二カ国語を使える人のことを「バイリンガル(bilingual)」と言います。
人間、幼児期にはごく短期間で母語を習得しますが、その後別な言語を身に付けるのがどんなに難しいかは、皆さんご存じの通り。
それで、世の中には、
「鉄は熱いうちに打て」
とばかり、バイリンガル目指して幼児期から英語を教える保護者の方もいるようです。
しかし、幼児期と言うのは誰にも同じ期間しかないわけで。
同じ期間のうちに人並みに日本語を身に付けた上、外国語も身に付ける、というのは、普通の子どもには困難なこともあります。
「セミリンガル(semilingual)」なんて言葉もあります。*1
日本語も片言なら英語も片言の人のことです。
本年度、私は1年生担任です。
一年生は、まだ明らかに日本語が片言。
まずはしっかり日常使う言葉を学ばせたいと思います。
で、例年低学年を担任していたY先生は、今年は3・4年複式の担当です。
よく、海外生活が長い人が、
「しばらく漢字を使わないと、書き方を忘れてしまう」
って言いますが、低学年担任が長かったY先生も、わりと似たような現象に悩まされているとか。
Y「国語の教科書見ると、『えー、こんなに難しいの覚えるのー!?』って感じよ」
私「3年生の終わりくらいだと、自分のボキャブラリーと使える漢字がほぼ同じでしたね」
このブログでは、児童の発言を書く時、本人が習っていない漢字はひらがなで表記しています。
が、昨年度末あたりはほとんど違いがわからない気がします。*2
Y「黒板に漢字なんて久しく使ってないから、書けないかも」
私「『先生、それ漢字で書けまーす』とか、『先生、それ書き順違いまーす』とか言われますよ」
経験者は語る。
……駄目すぎる。
一方、一年生教室では。
A児「せんせい、といれいってきていいですか」
私「ん? ああはいはいどうぞ。お休み時間だから、行きたければ行っていいんですよ」
まだカタカナすら使えません。*3
で、私、保護者向けのコメントを連絡帳に書いていて、気が付いたら
「どっじぼーるの時に……」
とか書いてました。
忘れるの早っ!