研究授業に臨む(覚え書き)

研究授業の授業者となって、どうすべきか、反省を交えて。

・学習指導要領は熟読すること。
・教科書も、年間指導計画もあてにするな。とにかく指導要領に準ずること。「単元設定の理由」に書くべきことは、「指導要領からどうしてこの単元が出てくるのか」ということだ。
その上で、提案にあたって、「本も何冊か読んだんですけど」と言えるようにしておくこと。それが「研究」ということだ。
・ある程度案が固まったら、同僚や校長教頭の意見も聞いてみよう。
・できれば、その教科が専門の他校の先生にも話を聞こう。
・「単元設定の理由」「本単元のねらい」「児童の実態」はしっかり分けて考えること。
・単元のねらい→本時のねらい(→手立て)→評価基準の流れはしっかりおさえよう。
・ねらいや評価基準の文章は、法律関係の文書のつもりで厳密に言葉を選ぶこと。「工夫している」は「思考・判断」のねらいだが、「工夫して練習している」になると技能面の評価を含むことになる。文芸的態度で文章を紡がないこと。
・子どもの動きが見える指導案づくりを。

……んー、こうしてみると、実に基本的なことばかり。
いかに基本がなってないか、ですよね……。
 
あと、大規模校だったら、研究授業にあたって研究チームを組んであたれるんでしょうけど、本校の場合は一つの学年に一人しか職員がいないから、一人で研究しないとならない。
この辺は小規模校の弱みだな、と思います。
大規模校の方が、能力を高めるにはいいんでしょうね……。
 
それから、

・健康管理はきちんと。

いや、研究授業の前日からどうも痰が絡んで、
「K村先生声がおかしいよ?」
とか言われてたんですが。
当日の朝起きたら、全然声が出ない。
ガラガラうがいをしたら、こぽこぽ水音がするだけで、これっぽっちもガラガラ音がしない。
 
どうがんばっても、ささやき声か、「あ゛う゛ー」みたいなうめき声しか出ないという大ピンチ。
 
ええーっ!?
 
声が出なくなったのは、中学校の時にもありましたけど。
えーと、また変声期ですか?
 
ていうか、声が出ないでは授業が成立しないのですが。
 
「大変じゃないK村先生。のどあめなめる?」
「あいがどう゛ごはひガハっ、ゲホゲホっ」
「無理にしゃべらない方が。りんご食べます?」
「(いただきます)」
「指導主事が来るのは午後だから、午前中は声を温存した方がいいよ」
 
おかげで午前中は、
 
K村「コツコツ(黒板を叩く)……(手を挙げる)」
A児「えーと、『手をあげてください』?」
K村「コツコツ(黒板を叩く)」
B児「『1番だと思う人は手をあげてください』!」
K村「(うなずく)」
 
ボディーランゲージは世界を結びますよ。国内だけど。
 
そのおかげか、午後はどうにか「音声出力端子が接触不良」程度のクオリティで声が出るようになったので(つまりまだ相当ひどい)、一応授業にはなりました。
 
教頭「えー、では次に、授業者からの反省です」
K村「あい。ごんがいのじゅぎょうふぁっ、グゲ、ゲフゲフ」
 
めちゃくちゃ。
 
その上、研究主任は先日来事故で入院中で、うちのクラスでも風邪で一名欠席。
しかも、よりにもよって、指導案に「生かしたい児童」として採り上げた子が。
 
なんか呪われてるんですか。
 
事後、校長先生から。
「子どもたち、リラックスして授業を受けていましたね」
「そうですか? ありがとうございます。私としては、ちょっと固いかな? と思ったんですが……。子どもたちに言わせると、『緊張した!』だそうですよ」
「そうなの? ……むしろ、もうちょっと緊張感があった方がいいと思ったんだけど……」
 
がーん。
 
「でも、あのクラスの和やかな雰囲気は、やっぱり先生の持ち味なのね。時々先生がボケたり。子どもたち楽しそうでしたね」
 
校長先生、「たり」は「AしたりBしたり」のように複数で使うべきであって、単独で使うのは誤用です。
 
校正:「担任がボケたりボケたり」
 
……まあ、その。
 
色々ほめられもしたんですが、成功だったんですか? 結局。