この間、高学年の先生たちが騒いでいました。
「うわ。これはひどい」
教育委員会から、作文コンクールの参加賞が送られてきたのだそうです。
のし袋のような模様の細長い紙袋に入って。
で、本数から言って一本は担任用らしいので開けてみたところ、中身は「虚実市作文コンクール参加賞」というシールと「500円」というシールの貼られたシャープペン。
「ここ、シールが茶色く変色してるんだよ」
「……クリップの所にも、なにやらゴミがはさまってますね」
どう見ても、新たに買った物には見えません。
「こんなシャープペンが500円したのっていつの時代だろう」
「今時こんなデザインのシャーペン、売ってないですよね」
太くて短めのシャープペンシルに、あまり見ない感じの模様がプリントされています。
なんというか……、大阪万博っぽいイメージ。
フジパンロボット館とか。*1
「これ、もらったら子ども泣いちゃうかも知れないな。 ……他のも開けてみよう」
開けてみると、とりあえずシールが腐食したりゴミが挟まっていたのは、最初の一本だけでした。
「じゃあ、おれが一番汚かったのか。まあ良かった」
「……それにしても、一本一本デザインがまちまちですね。しかもみんな古くさいし」
「これ、絶対そこらへんの倉庫に余ってた奴に適当にシール貼って送ってきたんだよ。
『あ、一本数たりねえや。〜〜さん、そのシャーペンちょうだい』とかさ」
……ありえない。