですけど。
 
 ただ、この後の言動が、どうもそんなまともな経験を積んだ責任者っぽくないんだよな……。
 

なさそうな話。

・「集合時間まで時間があったのもあり、校内の現状を確認させていただきましたが、私から見て特に修繕が必要な設備、補充が必要な備品等がみあたらない」
 何その他人事感。
  
「責任者」氏も自分で言っていますが、学校の予算は基本的に教育委員会から出ます。
 
 大勢の子どもと職員が毎日利用する施設ですから、補修が必要な部分は常にあります。*1
 時代の変化で新たに望まれる設備もあります。*2
 
 このため、教育委員会は毎年、学校に対し、施設・設備等の要望調査を行っています。
 つまり教育委員会は、各学校に必要な修繕・設備を知っているはずなのです。(もちろん内容を暗記はしていないでしょうが)
 
 その調査をした立場なのに、「ちょっと見たけど修繕が必要な設備は見あたらないですね」とか言ってしまうの、「教育委員会の責任者」として無能すぎでは。
 
 それに、PTA会費で購入するものって、現実的には「テプラの調子が悪いから新しいのを」「奉仕作業で使う草刈り機の混合油を」「封筒と切手の補充を」みたいなこまごましたものです。
 その必要性の有無は、2時間や3時間施設内を見回ったところで把握できるわけがない……というのは、少しでも事務的な仕事をしたことがある方なら学校関係者でなくともわかるのではないでしょうか。
 
 ……正直に白状すると、この台詞があまりに部外者めいているので、私はてっきりこれを言ったのはツイ主なのだと理解していました。
 
 それで当初、
「部外者が早めに来て校内の現状確認なんかしたら通報されるぞ」
 と書いていたのですが、ブコメid:inet_malic氏、コメントのid:kitajun氏から指摘を受けて自分の勘違いに気づき、この項を追加しました。ありがとうございました。
 
 ともあれ、この台詞は、教育委員会が学校とどんな仕事をしているかをよく知らない人が言ったのか、書いたのか、ということだと思います。
 
教育委員会が賛助会費の存在を知らない。
 そんなわけないだろ。
 具体的にいくら集金してるかは知らない、といったことはあり得る。
 
 でも、市の予算だけでなく、PTA会費等で備品類を補ってるのは知っているはずで、
「公立のため保護者から寄付を集めること自体おかしい行為ですが」
 だの、
「市で予算出してますよね」
 って言って予算書ちらつかせるとかあり得ない話だと思います。
 
 教育委員会の人(肩書き不明)は予算書いつも持ち歩いてるんでしょうか?
 
・都内や府内への視察と出張がほかの市内の小学校と比べても多い
 ちょっと意味がわからない。
 
 ツイ主としては
「校長教頭が、地域住民から集めた金を私的に流用し、視察・出張と称して東京大阪で遊んでいる!」
 という印象を持たせたいのだと推察します。
 
 しかし、職員が勤務日に勤務地を離れるならそれは公務としての出張になります。
 申請書を書かねばならず、公簿に残ります。
(というか、記録がなければ「教育委員会の責任者」が確認できない)
 
 そして毎月末に勤務記録が教育委員会に提出され、
「なんで東京だの大阪だのにそんな頻繁に行くの? 出張後の報告は?」
 って話になるはずです。
(出張なら旅費は公費になるし、職員の出張は教育委員会にとって他人事ではない)
 
 つまり、問題になるならずっと前からなっているはずで、今ここで「教育委員会の責任者の方」が持ち出すのはおかしい。
 
 もちろん、校長教頭が有給休暇取って東京に行ってたら把握できないけど、それだと「視察が多い」って知る手段が謎になるからなあ……。
 
・っていうか
 いちいち教育委員会と校長が対立するのが一番おかしい。
 
 この局面で教育委員会が出てくるとしたら、ヒートアップしている地域の人をなだめて、校長と一緒に頭を下げて「今後気をつけますのでどうぞ鎮まりたまえ」って言うためだと思うのですよね。
 
 その上で、学校側に問題があるな、と思ったら、地域住民の前では言わず、後で校長に伝えて是正を図るのが、教育委員会の……というか、普通の社会人の行動なんじゃないでしょうか。
 
 ツイ主と一緒に校長を激詰めして火に油を注ぐのが「教育委員会の責任者」というのはちょっと理解しがたいです。
 

実際どうだったのか?

 
 以下まったくの憶測なんですが。
 
 PTAの人から募金を要求されたのはおそらく事実なんだと思います。
 そしてツイ主が断ったのも事実。
 
 たぶんその時、「PTAは任意団体であり云々」とか、PTA活動を熱心にやっている保護者にはカチンとくるようなことをカチンとくるような調子で言ったんじゃないでしょうか。
(その内容が間違っていたとは言わない)
 
 それで売り言葉に買い言葉になり、怒ったツイ主は学校と教育委員会電凸
 
 それを受けて学校と教育委員会の間でやりとりがあり、
「ツイ主氏と話し合いの場を設けましょう」
 という話になったのかも知れない。
 
 ただ、そうすると当然学校と教育委員会の間ではツイ主をどうなだめるかの相談ができていたわけで、実際にはツイ主は
「今後気をつけます、もうお宅には集金に伺いませんのでご安心を、集めた寄付金は今後とも児童の教育活動のため有効に活用させていただきます」
 くらいのことを言われて丸め込まれて帰って来たのではないでしょうか。
 
 だから、空調設備とか東京出張とかいうのは創作。
 
「校内の現状を確認した」とかいうのも創作。校長室まで行く間にキョロキョロ周囲を見ていた可能性は高いと思いますが。
 
 それで、丸め込まれてモヤモヤするし、以前のツイートがバズってしまったこともあって振り上げた拳の行き先が見つからず、創作8割の連ツイをした……といったところではないでしょうか。
 
 ……これだけ書いておいて、
「賛助金と称して集めた金で校長教頭が東京で贅沢三昧(栃木)」
 みたいな報道が近日中にあったらどうする、って話ですが。
 
 こういうネット創作実話が創作臭くなる原因は、
「お話としてはスカッとするけど、登場人物一人一人の行動をその立場に即して考えると不合理」
 ということがあると思います。
 
 だから、自分の立場をわきまえず不合理な行動を取る校長とPTA会長と教育委員会の責任者がいた場合には、全て実話ということもあり得るかも知れないですね。

*1:コンクリの劣化とか、プールの塗装の剥げとか、雨樋の詰まりとか、雨もりとか。

*2:無線LANとか、コンセントの増設とか、水洗トイレの洋式化とか。

ゲーム機をみんな「ファミコン」って呼ぶやつ。

 学校で使ってるChromebookを「タブレット」って呼ぶ先生がいるんですけど紛らわしいからほんとやめて欲しい……。
(キーボードがない「タブレット」も別に備品としてある)
 タッチパネルは全部「タブレット」なんだろうか。
 
「本日の全校集会は、コロナ対策のためリモートで行います。
 タブレットGoogle Meetを使用しますので、テレビの画面に映せるよう各教室で準備しておいてください」
 
 ……って言われて、実際に使用するのはChromebookGoogle Classroomなの、集会前にめちゃくちゃ大変だった……。