ビオトープのある暮らし。

 卒論ちゃん(最愛の妻)は、将来家を建てよう、と言うのです。
 私は持ち家願望とかあまりないんですが。
 
卒「庭があったら、ダーリン何か育てる? 植物とか好きじゃん!」
私「……部屋に観葉植物を置いているだけだけどな」
 
 まあ、サボテンを枯らす卒論ちゃんに比べたら好きなのかも知れない。
 
卒「野菜とか作って欲しいなー。無農薬の」
私「いいけど、素人が無農薬で作った野菜なんて、大しておいしいものじゃないぞ」
 
 プロの技をなめてはいけない。
 
私「……野菜もいいけど、ビオトープ*1とかちょっと憧れるかなー。庭に植えた花にハチとか蝶が来るのっていいかも」
卒「へー……」
 
 ↓この本に感化されております。

 あと、コンラート・ローレンツの「ソロモンの指輪」に出てくる“アクアリウム”とかにも。
 
私「ここのマンションのベランダでも、コンテナビオトープとかならできるかな、と思うんだけど……」
卒「ば、ばかーっ!」
 
 怒られました。
 
卒「あのねえ、ビオトープって言うのはあれでしょ? 身近に小さな生態系を作りましょう、みたいな。
 そういうのは、もっと都会の人が、自分の周りに自然を取り入れるためにやることなんだにゃ!
 この辺りなんて山ばっかりで、家の周りがまるごとビオトープみたいなもんなんだから、わざわざそんなことやる必要はないんだにゃ!」
私「……ごもっともでございます」
 
 あきらめました。
 っていうか、卒論ちゃんは虫が嫌いなので。
 
 ……で、それはそうと。
 
 今、地元の市内に、某企業の研究所が建設中です。
 山を切り崩して、わりあい広大な範囲に造成しています。
 
 先日、学校の用事でその外周を通ったとき、
 
私「大きな敷地ですねえ」
A先生「うん。……あ、そこ、なんだか柵で囲って木が植えてあるエリアがあるでしょ?」
私「ええ。公園……ではないですね?」
A先生「ビオトープなんだってさ」
 
 ……あー……。
 
 さすがに、山を切り崩してビオトープ作るのってどうなのかなー……と思いました。
 だったら、その面積だけ山を残せば良かったんじゃね?*2
 
 もっとも、決して、そこの企業がバカだから無意味なビオトープ作りをしている……というわけではないんだと思います。
 
 パンフレットなんかに、
 
「当社では、環境との共生をテーマに、エコロジーにも配慮したうんぬんかんぬん
(写真:真倉市研究所敷地内に作られたビオトープ)」

 
 とか載せたりするためのビオトープなんだろうなー、と思います。
 そういう意味では無意味ではないんでしょう。
 
 ……気分的には微妙ですけど。
 
 というわけで、もし、企業のパンフレットで「敷地内のビオトープ」の写真を見たら、それは自然に囲まれた中に柵で仕切られたビオトープなのかも知れません。
 

*1: 本来は「生息空間」の意であるらしい。
 日本では、水草や魚、昆虫などが生息できるよう考えて作られたエリアを指すことも多い。わりと用法が広い。

*2: 周りの山も人工的なスギ林が多い……とか考え始めるとややこしいんですが。