プール当番日誌

夏休みももうすぐ終わりですね。
みなさんは、夏休みの宿題は終わりましたか?
 
私はまだです。
 
うわー、夏休み明け提出の研修レポートがー!
野球の新人戦なんか(以下略)
 
さて、本校にもプールがあり、夏休み中も子どもたちに開放されています。
もちろん、ただ放っておくわけにはいかないので、みなさんご存じの通り職員と保護者が回り持ちで監視員をやるわけです。
 
先日は私の番でした。
 
本校のプールは13時〜15時なんですが、ちょっと早めに来る子がほとんどです。
みんな楽しみにしているんですね。
 
一番早い子は決まっていまして。
 
「せんせー、来たよー」
「はーい、プールカードぉ」
 
本校のプールカードは、「泳いでも大丈夫」という証明として、保護者が印を押すものです。
プール当番は、子どもが印を押したプールカードを持っていることを確認してプールに入れます。
 
「おお、二人で一番乗りだね。……まだ11時だし」
 
早いにもほどがあります。
 
「二人とも、お昼は食べたの?」
「おだんご食べてきた」
「……串だんごが昼メシか……」
 
この二人がプールのある日は欠かさずやって来ます。そして毎回一番乗り。
 
これはどっちかというと親が託児所代わりに放り出しているんじゃないかと。
いわゆるネグレクト傾向。
 
などという切ない話はさておき。
 
2時間のプールのために2時間早くやってきただんご兄弟ですが、そのあたりの親の思惑など知らぬげに、職員室周辺で楽しく遊んでいました。(そこがまた切ないんですが……)
 
「先生……」
「? どうしたの?」
 
悲愴な顔をした1年男子がやって来ました。
 
「……プールカード、忘れちゃいました……」
「うん。じゃあ帰れ」
 
言ったとたんにぽろぽろ泣き出しました。
冗談だよー、と言う暇もない早さ。
 
(やべえっ!)
 
「嘘だ嘘! お母さんハンコ押してくれたんだろ? な? じゃあ、元気そうだし入っていいから!」
 
まあ、厳格に考えるならだめなんですが(普段だと、電話で保護者に確認をとります)。
 
幸い、直後に保護者がプールカードを持ってきてくれたので丸く収まりました。(子どもが泣いて動揺するようでは教員としてやっていけないわけですが、子どもが全然悪くないのに泣かしてしまうというのは話が別で。)
 
「やー、久しぶりに子どもの顔を見たなあ(野球部員を除く)。みんな元気そうだなあ」
(残念ながら、受け持ちの2年生は一人も来ませんでしたが。くそう)
 
などと感慨に浸る私に対して、
 
「ねえ先生、今日は早めにプール閉めようよ。暑いし、ほら、向こうに黒い雲も近づいてきたし」
 
というのが保護者。
 
なにぶん、私たちは終業式以来子どもとしばらく離れていたわけですが、保護者は逆に終業式以来嫌と言うほど子どもの顔を見ているわけで。
 
「いや……、まあ、ずっと向こうの空ですし。 子どもも楽しみにしてることですから。
 もし、雷鳴が聞こえるくらい近づいてきたら全員水からあげますけどね」
「去年K村先生は、雷がゴロゴロいって雨まで降り出したのに、まだプール閉めなかったしなー。『どうせぬれてるんだし平気ですよ』とか言って」
 
そんなこともありましたか。
だって子どもたちかわいそうだし。
 
今年は「雷が鳴ったらすぐ水からあげるように」という厳命を受けていたんですが、幸い黒雲は近づいては来ず。
時間いっぱいまでプール監視員を務めました。
 
夏休みももうすぐ終わりですが、子どもたちと保護者の方が一緒に過ごす機会ですから。
ぜひ、普段はできないような活動を一緒にしてほしいと思います。
 
でもとりあえず宿題はしないとな……。