不審電話への対策について。

先日、教育委員会からFAX。
 
「先日、市内の複数の女子中学生宅に、相次いで不審な電話がありました。」
「内容は、県警を名乗り、『あなたの部屋をビデオで盗撮していた男を逮捕した。捜査のために必要なので、あなたの部屋の住所を教えてほしい』というものでした」
「幸い、現在判明している限りでは、住所を教えてしまう被害はなかった模様です」
 

  • ケース1

 電話に出た女子生徒が、「折り返し警察に電話します」と言ったところ、相手は黙って電話を切ってしまった。
 
理想的な対応です。
ただ、相手が「それではこちらの連絡先をお教えしますので……」とか言って、偽警察署の電話番号を教えてくる場合もありますので注意が必要です。
 

  • ケース2

 電話に出た女子生徒が、なんだかよく聞き取れないので電話を切ってしまった。
 
耳鼻科に行け。
 
「これも、各学校の日頃の指導の成果と考えます」
 
本当か。
 
「なお一層、児童生徒及び保護者への呼びかけを強化して頂きたいと思います」
 
まあ、それはやぶさかではありませんが……。
 
振り込め詐欺でもさんざん利用されたように、「警察からの電話」というのは、我々一般市民にとって大変緊張するものです。
 
私も、ある日自宅の電話が鳴ったので誰だろうと思いつつ取ったら、
 
「こちらは、某市警察署です。K村さんですね。
 あなたは、平成某年某月から、平成某年某月まで、市内某アパートの某号室に住んでいましたね」
 
などと、質問を許さない口調で質問され、頭が真っ白なままあっさり認めてしまったことがあります。(大学時代のアパートでした)
 
「実は、先日こちらで逮捕した空き巣狙いが、余罪を1000件以上自供しまして。
その中に、K村さんの部屋への侵入が含まれているのです」
 
へ?
 
「当時、何かなくなった物はありませんか。
窓やドアをこじ開けて侵入するのではなく、施錠し忘れて外出したところを狙って侵入し、室内を荒らさずに現金や小物類を持ち出す手口なので、侵入されたことに気付かない被害者も多いのですが」
 
えーと。
そういえば、なくなったゲームソフトが何本かあったような気もするけど、なんだったかな……。
自分でなくしたのかな、と思って、そのまま放っておいたことがあったようななかったような……。
 
結局、申し訳ないながら被害があったことは具体的には思い出せないということで、そのときは電話を切りました。
 
しかし、数年にわたる犯行で余罪1000件以上って、それをいちいち覚えてるんですか空き巣の人は。
こまめに帳簿に付けてるとか?
 
で、後で実家の母に電話したところ、
 
「さっき警察から電話があったんだけど、アンタのとこに連絡行った?」
「あったよ。 ああ、母さんがこっちの連絡先教えたんですかい」
「うん。 ……あー、むやみに連絡先教えちゃだめだったかな。 『警察』って聞いたらもうびっくりしちゃって」
 
気持ちはよく分かりますが、できれば息子の個人情報には気を配って頂きたい。
 
「なんか、空き巣がどうとかだって? だからさあ、『あの子の部屋すごく散らかってるから、入られたことに気付いてないかも知れません』とか言っちゃったよ」
 
聞かれてないことまでばらすなよ。
 
ともあれ、「警察」の一言で人は想像以上に動転します。
件の女子中学生が「電話帳見ろよ」とか「その男に聞けば?」とかツッコミを入れる余裕がなかったのも仕方ないことですね。
 
皆さんもお気を付け下さい。
(……不審電話の犯人も、電話帳持ってなかったのかね……)