モックアップ。

1/29の記事「全能の目」の続き、みたいなもの。
 
一年生の図工の授業も、もちろん私の担当です。
 
で、一年生の粘土作品。
(こちらは油粘土)
 

 
「…………飛行機だよな?」
 
でも、子どもの作品を見た目で決めつけるのは危険です。
子ども本人の思いをくみ取る作業が必要ですね。
 
K村「これは何かな?」
A児「あの、これは、おうかっていって、日本ぐんがつくった……」
 
桜花。
 

桜花は小型の航空特攻兵器であり、機首部に大型の徹甲爆弾を搭載し、一一型では火薬ロケットによる加速で敵の防空網を突破して、滑空で敵艦に体当たりを行う。
だが、この方法では航続距離が短く母機を目標に接近させなくてはならないため犠牲が大きく、二二型以降ではジェットエンジンによる巡航が可能とされた。
この場合、桜花自体の速度性能が低下する。
いずれの場合にも、体当たりにあたっては、搭乗した乗員が誘導を行う。
 
有人誘導式ミサイルともいえ、正規軍の制式武器としては世界に類を見ない「人間爆弾」ではあるが、日本海軍では本土決戦への有力な兵器と見なし、陸上基地から直接カタパルト発進できる四三乙型などの大量配備を図ろうとしていた。
 
なお、連合国側からは日本語の「馬鹿」にちなんだBAKA BOMB(単にBAKAとも)すなわち「馬鹿爆弾」なるコードネームで呼ばれていた。
Wikipedia「桜花」の項、「概要」。改行修正筆者)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%9C%E8%8A%B1_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)

要するに、体当たり専用の兵器です。
短距離しか飛行できないため、他の飛行機(一式陸攻)にぶら下げて敵に接近し、切り離して出撃します。
「必死必殺の特別攻撃兵器」などと呼ばれたものです。(少なくとも「必死」なのは確か)
 
飛行機というより有人ミサイル。
 
子ども本人の思いをくみ取る作業が必要ですね。
 
ちなみに、前掲の画像は、靖国神社境内、遊就館に展示されているもののようです。
垂直尾翼が2枚ある(安定性を高めるとともに、母機への搭載を容易にするため)など、A児の観察力が優れていることがおわかりかと思います。
 
「……せめて、ゼロ戦とか震電とかにすればいいのに……」
 
えーっと。
 
教え子を戦場に送るな!
 
言っときますけど、私が桜花のことを教えたんじゃないですからね? ええ。