今回、小学3年の理科の話。
虫嫌いの方はご遠慮下さい。
理科で、モンシロチョウの幼虫を育てる学習があります。
幼虫が脱皮しながら育ち、さなぎになり、羽化して成虫になるのを観察するのです。
モンシロチョウの幼虫は、キャベツなどを食べて成長するので、キャベツ畑に行くとたくさんいます。いわゆる青虫です。*1
しかし、青虫を捕獲して教室で飼ってはいけません。
必ず、卵から育てます。
以下は実話です。
(気持ち悪い話なので、食事中の方とかは注意)
本当にあった学校の怖い話。
以前、この禁を犯し、モンシロチョウの5令幼虫*2を捕まえてきて教室で飼っていた先生がいたそうです。
するとある日、青虫の腹がもこもことふくれあがったかと思うと、内側から食い破って、たくさんの小さな黄色い幼虫が!
「きゃあー!」
教室から飛び出してきたその先生の悲鳴は、校舎中で聞こえたそうです。
……野生のモンシロチョウの場合、実に半数以上が、アオムシコマユバチに卵を産み付けられているのです。
恐ろしや。
ともあれ、今年は全部卵から育てていますので安心。
この辺の授業の進め方は(どんな教科のどんな単元でもそうですが)いろんなノウハウがあり、成虫を捕まえて、教室で産卵させるところからやる先生もいるし、さなぎが羽化する時間をコントロールして、子どもたちが確実に羽化を観察できるようにする方法を開発した先生もいます。
本校の教頭先生は、昨年度3年生の理科を担当して、教室でたくさんの青虫を放し飼いにしていました。
春先、3年教室に入ったら、
「そこ気をつけて! 幼虫がいる!」
「そこさわらないで! さなぎがある!」
ナウシカみたいな子が育ちそうです。
その者青き衣をまといて金色の野に降り立つべし。
しかし、今年の3年生には、
「チョウは平気だけど青虫はだめ」
という子がいます。
(私だって、決して芋虫とか毛虫が好きなわけではなく)
なので、とりあえず放し飼いはやめ。
蟲と人とは、同じ世界には住めないのだよ。
親切な保護者の方が、根の付いたままのキャベツを植木鉢に植えてくれましたので、これに幼虫を放し、袋をかぶせて育てます。
生きたキャベツですから、毎日餌をやる手間はなく、休日も安心です。
……と思いきや、今日確認したら少なくとも10匹は孵化していて、6日前に生まれた1匹は、すでに脱皮して3令幼虫(たぶん)になっていました。
1令幼虫はシャープペンの芯くらいの太さで、自分が生まれた卵の殻を食べて腹一杯、みたいな奴でしたが、そいつがみるみる大きくなって、今ではボールペンの芯くらいの太さに。
気が付いたらキャベツが穴だらけです。
この分だと、連休中にキャベツを食べ尽くし、休み明けにはそろって飢え死にしているかも知れません。
どうやら、休み中にキャベツを持って行ってやらねばならないようです。
とほほ。
……しかし、観察日記を付けながらだんだん大きくなれば、虫嫌いの子も少しは情が移って平気になるかと思ったんだけど。
休みが明けたらどーんとでかくなっているんじゃあ、それも無理かも……。
こんなに早く成長するとは思わなんだ。