所見欄記入に関する小さなノウハウ。

えー、ここ数日、「通知票+所見」とかで検索してこられる方が急激に増えていまして。
 
師走ですねえ。*1
 
私自身は、これまで所見欄の文例についてネットで検索しようなんて考えたこともなかったですけど、そういう先生もいるんですね。
まあ、本校は二学期制なので、私が所見を書くのは少し先ですけど、皆さんご苦労様です。
 
その割に、例の「シェアウェア」の申し込みは一件もないんですが。
 
……まあ、そりゃそうだろうけどな。
 
正直、自分の担当の子どもの様子を書くんですから、ネット検索してもあまり使い物にならないんじゃ、という気もしますけど。
自分の偏差値知るのに「ヤホーで検索」、みたいなもんで。
どんなもんでしょうかね?
 
とはいえ、せっかく来てくれた方にちょっと申し訳ない気分なので、前の学校で先輩の先生が書いた所見を見て得たノウハウを公開。
 
所見欄は、
1:事実
2:評価
3:担任の思い

の順で書くと良いと思います。
 
詳しく説明すると、
1:事実
は、読んで字のごとく、子どもの様子(賞賛すべき点)を具体的に書きます。
 
2:評価
は、「なぜそれが良いことなのか」を、子どもの今後の発達や周囲との関わりを踏まえた幅広い視点から捉えて書きます。
要するに、抽象的かつ針小棒大に。
「いいことをしたから偉い」のではなく、「なぜそれがいいことなのか」を。
 
3:担任の思い
は、その事実について担任がどう考え、今後どのようであってほしいと願っているのかを書きます。
 
例えば、子どもが教室で自発的にごみを拾っていたことについて書くとすれば、
 
「いつも、教室にごみが落ちていると、進んで拾う姿が見られます。(1:事実)
周囲の様子に気づき、気が付いたことを自発的にやろうとする態度はとても立派だと思います。(2:評価)
今後、学級活動などの場を通して、他の子へもその良さを広げられるよう支援していきたいと思っています。(3:担任の思い)
 
……のような感じでどうでしょうか教務主任?(そして、付箋だらけで戻ってくる下書き)
 
以前は「事実」だけをずらずらと書いていたんですが、それも無味乾燥だし、何より書くことがなくなって苦しいので、一つのやり方としてご提案しておきます。

 
……え? なんですか教頭先生?
本校は今年度で閉校で、年明けから多忙になるから、今のうちに所見欄の下書きをしておけ?
 
……さて、文例をネットで検索してみようかな。

*1:ただし、「師走」の語源には諸説あります。
一説には仏教の僧侶を指すのだとも。
あるいは、「年果つ」から来たのだとも。
少なくとも「師」が本来教師を指すのではないことは確かなようです。
まあ、教師が一番忙しいのは年度末ですからねえ。