昨日の記事で書いた校長の話。
(昨日の記事はこれ→もう過ぎた冬至の話。 - 小学校笑いぐさ日記)
その校長は学校ブログの更新に大変熱心で、毎日の閲覧数の増減に一喜一憂していました。
なんか、「全国学校ブログランキング」とかいうものがあるらしく、そこでの順位が市内の他の学校より上だとか下だとか。
「~~小学校(児童数が同じくらいの学校)には負けない!」
みたいな。
(市教委の号令があって、市内の学校はみんな同じサービスでブログを開設していたんです。はてなではない)
念のために言っておきますが、ブログが何万人に見られようが、一文にもなりません。
まあ、学校の情報を保護者に発信する、開かれた学校づくり、という意味では、更新が頻繁なのはいいことかも知れませんけど……。
さて、学校では、夏休みや冬休みの前には「終業式」というものがあります。
児童指導主任から「長期休業中の過ごし方について」みたいなお話があったり、校長先生からありがたいお話があったり。
で、ある終業式のこと。
校長「今学期、皆さんには、3つがんばったことがありました。
1つ目は、あいさつがすばらしかったことです。例えば…(中略)。
2つ目は(中略)。
3つ目は、今日、学校のブログに書いておくので、お家の人に頼んで見せてもらって下さい」
「続きはwebで」だ! リアルでやる人初めて見た!
「そこまでして閲覧数を稼ぎたいのか……」
しかし、子どもにとってはその場でほめてもらった方が当然うれしいわけですし。
学校がブログを開設するのは情報開示のためですが、わざわざ子どもに情報を伏せてブログの方に載せるのは、むしろそれに逆行するわけで。
要するに、ブログの閲覧数を増やす以外のメリットが何もない。
もちろん、ホームページの閲覧数を運営者が気にするのは今に始まったことではありません。
私だって、過去、ここのブログ記事がホッテントリ入りした時には、日に何度もブコメを確認したりしましたし。
一文にもならないのに。
しかし思うに、私たち以降の世代は、ホームページ運営とか、ゲームとかを通して、
「やったことが直ちに数値化され、ランキングが可視化される」
という経験にそれなりに慣れてるわけで。
ところが、校長の世代は、あまりそういう機会がなかったのだと思います。
だから、ブログ閲覧数がブログ全体と記事ごとにリアルタイムで集計され、他校とランキングされる、というシステムの魔力にハマってしまったんだろうなあ、と感じました。