本校には、カラーレーザープリンタがあります。
近隣の学校で導入しているところは少ないですね。
カラー印刷を高速でできるので、大変便利です。
……が、それが先日動かなくなりました。
と言っても、故障ではなくて、消耗品がなくなって。
「ハイトナー1コウカン」
……の警告が出た、と思った直後でした。
「『はいとなー』ってなんですねん」
あわててマニュアルを繰ると、どうやら「廃トナーボトル」のことであるらしく。
印刷時に余ったトナーを捨てるボトルです。
「プリンター、動かないの?」
「ええ……すみません。発注はしたんですが……」
トナーは買い置きがあるんですが、よもやトナー以外に消耗品があろうとは。
マニュアルはちゃんと読まないとだめですね。(4冊もあって見る気がしない……)
ていうか、トナーは、なくなる何日も前から、交換時期が近づいている旨の警告が出ていたので、まあ、あわてなくても大丈夫なんだろう、と高をくくっていたのですが。
「困るなあ、それは」
「インクジェットの方は使えますけど……」
「んー、で、ハイトナーボトル、ってどれ?」
「えーと、これですね。この中に、いらないトナーがたまっているわけです」
「……じゃあさ、これ、中身を捨てたらまた使えないか?」
「……む」
ものは試し。
どうせ捨てるものですし。
逆さにして振ってみる、などのローテクノロジーを駆使した方法で、「どどめ色」としか表現しようのない、各色のトナーが混じった粉をゴミ箱に捨てます。
「……これ、明日用務員さん怒るだろうなあ……」
で、適当に中身を捨てて軽くなったボトルを、プリンタに再セット。
「『カチッっと音がするまで差し込んで下さい』だそうです」
「……音、しないな。まあいいや、電源を入れてみよう」
……ぴ。みー、がちゃ、むみー。ふみみみみみみいいん……(起動音)
待つことしばし。
「『インサツデキマス』だって。やったね。ハイテクノロジー恐るるに足らず、だ」
「……なんと」
まあ、めでたしめでたし、なんですが。
……しかし、なんですね。
このプリンタ、廃トナーボトル1と2、二種類があって、それぞれ「消耗品」として販売しているんですが。
中身を捨てれば再利用できるようなものを、一つ何千円もで販売するのって、どういう事情なんでしょう?