美しい景観。 - 小学校笑いぐさ日記

　郊外で車を走らせていて、ふと視線を周囲にやると、時として胸が高鳴るような光景が目に入ることがあります。
　そこにあるのは、やたら異形めいた建造物群。
　私はそういうの大好きなのです。
　
　大抵、そういうのはセメント工場とか砂利採取プラントとかなんですが。
　
　いや、だって、かっこいいですよ？
　
　ほら、こんな風景。*1
巨大な企業名が素晴らしい。*2
住宅地の向こうに異様な建造物群が！*3
　
　あと、こんなのとか。使ってる人は構造を把握してるんでしょうか？
*4
　
　私はTRPGの人ですから、こういうのを見ると、「魔獣の絆」みたいな現代物で、「深夜のこんな建物を舞台に、戦闘とかアクションシーンをやったら燃えるだろうなあ」なんて考えてしまうわけです。

　美観など全く考慮されていないであろう建物ですが、実際、美しいと思うのです。*5
　
　こんなのを彷彿とさせます。

　これは、ゲーム「バロック」の舞台になる「神経塔」という架空の建物ですが、現実にありそうな気さえしてきます。*6
　
　あと、絶対変な姿だと思うのは、携帯の基地局。
　そもそも安定感のない形をしてることが多いんですが、これなんかどうでしょうか。
*7
　
*8
　
　……似てませんか？
　基地局にもいろいろな形がありますが、私はこのタイプの基地局の存在に最初に気づいた瞬間「そっくりだ！」と思ったんですが。
　
　ここまで、さんざん引用した写真は、みんな私以外の人が撮ったものです。
　つまり、通りすがりの人々がピンと来て撮影していることも多いんです。
　今回ちょっとググってみたら、「LIME WORKS」（ISBN:4861520150）なんて、セメント工場の写真集もあるらしく。
　我ながらちょっと驚きましたが、やっぱり、こういった建造物には人の感性に訴えかけるものがあるんですよ。
　
　私の感性がゆがんでるだけじゃなくて。
　
　……で、このへんの話を、友人（鷹安氏）に話したら。
　
「えー。　そうかあ？　どこが？」
　
　えらく冷たい対応でした。
　
　仕事上、トラック関係の人々を相手にすることが多い彼は、こういうセメント工場とか砂利採取プラントなんかは実際行くことも多くて。
　と、砂埃にまみれたおっさんたちが、不況にひいひい言いながら日夜汗だくで働いている実態を見てしまっているわけで。
　
　だから、ここらへんの、這い回る巨大な配管とアンバランスなシルエットが心揺さぶるような建物を見ても、そういう脂ぎったおっさんたちの姿が目に浮かんでおなかいっぱいな気分なんだとか。
　
　ううん、確かに、実態を知らない方がそういうところでドリームを抱けるという面はありますかね。
　
　考えてみれば、学校だってそうですよね。
　フィクションの中で描かれる学校なんて、公立小中学校のはずなのに、「おいおいちょっとは調べて書けよ」みたいなことってしばしばありますし。
　
　たとえば、夜中の学校に肝試しに忍び込む……みたいな展開とか。
　セコムが来ますよ？
　あと、やたらと「今は使われていない旧校舎」だの、「滅多に人が来ない第二体育倉庫」だのがあったり。
　さっさと取り壊せよ。
　
　「究極超人あーる」なんか、旧校舎を内側に取り込んで鉄筋の建物が建ってたっけ。
　
　まあ、学校関係者は、そういう学校を舞台にした幻想が世間にいっぱいあるのを知ってますから。
　無意識に「まあお話だからな」と流すことができるのか、いまさらあまり違和感はないんですが。
　
　一方で、セメント工場とかはあまりそういうのの舞台にならないですから。
　その分、幻想の題材になった時の関係者の違和感は大きいかもしれません。
　
　とはいえ、前に、弟に「学校関係者として、このゲームはどう？　けっこうよくできてると思うんだけど」
　と言われて、「学校を作ろう２」を渡された時は、困りましたね。
　
　それなりに面白いけど、あれは校長の仕事はほとんど学校施設を建設するだけだからなあ。
　あと、学校行事の実施。
　
　……現実に、校長が、ある日突然「マラソン大会をやるぞ！」とか言い出したら、職員室は不満たまりまくりだぞ。
　
　それと、各教室を回って、授業の様子を見たり。
　
　それくらいはする校長もいるけど、授業がうまくいっていないのを見ると、その場で担任を呼びつけて叱ったりするし。
　そんな校長やだ。
　せめて職員室に帰ってからにして。
　
　あと、なんと言ってもアレだったのは、入試の難易度設定。
　
　難易度を低くすると、入学者数が増えるかわり、けんかなんかの発生率が増えるという。
　
　いや、「学力の低い生徒は素行も悪い」って、学校関係者が決して言ってはならないことなんですが！
　それをあっさりルール化しますか！
　
「じゃあ、兄さんならどんなゲームにする？」みたいな話もあったんですが、いい加減当初とテーマが変わってきたのでやめ。
　
　なんかまとまらなくなってしまいましたが。
　
　まあ、「実際妹がいる人に妹萌えはいない」とか、「看護婦の家族がいる人はナースに萌えない」とか言うそうですが。
　学校関係の幻想には耐性のあるつもりの私も、やっぱり「女教師もの」とか「女子高生もの」とかには燃えないですね。
　「週間わたしのおにいちゃん」とかも、フィギュアの写真を見た時点でげんなりしたしなあ。