noshレビュー・豚肉とメランザーネのミートソース

総評:82点(なかなかおいしかった)
 
 個人的にチーズで+2点。肉がもっと軟らかければなあ……。
 
  公式の写真&説明。

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メランザーネとはイタリア語でナスを意味します。このプレートは薄切りの豚ロースと揚げナスをミートソースで味付けし、ナスとチーズのトロトロの食感、豚肉の旨味をお楽しみいただけるように仕上げました。濃厚なミートソースとたっぷりのチーズを絡めてお召し上がりください。 副菜は、キャベツと人参のマヨネーズ和え、ポテト明太子ビーンズ、カレーカリフラワーです。
https://nosh.jp/menu/detail/357

 実物。
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「メランザーネとはイタリア語でナスを意味します」
 ……だったら「豚肉とナスのミートソース」で良かったのでは……。
 
 おいしかったです。
 noshのチーズおいしい。
 ミートソースも味がしっかりしていてよかった。
 
 ただ、noshの牛肉・豚肉は固くて筋っぽいので、それが残念。
 いい肉を使えとは言わないから、せめてスーパーの豚小間レベルの肉を使ってくれたらずっとおいしくなると思うんだけど……。
 
 副菜の「キャベツと人参のマヨネーズ和え」は、例によってマヨの味はまったくしないんですが、やたら酸っぱくて、むしろマリネかと思いました。
「ポテト明太子ビーンズ」は……おいしいんだけど、明太子ポテトサラダを食べると、終売になってしまった鮭の明太ポテトチーズを思い出すなあ……。復活して欲しい。
 
 パッケージ情報。
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 553kcal。チーズ系はちょっとカロリーが高くなってしまうのかな……。
 
 他のメニューのレビューはこちら。
filinion.hatenablog.com

noshレビュー・バッファローチキンのチーズ添え

総評:98点(毎回複数頼みます!)
 
 やればできるnosh!(チーズで+3点)
 
  公式の写真&説明。

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ニューヨーク州バッファローで生まれた「バッファローチキンウィング」をナッシュ風にアレンジしました。カロリーを抑えるため、鶏もも肉はフライ調理ではなく、ふっくらと焼いて仕上げました。しっかりとした辛味と酸味のあるバッファローソースにケチャップを加え、チーズと合わせることで、マイルドさを出し食べやすくしております。栄養豊富な緑黄色野菜であるケールと一緒にお召し上がりください。 副菜は、オクラからしマヨネーズ、コーンと空豆のポテトサラダ、カブのバジルソースあえです。
https://nosh.jp/menu/detail/358

 実物。
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 これはとても良かった!
 
「しっかりとした辛味と酸味のあるバッファローソース」
 が、本当にちゃんとしっかりとした味がしておいしかった。
(ただ、奧さんとちょっと分けて食べたら「ちょっと辛すぎる」とのことだったので、辛いのが苦手な人はやめたほうがいいのかも)
 ソースの味が強いので、添え野菜(写真で黒っぽく写っているもの)のケールはよく味がわかりませんでした(ほうれん草かと思った)。
 
 今まで、
「冷凍だからこんなもんだろう」
「ヘルシー志向だから薄味なのは仕方ないだろう」
 と思っていたけど、ここへきて普通にちゃんと美味しかった。
 
 副菜は、「からしマヨネーズ」は相変わらず言われない限りマヨとは気づかないような味付けですが、あとの2つはそれなりにおいしかった。
 
 パッケージ情報。
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 577kcalはnoshとしてはかなり高い方ですね。
 休日の昼食ならこんなものかな……。
 
 ともあれ、ぜひこのクオリティで新メニューを出して欲しいと思います。
(そしてこのメニューがなくならないで欲しい……)
 
 そのほかのメニューのレビューはこちら。
filinion.hatenablog.com

教員が意欲的に研修する時。あるいはしない時。

 夏休み中、自主研修として本の内容をまとめてきました。
(一応、まだ続けようという意思はある)
読書まとめ・「吃音の合理的配慮」 - 小学校笑いぐさ日記
読書まとめ「自分で試す 吃音の発声・発音練習帳」 - 小学校笑いぐさ日記
読書まとめ「吃音のある子どもと家族の支援」 - 小学校笑いぐさ日記
読書まとめ「吃音のある学齢児のためのワークブック」 - 小学校笑いぐさ日記
 しかし、なぜこんなマジメなことをしているのか。
 
 理由は2つあります。
 
1.今年が教員免許更新の年だから(って書いたら完全に年齢がバレるな……)
2.今年、県の研修にあたったから。
 
 1は、ご存じの方も多いと思うのですが、教員免許状は定期的に更新が必要で、そのためには30時間以上の講習を受けて試験に合格しないといけないのです。費用は自分持ち。
 
 2は、あまり正確に詳しく書くと勤務地までバレるので適当にぼかしますが、今年の私は、研究授業をやったり他の先生への校内研修を実施したりして資料をまとめ、それを県の研修センターに持って行かなければならないことになったのです。
 他の学校でも同じ研修をやってる人がいて、それを持ち寄って発表し合うという。
 
 その2つが何の関係があるのかというと……。
 
 教員免許状の更新講習がすごい不毛なのです。
 
 オンラインで講習が受けられる団体を2つほど選んで受講してるんですが、片方は前にもちょっと書いたとおり内容がアレ。
filinion.hatenablog.com
 
 あの後もマジメに研修動画を見たんですが、何しろ「いじめ・不登校について」の話で出てくる「いじめの定義」が、

「同一集団内の相互作用過程において優位に立つ一方が、意識的にあるいは集合的に他方に対して精神力・身体的苦痛を与えること」、「逃げられない閉じた集団(学校)の中で、対抗力のない弱者に対して、正当な理由なく繰り返される私的制裁」などと定義され、学校及びその周辺において、生徒の間で、一定の者から特定の者に対し、集中的、継続的に繰り返される心理的、物理的、暴力的な苦痛を与える行為を総称するもの
(東京地方裁判所八王子支部 昭和63年(ワ)389号 判決)
東京地方裁判所八王子支部 昭和63年(ワ)389号 判決 - 大判例

 だっていう。
 
 いじめの定義が昭和63年東京地裁判決!
 ヤバくないですか!?
 
 現職の教員に聞いたらみんな「それはやべえ……」って言いますよこれ。
 みんな、いじめについては校内研修で繰り返し聞かされてるはずだから。
 
 文科省によるいじめの定義は、平成25年以降、

児童生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係のある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものも含む。)であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているもの
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/06/26/1400030_003.pdf

 になっています。
 
 つまり、「優位に立つ一方が」とか「集中的、継続的に繰り返される」といった条件は消えている。
(なんでそうなったかというと、いじめの事実を学校が認めない事案が多発したためにどんどんいじめ認定のハードルが下がっていた、という残念な話もある)
 
 それはわりと常識のはずなのですが……どうも講習をやってる先生は知らないらしい。
 
 そしてその講習のタイトルが「教育の最新事情」なんですよ。ギャグかな?
 
 ギャグならギャグでいいんですけど、それを聞くために9000円払ってるんですよ私(なおこの講習は6時間)。
 
 で、講師の先生、今は大学にお勤めだけど、以前は教員だったり児童相談所の職員だったりしたことがあって、その時代の経験談を話すこともあってそのエピソードはまあ興味深いといえば興味深い。
 でも、そういう個別の事例の話はもちろん試験には出ませんでしたね!
(試験はオンライン。講話のスライドをノート代わりにキャプチャしておいたんだけど、見るまでもなく超簡単だった)
 
 で、もう一つの団体。
 こっちの試験は紙ベースで、事前に試験問題を郵送してくれたんですよ。
 それに記入して送り返す方式。
 
 そしてそれが、なんか、動画を見るまでもなく答えられる……。
 
 たとえばの話、
 
「教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と(ア)に努めなければならない」
「小学校におけるプログラミング教育のねらいは(イ)を育むことにある」
キャリアパスポートは、小学校から(ウ)までのキャリア教育に関わる活動について、学びのプロセスを児童・生徒自身で記述し、蓄積した記録を振り返ることができるポートフォリオである」
 
 ……のア・イ・ウに適語を補充しろ、って言われたら、まあ、すらすらできる人は少ないかも知れない。
 でもそれを、
 
「下の中から選びなさい。
1.高等学校
2.修養
3.プログラミング的思考」
 
 って問題にしたら、子どもでも正解できると思うんですがどうか。
 
 つまりそんな感じ。問題が10問とかあるけど、余分の選択肢がないので迷う余地がない。
 奧さんにもやってもらったけど、私が選んだ回答と一致しました。
 
 これで教員免許更新の資格が認定されるのか。やべえ。
 
 それでもせっかくお金を払ったので(また6時間9000円)一応動画を見ることにしたんですが……あんまり言うと団体を特定されるかも知れないのでぼかしますが、なんか、だいたい毎回同じ活動をやってる。
 
 例えるなら……
1時間目。「子どもの運動へのモチベーションを伸ばすためにはこのような点に注意して声かけをするとよいでしょう。では、実例を見てみましょう。(ミニサッカーの映像)」
2時間目。「子どもの運動機能を伸ばすためにはこのような配慮が必要です。では、実例を見てみましょう。(ミニサッカーの映像)」
3時間目。「子どもの(略)(ミニサッカーの映像)」
 みたいな感じ。
 
 いや、説明部分一回にまとめてくれよ。
 っていうか、ミニサッカーだけじゃなくていろんな活動の事例を見せてくれ。授業の参考にならないだろ。
 
 動画を見たかどうかは向こうもチェックしてる……かも知れないので全部見ますが、こういうのを30時間とかあまりに不毛なので、音量を最低にして画面の隅で流すだけにしました。
 話の内容にちょっと興味を惹かれた時だけ見る。
 
 で、その間何をしているかというと、つまり読書をしているわけです。
 
 なぜ読書かというと、最初に言った県の研修で、校内研修を実施するためには、まず自分が勉強しないとならないから。
 金を払って申し込んだ法定講習の内容が不毛なので、その動画を垂れ流す傍らで県の研修の準備に励んでいるわけです。
 
 いやこれ、オンライン講習だからよかったけど、どこかの大学とかの教室に行ってこんな講話聞かされたら、逃げ場がなくて発狂していたかも知れない……。
 
 それでつくづく思うのですが、教員免許状更新制というのは本当に無益な仕組みだなと。
 
 世の中には、
「免許更新制がなくなったら教員が勉強しなくなるのでは?」
 ……と、心配される向きもあるかも知れません。
 
 しかしご心配なく。
 そもそも現状の更新制自体が、何の研修にもなってないのです。
 
 そして、すでに存在する自治体の研修の方が、よほど研修の動機付けになっている。
 
 何せ、こっちは校内で研修をやったり、他の学校の先生の前で発表したりするわけだから、しっかり勉強して準備しないと自分が恥ずかしい。
 恥ずかしいのは自分だけではなく、学校の名前を背負って行く以上は、自分一人で資料を作るわけにはいきません。
 事前に計画を立てて校長教頭にも相談し、できた資料も内容を確認してもらわないとならない。
 
 非常に面倒と言えば面倒ですが、ともあれ研修の機会にはなっています。……お金はかからないし。
 
 だから、どうしても教員に研修をさせたいなら、更新制なんてただただ時間とお金を空費する仕組みは廃止し、自治体の研修の機会を充実させたらいいのではないでしょうか。
(っていうか事実、10年前とかに比べてずいぶん研修が増えてるんですけど……)

読書まとめ「吃音のある学齢児のためのワークブック」

 夏休み自主研修の第4回。
 今回の本はこれ。
吃音のある学齢児のためのワークブック: 態度と感情への支援
 表紙だと一見わかりづらいけど、著者はアメリカの人で、これは翻訳なんですね。
 
 ワークシートとその活用法が中心、と言ってもいいかも知れない。
 
 1章は、まあ前書きです。指導者の役割についてとか。本書のねらいとか。
 
 なるほど、と思ったのは、「吃音の重症度と本人の意識は違う」ということ。
 客観的には大したことのない症状でも、深く思い悩んでいる子はいるし、逆に、顕著な吃音でも、周囲が受容的で本人が気にしていない状態にもなりうる。
 
 2章は、子どもと指導者(または保護者)のコミュニケーションについて。
 箇条書きでまとめると、
 
・自分の吃音への否定的な感情が緊張を引き起こし、吃音を悪化させる。
・子どもの否定的な感情をありのままに受け止めることが必要。
・傾聴、言葉返し(おうむ返しにする)、真意探り、ラベリング(~ってことかな?)、受容。
 
 このへんは、いわゆる「カウンセリングマインド」に通じるものがあるな、と思いました。
 吃音の子どもだけでなく、日常的な子どもとの(あるいは大人同士の……)コミュニケーションでも必要なことかな、と感じます。
 
 はっとしたのは、「受容」というのは、子どもの感情をきちんと受け止めることだ、という話。
 だから、「どもるのがいやなんだよ」に対して、「大丈夫だよ、ずいぶん良くなったよ」と「気にするほどじゃないよ」等々と返すのは受容的でない。
「そうかあ、どもるのが嫌なんだね」と、一旦引き取ってあげないといけない。
 
 これ、「絵が上手く描けない!」とかかんしゃくを起こす子相手にやってしまっていたなあ、とか反省。
 
 それから、
 
・価値付け褒め言葉ではなく励まし褒め言葉(見たまま、事実を伝える(おうむ返し的な考え方)努力や進歩を認める、Iメッセージ。何がどうなったのか、どう成長したか、相手の良さは何かの総括)
 
 自分なりに考えると、例えば「先生、なわとび見て!」って言う子に
「上手だね! いいね!」……っていうのが「価値付け」。
「すごく早く跳べてたね(事実) 休み時間にもいっぱい練習したんだね(努力) びっくりしたよ、見せてくれてうれしいな(Iメッセージ) もうなわとび名人だね(総括)」
 みたいな感じ……かなあ……(自信なげ)
 
 それから、吃音の子に対応する上で、症状だけでなく、背景や周囲のアセスメントが必要。
1.生育歴
2.吃音症状の頻度と重症度
3.認知、言語の発達の状態
4.構音の状態
5.運動能力
6.子ども自身の吃音に対する態度と感情(本書で主に扱う)
7.子どもの吃音に対する保護者の思い
8.子どもの吃音に対する担任の思い
 
「話すのは好き?」
「話し方をどうしたいの?」
「話し方がどうなっちゃうの?」
「どんなとき(誰と話す時)そうなっちゃうの?」
「誰かに何か言われたことある?」
「話しやすくするためにやっていることはある?」
「そんなときどんな気持ち?」
(なお、自分の吃音に気づいていない子に吃音について根掘り葉掘り聞くべきではない)
 
 3章は、実際に指導に使うワークシート……かな。
 子どもが自分の吃音をどう捉えているか、を知るためのもの。アセスメントの手段の一つ。
 子ども自身が描き込むことを想定したものもあれば、特に低学年向けに、教師がインタビュー的に聞き取りながら記入することを想定したものもあります。
 
「きみは、どう思っているの?(自分の話し方についてどう認識しているか)」
「10のことばで自己紹介(自分の長所と短所をどう捉えているか)」
「連想ゲーム(「ぼく・わたしは、絶対    ない」のような文章の空欄に思いつく言葉を書き込む)」
「避けるの、どのくいら?(どんな場面で話すことを避けるか)」
「保護者の方にお尋ねします」「先生にお尋ねします」(どんな場面で吃音が見られるか、どんな時話しにくそうにしているか、周囲の子の様子はどうか、など)
 
 こういったものが15種類あります。
 本書の特徴として、このワークシート本体に続いて、実際に指導を受けた子どもによる記入例が掲載されていることです。
(もちろん原文は英語なので、日本語のPOP体か何かで印刷されている)
 そして、「キャリンは、自分の吃音に対して強い否定的な感情を抱いていることがうかがえます。その一方で…」のような、著者による簡単なコメントがついている。
 ワークシートの活用法が具体的に分かるのでいいな、と感じました。
 
 ちょっと、文化の違いを感じるところもありますけど。
 
 4章は「指導の手立て」。
 
・スピーチノートを作る(何を学んだか、練習したかを自分でまとめる)
・話すということ、どもるということ(発音の仕組みについて知る)
・今週の質問(指導者に聞きたいことを書く)
・大事な話をしよう(吃音に関連したテーマについて。マッピングフローチャートなどで考えをまとめていく)
・問題解決計画(自分の課題が何であり、どんな気持ちで、どう取り組んでいくか、短期的なチャレンジを考え、後で振り返る)
・考えを変えよう(何が不安なのか、ネガティブな気持ちになっているのは何かを見直す)
・苦手にチャレンジ(話すことが比較的容易な練習から苦手な場面へ向けて、スモールステップで練習計画を立てる)
・吃音体験(どんなどもり方があるかを書き出し、それを身近な人にやってもらって採点する。吃音に対する不安を和らげる手立て)
・伝えよう(担任など身近な人に吃音について相談したり、クラスでプレゼンを行ったりする)
 
 これも、実際の子どもの具体例が載っているのでわかりやすい。
「発音の仕組みについて知る」の準備として、「一緒にピザを作る」が出てくるの、おおアメリカだ、って感じがする。
(発音には声帯や脳や肺や横隔膜が複合的に関わっていることを、ピザ生地やソースやペパロニやチーズの関係になぞらえるというですね……)
 
 5章は「指導の例」。
 3・4章で出てきたワークシート、手立てが、個別の児童にどのように活かされたか、という指導事例。
 8歳のヘイリーから、15歳のフランクまで、4名の児童について、どのようにアセスメントが行われ、どんな目標が立てられ、どんな手立てが講じられたかが書かれています。
 ここでも、中心になるのは文章じゃなくて子ども自身が書いたワークシートです。
 
 内容としては以上。
 B5サイズで200ページある本ですが、文章中心なのは1・2章だけで20ページしかないので、わりとすぐ読むことができ、具体的な事例が中心なので参考になりました。

昭和の夏休み明けコンテストの話。

 私が小学生の頃、校内でいくつかのコンテストがありました。
 例えば、「アサガオコンテスト」。
 夏休み中、一人一鉢育てたアサガオを持ち寄り、どれが立派に育ったかを先生が審査するというもの。
 金賞とか銀賞とかあって、最高位は「校長賞」でした。
 品評会みたいですけど、例えば東京のアサガオ品評会は7月末~8月初旬くらいですからね。
 
 夏休みが終わる頃にはアサガオの花の時期は終わっているので、葉も茎もほぼ枯れて種ができた状態で審査されるという。
 
 そして謎だったのが「日焼けコンテスト」。
 クラスで何人かずつステージに上がって、一番よく日焼けしている子が優勝という。
 
 おそらく、「外でたくさん遊ぶように」という意図が込められていたんだろうなあ、と思うんですが、私の学年では毎年同じ子が優勝してました。
 
 お気づきの通り、元から色黒な子だったんですよ。
 
 日焼けの程度を比べるなら、夏休みの前後でどう変化したかを比べなきゃいけないわけで、子ども心にも不公平な話だと思ったものですが……。
 
 それにしても、クレヨンの「はだいろ」が「ペールオレンジ」と改名される現代、「肌の黒さコンテスト」なんておそろしいもの、到底できないよなあ、と思います。
 

noshレビュー・ごま香る白身魚の味噌だれ

総評:78点(他に飽きたらまた頼む……かも)
 
 不味くはないけど、これをちゃんちゃん焼きと呼んではいけないと思う。
 
  公式の写真&説明。

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北海道で「ちゃんちゃん焼き」と呼ばれ親しまれている、ごま香る白身魚の味噌だれをご用意いたしました。白身魚とたっぷりの野菜にごまの味噌だれをからめて仕上げております。また、使用しているバサという魚は低カロリー、低脂質かつたんぱく質を豊富に含んでいますので、ダイエット中にもおすすめのプレートです。ぜひ白身魚の身をほぐして、野菜と一緒に味噌だれに絡めてお召し上がりください。 また副菜は、アスパラマヨ、ベーコンポテト、かぼちゃとコーンの白だしあえです。
https://nosh.jp/menu/detail/325

 実物。
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 たれがちゃんとかかっているだけでもうれしい気分になってしまうのは感覚がおかしいのか……。
 このメニューとか「甘酢コチュジャン」とかではちゃんとタレがかかった料理を作れるのに、なんで鶏照り焼きとかはあんなことになってしまうのか。
 
 noshの白身魚を食べるのは2度目だけど、どっちも脂は全くのってなくてぱさぱさしてる(よく言えば淡泊な味)ので、まあヘルシー志向の結果なのだと思う。
 タレはわりと薄味で、味噌とか「ごま香る」といった感じはあまりしない。
 不味くはないのだけど、「ちゃんちゃん焼き」というのはもっと濃厚なもののように思う。
 写真ではよく見えないけど、魚の下にキャベツとかニンジンとか、野菜がたっぷり入っていて、そういう点では満足感がある。
 
 副菜は、ベーコンポテトはほぼふかし芋で存在感はない。
 アスパラマヨは、例によってマヨが水分で流れてしまっている。
 かぼちゃとコーンは初めて食べたけど、これはわりとおいしかった。ちゃんとかぼちゃの味もする。(白だしはよくわからない)
 
 パッケージ情報。
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 306kcal。
 低カロリー・低脂質・高タンパクなのは評価点なのでは。
 
 他のメニューのレビューはこちら。
filinion.hatenablog.com

読書まとめ「吃音のある子どもと家族の支援」

 夏休み自主研修の第3回。
 今回の本はこれ。

保護者の声に寄り添い、学ぶ 吃音のある子どもと家族の支援:暮らしから社会へつなげるために
 Amazonでは、書名は
「保護者の声に寄り添い、学ぶ 吃音のある子どもと家族の支援:暮らしから社会へつなげるために」
 になってる。長え。
 
 帯には「尾木ママ 尾木直樹氏推薦!」って書いてあって、推薦コメントが書いてあります。
 私は別に……それはどうでもいいけど……。
  
 前々回の「吃音の合理的配慮」と同様、周囲が行うべき配慮について書いた本……かな。
 
 以下、基本的に全て同書の内容のまとめ。
 

吃音の原因

 吃音は遺伝要因が8割と言われている。
 しかし、親族に吃音がないのに出るケースも珍しくはない。
 
 言い換えれば、環境要因が2割、ということになるが、「環境」とは「育児の不備」というわけではない。
 どんな環境刺激・後天的要因が原因で吃音が起きるのかは現状ではわかっていない。
 
 かつては「吃音の原因は親の愛情不足」などと言われた時代もあったが、実際にはそういう実態は見られないので、親が罪悪感を抱く必要はない。
 

吃音の進展

 多くの場合、吃音は幼児期に連発(「ぼぼぼぼくは……」の形)で始まる。
 その時点では、本人は自分が吃音であることに気づいていない。
 
 ところが、周囲から
「どうしてそんな話し方するの?」
「もう一度ゆっくり言ってごらん」
 などと言われるうち、「自分の話し方は周囲と違うようだ」ということに気づき、「吃らないようにしよう」という工夫をするようになる。
 
 その結果、「長く伸ばしてから続ければ『あ・あ・あ』ってならない」といった気づきを得て、言い方を変えることになる。(そして、また「どうしてあーって伸ばすの?」などと聞かれることになる)
 
 このようにして、連発→伸発→難発と、症状が変化していく(および、発話時に力む、腕を振ってタイミングを取るなどの随伴症状が出たり、発話意欲の低下や、対人恐怖などに繋がったりする)。
 これらは本人なりの苦しい工夫の結果で、一般には、最初の連発の状態が本人にとっては一番話しやすい。
(ただし、稀に最初から伸発などの形で吃音が出る例もある)
 
 つまり、症状が進展するというのは、本人が自分の吃音に気づいているということ。
 
 また、吃音には波がある(症状が出る時期と出ない時期が繰り返される)。
 これも何がきっかけになっているというものではない。
 

周囲の対応

 前提として、吃音そのものを抑えることは困難。
 本人が、自分に吃音があることに引け目を感じずに話せるようにすることが大切。
(周囲の環境作り・本人の気持ち)
 
 吃音は、ゆっくり言おうが落ち着いて言おうが出るものなので、「落ち着いてね」といった声かけは無意味。
 むしろ、「落ち着いてね」=「吃音が出ないようにね」=「吃音は良くないもの」という意味になるので好ましくない。
 
 吃音のトリガーになるのは、「相手・場所・時・内容」の4要素。
 多くの場合、独り言なら吃音は出ない。
 また、歌う時も一般に吃音は出ないが、合唱では出ないのに独唱(相手に伝えなければ、という意識を持った状況)では出る、などの例がある。(個人差がある)
 
「吃音が出ないように」と力むことが却って症状を悪化させることから、以前は「吃音の話題には触れないようにする。本人に意識させないようにするのがよい」という考え方もあった。
 しかし、本人が自分の吃音に気づいているのに「その話題に触れないように避ける」というのは、やはり「吃音はタブー(=恥ずかしいこと)である」という意識を持たせることになり好ましくない。
 たとえ今は気づいていなくても遠からず気づくので、「触れなければ意識しない」というものではない。
 

本人に伝えておくべきこと

「ぼく、あ・あ・あ、ってならなくなったよ」
 と報告されても「よかったね」と返すべきではない(吃音が出るのが「悪いこと」という価値付けになるから)。
 吃音には波があり、再発することが多いことを本人にも伝えておくと良い。
「また、すっと出にくいときがあるかも知れないけどそのままお話ししてね」
 のように。
 
 本人に伝えておく必要があるのは、
 
・話し方が吃音になっていること
・家族も(担任も)気づいていること
・吃音があってもよいのでたくさん話して欲しいこと
・吃音には波があること
・周りの人にもそれらのことを知っておいてもらう必要があること
 

学校などでの配慮

*授業の指導案的なものが載っているのだが詳細は割愛。
 実際の展開は学級の実態などによってだいぶ変わってくると思われる。(本書の中に保護者や教師、子どもの体験談が載っており、その中でもだいぶ千差万別なようなので)
 
 要点としては、
 
・吃音に原因は特にないこと。
・世の中の1%程度は吃音があること。
・吃音(特に連発)が出てもそのままゆっくり聞いてあげること。
・連発をそのまま出すのが本人にとって一番よいこと。
・そのまま出していると段々減っていくこと。(……と教えることになっているし、まあ自然治癒する人もいるけど、そうでない人もいるわけだよね?)
・真似などは決してしないこと。
 
 また、「個性である」「人によって得意不得意がある」といった扱いは避けること、と書いてある。
(テーマはあくまで吃音であり、それがぼけてしまうから、とのこと。ふーむ……)
 
 周囲のからかいが確認できてから周囲の理解を求めるのでは遅い。
 早めに周囲の意識を高めておくことが大切。
 

その他

 作戦会議をする、という話がある。
 模擬面接のようなもの。ソーシャルスキルレーニングというか。
 
「友達から、『なんでそんな話し方なの?』と尋ねられたらどう答えるか」
 あるいは保護者向けに、
「『安易にその話題に触れない方が良いのではないか』と言う担任にどう対応を求めていくか」
 など。
 
 また、吃音の「治療」について。
 流暢性形成法と吃音緩和法、そしてその統合法が存在する。
 いずれにせよ、吃音そのものを「治す」わけではなく、楽に発音できるように訓練するものであり、短期間で効果があるケースもあれば、長い時間が掛かることもある。
 吃音そのものの治療を目指して取り組んでいる医療者もいるが、やはり効果はあったりなかったりで、現状では「治療法」として確立されたものはない。
 
 あと、きょうだい児への対応とか、英検・就業などでの合理的配慮についても少し記述が。
 

感想

 学校や近親者が行うべき対応が具体的に書かれた本としてわかりやすかったです。
 また、上では割愛しましたが、保護者や教師、子ども自身の体験談が載っており、いずれも色々と悩みながら対応している様子がわかり、自分も真剣に対応していかねばならないと感じました。