六年生におくるのかい。

卒業式も近くなりました。
 
「卒業生を送る会」を控え、子どもたちはプレゼントを作りました。
 
2年生は、ポップアップカード(飛び出すメッセージカード)を作りました。
 
カードを開くと、桜の木や、中学生の制服を着た子が立ち上がるわけです。
 
A女「ねえ先生、どんなのを作ったらいい?」
担任「それは自分で考えるんだよ」
A女「でも、どんなの作ったらよろこばれるかわかんない。あいてが男の子だから」
担任「男の子の好きそうなものを考えてごらん」
A女「んー……、車とか?」
担任「ははあ」
A女「ロケットとか!」
 
あまり卒業祝いっぽくないけどまあいいでしょう。
 
B男「先生、きょうりゅうの絵をかいて!」
担任「恐竜?」
B男「うん! すきだと思うから!」
担任「うーん。……まあいいか。じゃあ、黒板に描いてあげるから、それを見ながら自分で描くんだよ」
 
で、黒板に、首長竜の絵を描いてやりました。
 
C女「あたしもきょうりゅうにする! 先生、かいて!」
担任「黒板にもう描いてありますよ」
C女「うんと、こういうのじゃないきょうりゅうがいい」
 
草食恐竜じゃ不満ですか。
 
担任「どういうのがいい?」
C女「火をはくやつ!」
担任「それは恐竜じゃないぞ」
B男「おれがかいてやるよ!」
担任「描けるんだったら最初から自分で描けよ!」
 
B男「先生、たからばこってどう描くの?」
担任「……まて、お前さんのカード、どんな内容になってるんだよ」

  1. 恐竜
  2. 宝箱
  3. フラスコ&試験管

担任「……これは?」
B男「恐竜は好きだし、実験は好きだし、宝物も好きだから」
担任「判じ物みたいな組み合わせだな……」
 
恐竜+宝箱なら、秘境探検物(「ロストワールド」みたいな)だし、恐竜+試験管なら「ジュラシック・パーク」かと思いますが。
全部混ぜると意味不明な物に。
 
そんなこんなで今更引き返すこともできず、そのまま突っ走ってしまったわけですが。
 
許せ、六年生。