不測の事態。

年度末になってまいりました。
 
僻地で小規模の本校では、一人二人の転出入が大問題になります。
下手をすると複式になったりならなかったりしますから。
 
教頭「……というわけで、各担任の先生方、子どもたちに、近々引っ越す予定がないか確認して下さい」
 
普通、転校の予定があれば保護者が学校に連絡してくれるのですが、最近はそうでない保護者もおり。
間際になって連絡されてあわてふためくようなことも時折。
 
さて。
 
教頭「……で、どうでしたか?」
N「あー、うちのクラスのAちゃんなんですけど。
 
A『あ、あの、わかんないんですけど、X市に引っこすかも知れません』
N『ホントに!?』
A『はい。もしもお父さんが死んじゃったら、X市のおばあちゃんちに行くことになるって、お母さんが』
 
という……」
 
教頭「……お父さん、死にそうなの?」
N「ピンピンしてますね」
 
A児のお父さんから目が離せません。