登山事前調査における子どもの意識について。

まもなく、本校初めての取り組みとなる、全校登山が実施されます。
これは、夏休み中に実施した、その実地踏査のこと。
 
トレッキングシューズを履いて、ひいひい言いながら山頂付近まで登ってきたところ、やたらラフな服装の人々(サンダル履きとか)に遭遇。
どう見ても幼稚園くらいの子どもたちとか。
 
「少し下にロープウェー乗り場があるんだよね」
 
本校の計画では、登りは徒歩で、山頂付近で昼食をとり、ロープウェーで下山することになっています。
上りロープウェーを利用し、そこから山頂まで歩くなら、幼児でもなんとかなるということなのでしょう。
 
「K村先生、ほら、あの子らの写真とって。学校に戻ったらそれ見せて、『こんな小さい子たちでもがんばって登ってるんだから、弱音を吐いちゃだめだよ』って子どもたちに言わないと」
 
いいのか、それ。
 
「ああいう小さい子連れて登山って言うのは、よっぽど親が二人して山が好きじゃないと厳しいですよねー」
と、小さいお子さんがいる先生が言います。
 
そう言いながら、お子さんを肩車してウォークラリーに出てませんでしたか先生。
 
同様に、まだ2歳かそこらの子どもをおんぶした夫婦もいます。
お母さんが子どもを背中にしょって、お父さんは自分のナップザックを背中にしょって、奥さんのをお腹側にしょって(?)います。
 
「重そう、というか暑そうですね、あれ」
「最初は子どもも歩いてたけど疲れちゃったんだろうね」
「……でも、明らかに子どもの方がナップザックより重いですよね」
 
奥さんに重い方しょわせるというのもどうか、と思ったのですが。
 
「うーん。 ……子どもって、おんぶしてもらうならお母さんの方が好きなんだよ」
「ああー……」
「なんか、背中の感触が違うらしいね……」
 
よく、「先生は子どもいないからわからないと思うんですけど」とか言う保護者の方がいてちょっと困るんですが。(人数だけなら私の方が百倍くらい見てるのに……)
確かに、子どもがいる人は言うことが違いますね……。
 
ともあれ、微笑ましくも一抹の寂寥感にとらわれたりしつつ見送りました。
 
まあ、私自身は毎日受け持ちの子どもに肩車をせがまれたりしてるので寂寥どころじゃないんですが。